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2005年01月16日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「神宮=ヤクルトスワローズの本拠地」と連想していた僕にとって、伊勢神宮は遠い存在でした。東京からも離れていますし。でも、神社の世界では、「神宮」は伊勢神宮を指すそうです。行ってみると「神社の中の神社」といわれるのがよくわかるほど、神々しい雰囲気を感じることができました。
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伊勢神宮は「内宮」(ないくう)と「外宮」(げくう)の2つに大きく分かれます。正確に言うと、125もの神社から成るそうですが、すべてに行けるわけもなく、今回はこの2カ所に行くことにしました。

▽外宮→内宮というのが正しい参拝コースということで、外宮に一番近い伊勢市駅で下車。そこから歩いて5分で外宮に到着します。入口には、白木で無色の大きな鳥居が立っています。鳥居は朱色、というイメージが強いだけに、かえって新鮮。玉砂利の道を正宮へと進んでいくわけですが、大きな松がそびえる森の中で、晴れていたのに少し薄暗く、木漏れ日が差す程度の明るさ。どことなく神秘的な雰囲気に包まれてきます。

▽社務所にさしかかったところで、重大な忘れ物に気がつきました。御朱印帳がない! 「お伊勢さんまで来て、記念印を押せないなんて」とかなり悔しくなりました。でも、これも「もう一度来いよ」という神様の思し召しではないか、とかなり都合よく解釈して、さらに正宮へ進む。

▽神社の中の神社というからには、正宮の社殿はさぞかし大きな伽藍だろうと期待していたんですが、意外にも小さくて、形もシンプルそのもの。かなり材質の良さそうな素木(しらき)造りで、装飾もないし、色もまったく塗られてない。何の木なんだろう?すごく端正でくるいが少なく、上品に見えました。なんでこんなにシンプルなのかというと、20年に一度建て替えなければいけないから、ではないかと思いました。ちなみに、次の建て替えは平成25年。今から8年後ですね。さぞかし大きなイベントになるんでしょう。ガイドブックによると、柱の本を直接地中に埋めて立てる掘っ立て式で「唯一神明造り」という様式なんだそうです。地震で崩れないか、心配になります。

▽一般客が入れるのは、門の手前まで。門には真っ白な布が下がっていて、その先が見えません。でもちょっと風が吹くと、スカートのようにめくれるので、その瞬間をとらえて、先を見ると、その先にも門がありました。お金を払った参拝客は、スカートの先の門前で参拝をしていました。こういうときの格好はスーツが基本なんだそうです。神官の烏帽子と白装束が、森の中にある神社の空気をよりいっそう神秘的にしていました。

▽お参りは、もちろん2礼2拍1礼の順なんですが、願い事ばかりしてはダメで、大切なのは感謝の心なんだそうです。確かに、僕も願い事ばかり唱えてました。やはり欲張りはダメということなんでしょうね。隣では、どこか地方から来た信心深い団体さんが、神官がよくやるような、独特のひねり出すような声で「かしこくもかしけき…」と唱えながらお祈りを捧げていました。これが正式ですね。

▽外宮から内宮へは、シャトルバスが出ていました。15分で着いたのに、410円もしました。確かに、お伊勢さんがなければ、さみしい街だもんな。ここで稼がないと。道のりには灯籠がたっているわけですが、内宮の近くのものには「岸信介」とか「吉田茂」といった歴代首相の名前が、何の肩書きもなく彫られていました。こういう何気ないところに、伊勢神宮のすごみを感じます。



▽内宮の入口に宇治橋という木の橋がかかっていますが、白木にアーチ型で、実に風情がある。下を流れる五十鈴川も、透明度が高く、まさに清流。太陽の光を反射して、キラキラと光っています。入口段階から、神々しい雰囲気を発しています。一の鳥居を越えて、二の鳥居へ行く途中、五十鈴川に触れることができます。当然のことながら、ひんやりとしてました。

▽内宮は外宮よりもアプローチが長く、森の奥行きも深いので、神秘性が増します。正殿も、外宮は平地にあるのに対して、内宮は石段を登った高台の上にあって、これまた神秘的。でも参拝客が多すぎて、雰囲気も完全に壊れていましたが。人の波について行くような感じでしたし。内宮の正殿も、外宮と同じように素木の「唯一神明造り」で、コンパクトでシンプル。

▽正殿での参拝を終えての帰り道、メインの参道を外れて、荒祭宮(あらまつりのみや)という別宮に行ってみました。ちょっと外れただけで、参拝客はほとんどいなくなります。そうすると、深閑とした森の中を歩くわけで、一帯の空気は突如として神々しさを帯びてきます。これこそ伊勢神宮の持つ静かな魅力ではないかと思いました。ひっそりと静かに、奥では祭りが古式に則って行われている。少し立ち止まり、マイナスイオンたっぷりの空気を吸うと、明治時代でも江戸時代でも、この景色と雰囲気は変わらないだろうと、つかの間のタイムスリップを感じられます。そんな場所、山奥にでも行かない限り、国内では感じられませんよね。

▽せっかくなので、帰り際に社務所に寄って、紫色の鈴守を1000円で購入。そういえば、ここにはおみくじがない。そんな神社初めてかも。

▽内宮を出ると、江戸時代の町並みを模した、参道(おはらい町)が続きます。参道の中心には「おかげ横丁」という、NHKのバラエティに出てきそうなベタベタなネーミングのエリアもあり、これまた参拝客であふれかえってました。茶色に染めたショートヘアに金歯が光るコテコテのおばちゃん多数。そうか、ここはそういう人たちの憩いの場だったのか。伊勢うどんと赤福、チーズ揚げ、などのちょい食べ系やら、やきものなどのおみやげやが並んでます。煙管体験が100円でできたり、神社ではできなかったおみくじがひけたり。ちなみに伊勢うどんを食べましたが、たまり醤油が辛すぎることなく、ちょうどよい味でした。

▼伊勢神宮は、深閑とした環境と、素木の正殿や鳥居のシンプルさが印象に残りました。何事も突き詰めていくと、最後にはシンプルになる。神社でも、その法則は当てはまるようです。しかも何百年も同じ儀式が繰り返され、伝承されていく…そういう世界の近くにいるだけで、自分が抱えている悩みとか、仕事とか、そういうものが小さく見えてきてしまう。そういう圧倒的な力を伊勢神宮に感じました。





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最終更新日  2005年01月31日 03時42分43秒
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