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2007年08月24日
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テーマ: 京都。(6234)
カテゴリ: 食道楽
街の中心から離れたところにありながら、一日一組しかお客をとらず、予約が難しいという敷居の高い茶懐石のお店が、京都にあります。「大原・卯庵」。茶室から掛軸、器まで、すべてが人間国宝クラスの「ほんまもん」ばかり、というすごい世界を体験することができました。

卯庵・玄関

今回、友人を介して、京都の老舗履物店の若旦那さま主催の会に入れていただきました。参加者は自分を含めて8人。スタート時間は午後1時。京都駅から車で40~50分、大原に向かう途中の道を少し入ったところ、山に囲まれた土地に、お店はひっそりとありました。

卯庵には、本格的な茶事のコースと、比較的カジュアルな茶懐石の2つのコースがあります。きょうは後者のコース。まずは控え室に通されて、鞄を置き、衣服を整えます。続いて、待合で、地元の新鮮な水を一杯。この水を使って、本日の料理を作っています、と説明がありました。

「用意ができました」と案内をいただき、草履を履いて、露地を歩き、食事の部屋に通されます。
卯庵・食事部屋

部屋のあちこちに「卯庵」にちなんで、うさぎのオブジェが各所に見られます。釘隠し、引き手、欄間などなど。
卯庵・釘隠し

卯庵・うさぎ


床の間には、北大路魯山人が書いたという「寒山拾得」の掛け軸がかかっていました。寒山拾得とは中国の唐の時代の末期、天台山の国清寺に住んでいた2人の隠者のこと。よく画題として用いられます。

卯庵・掛軸(寒山拾得)

座布団に座ると、まず、お酒がでてきます。北大路魯山人がつくった織部の徳利などが出てきます。お猪口は、各自でセレクト。僕は、人間国宝・清水卯一の師匠の...(ああ、名前を忘れてしまった!)、粉引のお猪口を選びました。器が素晴らしいというだけで、お酒もより一層おいしく感じられるというものです。

卯庵・ぐい呑み

さて、お食事はまず、八寸。
卯庵・八寸

これは珍しい、穴子の刺身。
卯庵・あなごの刺身


卯庵・椀もの(鱧と松茸)

人生最大の岩牡蠣!五島でとれたものです。豪快な「海のミルク」です。
卯庵・五島の岩牡蠣


食事が中盤まで進んだところで、茶室へ案内されます。20年前に日本一の数奇屋大工に発注したという茶室ですが、4畳半の広さがありながら、部屋は暗くなってます。ご主人によると、利休好みにしたといいます。ここから先は撮影禁止。

卯庵・露地

茶室の掛軸は、江戸初期の著名な文化プロデューサー、本阿弥光悦の直筆のもの。お茶碗は、江戸時代の楽茶碗が主茶碗、人間国宝の作品が替茶碗として出てきました。茶杓は蟻腰といってグラマーに折れ曲がった、珍しい茶杓が使われます。こういう「ほんまもん」が、当たり前のように、スッと目の前に出されます。こういうときに、きちんとリアクションが取れるかどうか、道具を用意する側の演出意図を汲み取れるかどうか、亭主と話を深めることができるかどうか、教養が試される場面です。干菓子と抹茶をいただきながらも、緊張する時間でした。


食事は後半の部に移り、場所も大きな囲炉裏のある部屋に移りました。まず出てきたのは、うなぎの白焼きと蒲焼。四万十川でとれた天然もの。今までいただいたうなぎとは、歯ごたえがまったく違います。感激!
卯庵・うなぎ

つづいて、猪肉の味噌?焼き
卯庵・猪肉焼き

ご飯はスッポンの雑炊でした。最初はあつあつで、少しずつさめてくると、とろーりとした食感が出てきます。コラーゲンたっぷり。山椒か黒胡椒をかけると、不思議なくらいにおかわりを重ねてしまいます。
卯庵・すっぽんの雑炊

また、最初に食事をした部屋に戻って、デザート。桃のスムージーのような感じ。ブランデーが少し入ってます。器はもちろんバカラのグラス!
卯庵・デザート


眼福プラス満腹で、心身ともに充足感にあふれました。畳の上に寝転がりたい衝動をおさえるのに必死でした。


最後のトドメは男性用アサガオ便器。北大路魯山人が自ら作ったという陶器が使われていました。
卯庵・北大路魯山人の便器

すべてのサービスがおわって、お店を出たのは午後5時前。晩御飯はどうしたらいいのやら...

日本の伝統工芸の多くや、数寄屋建築は、利休の茶の湯から発展してきたものです。卯庵の茶室、しつらい、器、料理、いずれも絶妙そのもの。彼らが提供するサービスにどれだけ感じて反応できるかで、桃山時代以降の歴史や文化に対する自分の教養が試されます。そうは言ってもテストではないので、リラックスした雰囲気のなかで、お店で文化的な香りを味わうのです。知れば知るほど面白くて、奥行きが深い。一緒に行く人と知識を深めることもできるし、感動を共有することもできます。とても知的な食事を満喫することができました。





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最終更新日  2012年04月16日 11時46分45秒
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まさに一期一会♪  
Audrey さん
伊藤若冲のプライベートコレクターで有名な、
プライス氏もあの場を訪れたと伺いました。

稀代の数寄者でいらっしゃるご亭主も、貴殿の
ご正客としての心得/振舞に感心されておいで
でした^^ 

紹介者冥利に尽きる、豊穣なひとときを
有難う存じました。


(2007年09月03日 07時45分11秒)

楽しみです  
kaorita さん
はじめまして!
私も明日こちらの卯庵に行ってきます!
たのしみです。 (2009年06月14日 17時23分56秒)

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