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2005.03.28
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カテゴリ: ★★★★★な本




「ナラタージュ」|島本理生著|角川書店


<感想> ★★★★★

この作品の主人公の工藤泉は大学一年生。高校時代在籍していた演劇部

の文化祭に参加することになります。演劇部顧問の葉山先生と主人公は、

かなり微妙な関係ですが、この二人が軸になり物語が進行していきます。

タイトルのナラタージュとは映画などで、主人公が回想の形で過去の出来

事を物語ることだそうです。

とりあえず話題になっているという軽い気持ちで読みはじめましたが、

冒頭のエピローグからいきなり引き込まれます。やはり十代で作家デビ



もとても巧く表現されています。でも、ここまでなら普通の作家の描く

恋愛小説と変わりありません。この作品の優れている点は、恋愛の持ち合

わせるもうひとつの側面が、しっかり描けているところにあると思います。

不安、猜疑心、どうしようもなく諦めきれない気持ち・・例えるなら「沼」

のようなものでしょうか?この沼が、大き過ぎればドロドロになってしまう

し、全く描かれていなければ、一昔前のつまらないトレンディードラマ(死

後?笑)のようになってしまいます。物語全体を支配する沼の大きさや深

さの頃合いが、適切かつ巧く描かれているように感じました。

島本理生さんは、まだお若いのでこれからが楽しみです。

余談ですが主人公は、作品の中でシンディー・ローパーやエゴ・ラッピンを

聴いています。読む本は新潮クレスト系(ヨーロッパの翻訳モノ)が多く



この本はPiyo☆さんの感想が読むきっかけになりました。

久しぶりに金鉱を掘り当てた気分です。

Piyo☆さんありがとうございました。





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最終更新日  2005.10.09 01:59:46
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