若年発症、病巣サイズ大きいなどの特徴も明らかに
脳卒中患者の約 10
人に 1
人がてんかんを発症し、脳卒中発症年齢が若いほどそのリスクは高まるとの調査結果が明らかになった。米国てんかん学会( AES
)が 12
月 3
日、第 70
回年次学術集会の発表演題を紹介した。
研究グループは英国の脳卒中発症後の言語機能・回復の予測に関する患者データベースに登録された 1000 例以上のうち、頭部 MRI 画像があり、痙攣発作の既往の有無が記録されていた 450 例を解析。
369
例のうち 42
例( 11
%)が、右半球の脳卒中 81
例のうち 9
例( 11
%)がそれぞれ脳卒中後てんかんを発症していた。また、脳卒中後てんかん発症例は非発症例に比べ脳卒中の病変サイズが 2
倍大きく、脳卒中後てんかん発症時の平均年齢は 44
歳と非発症群の平均年齢 56
歳より若い傾向にあった。
左半球の脳卒中かつてんかんを発症した患者では身体動作や認知機能などに関連した領域である大脳基底核および視床を含む深部の病変が最も多く見られた。
「多くの人がてんかんを小児や若者の病気と捉えており、高齢者のてんかんはしばしば見逃されている」と研究グループ。しかし、てんかんの新規発症は 65
歳以上の成人でより多いと述べている。その上で脳卒中診療に当たる医師は脳卒中後のてんかんは一般的な疾患であることを念頭に置いた上で兆候を見逃さないようアドバイスしている。
コメント;高齢者が増加しているので、認知症、脳梗塞後遺症などによるてんかんも増加しています。
てんかんは、以前は子供の病気と考えられていましたが、むしろ高齢者に多くなっています。
てんかんの治療も脳卒中後遺症では注意が必要であることを知っておくべきです。
また、認知症がてんかん発作と鑑別が必要なこともあります。
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