横浜にカジノは不要
神奈川新聞 2020 年3月6日
神奈川県 元自民党県連会長
梅沢健治
「どこにお住まいですか」
「横浜です」「あら、すてき。行ってみたいわ」。
これが私が91年間暮らす、ふるさと・横浜だ。ハイカラで優しいまち。
「3日住めばハマっ子なり」と大きな心で誰でも受け入れる、安心・安全
で温かなまち。その横浜が金と欲にまみれたまちになろうとしている。
2019年8月、林文子横浜市長は、カジノを含む統合型リゾート施設( IR )
を山下ふ頭(同市中区)に誘致すると表明した。横浜市会も追随。市会には誘致反対の立場から請願がいくつも出されたが、自民・公明の反対で全て不採択となった。黒岩裕治県知事は林知事を支援すると明言。県会は見て見ぬふりだ。
私は横浜へのカジノ誘致に反対だ。 計画の撤回を求める。子供の頃「悪銭身に付かず」と教わった。お金は、額に汗して働いて得るものだ。
反対理由の第1は、ばくちで人から巻き上げた汚い金を、横浜市が市民生活のために使うことに心が耐えられないからだ。
第2は経営や治安悪化への懸念だ。市は、業者の算定を大幅に下回る場合も含め、何通りのシュミレーションを行ったのか。
第3に、金もうけさえできれば国民は喜ぶという政府の考え方をつぶしておきたい。放置すれば、30年後の日本は見る影もないだろう。
自民党地方議員よ。次の選挙を考えてみよ。有権者の多くは、カジノは要らない、 現政権の横暴と堕落はもう許容できないと思っている。 市井の人々の声なき声を地方議員こそ感じ取らねばならない。自民党からカジノ反対の声が出なければ、自民党は見限られる。
市会・県会議員の皆さん、請願に耳を傾け、与野党で議論を重ねてほしい。 経済界が乗り気でも、市民生活に害悪をもたらすならブレーキをかけるのが政治の役目だ。 中央から押し付けられたのなら「いらない」と押し返せ。財政難を解決する、ほかの策があるはずだ。県政も無関係ではない。横浜市は県内に位置しており、警察は県の管轄だ。
賛成派のみなさん。目先の金と引き換えに、横浜を荒廃させるのか。あなたの孫やひ孫は、善良で粋なハマっ子にそだつだろうか。
本連載で人生を振り返り多くの人に助けられてきたことに改めて感謝した。読者の皆さまにも感謝申し上げます。私は元・地方政治家として、ふるさとに正義を残して死にたい。カジノ誘致は今なら止められる。
古い友人で、藤木企業会長および横浜港運協会会長の藤木幸夫さんは、ひとりで果敢に反対し、権力に立ち向かっている。彼を動かしているのは、未来のハマっ子たちへの愛だと思う。私も私なりの反対運動を始める。91才まで生かされた命で、痛快な“命懸け”をやってみるつもりだ。
以上。