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2006年09月02日
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「おわら風の盆」は、非常に人気の高い富山のお祭りです。大阪発のJR直通臨時特急「おわら」は全席指定席ですが、発売直後に満席になるという大盛況。そこで福井発のもうひとつの特急「おわら」を予約して、金沢を起点にすることにしました。いったい、その人気の秘密は何でしょうか?

おわら風の盆とは、元禄の頃(1700年頃)に始まった盆踊りで、毎年9月1日~3日に行われます。「風の盆」は、立春から数えて210日にあたる日が台風の厄日とされてきたことから、風の災害が起こらないことを祈る行事として名付けられたのだそうです。明治の終わりから昭和の初めにかけて、著名な文人の詞を歌詞にしたり、浄瑠璃語りの唄い方を採用したり、胡弓を使うようになったり、若柳流の振り付けが教えられたりと、アレンジが重ねられて、現在の形になりました。

特急「おわら3号」が金沢を出たのは、午後6時ちょっと前。乗客の大半は団体のおっちゃん、おばちゃんばかり。その車両のなかで、個人客は自分とあと数名くらいではないかと思うほどでした。それにしても団体客はなぜみな帽子をかぶって、リュックを両肩から背負って、スニーカーをはいているのか、いつも不思議になります。それが旅にふさわしい身軽な格好だと言う暗黙の常識のようなものがあるのかなあ。富山で進行方向が変わって、越中八尾には1時間余りで着きました。JRの駅から、祭りの行われている地区まで、10分以上は歩くでしょうか。屋台が並び、会場へ向かう人波が途切れることなくずーっと先まで続きます。バスでやってきた団体客に、自家用車を付近の臨時駐車場に停めた観光客などなど、いやこれはすごい数です。

しばらく坂を上がっていくうちに、人垣を見つけました。ようやく踊りを見ることができそうだ、と急ぎ足で寄っていくと、目深に編み笠をかぶり、男は法被姿、女は和服姿で、20人くらいが列をなしてゆらゆらと優雅に踊っていました。隊列の後ろには三味線・太鼓・胡弓を演奏する人たちや地歌のボーカルが何人かいました。今まで見てきた盆踊りのようなテンポの良さよりも、ひらひらとした優雅さと、胡弓の音が織りなす少し悲しげな曲調が特徴です。編み笠を目深にかぶるのが、この祭りのイメージを神秘的なものにしています。阿波踊りやよさこいの解放感とは全く違います。

歩いていくうちにわかりますが、祭りで町流し(路上盆踊り)が披露されるあたりは、縦1km/横300mほどの細長いエリアで、そのエリアがさらに10の町に分かれます。そのひとつひとつの町から踊り子と地方(じかた)衆合わせて数十人のチームが編成されるわけです。この小さな区分けは、阿波踊り、よさこい、祇園祭、だんじりなど、各地の有名なお祭りと同じです。おわら風の盆の驚くべき特徴は、踊り子の年齢制限で、25歳?定年という厳しいルールがあることです。動きがしなやかな中にも躍動感を感じたのは、踊り子が若かったからなんです。歌い手や演奏家たちは、踊り子を卒業してから練習に励むのです。とりわけ胡弓をマスターするのは難しいみたい。ちょっと変わった年功序列社会です。

祭りの見どころは、その小さな町の路上で盆踊りをする「町流し」です。午後9時~11時が最も頻繁に町流しが行われる時間帯でした。休憩時間を挟みながら、踊り子と地方衆が通りで踊りを披露します。印象に残った町を2つ挙げますと、ひとつは駅から見て奥の方にある諏訪町。ここは「日本の道100選」にもリストアップされる、美しい町家街があります。ここでのパフォーマンスは昔をしのばせる趣があります。もうひとつは、坂のふもとに位置する鏡町。ここは最も踊りがアクティブで華やか。元祖ストリートパフォーマンスという感じです。ただ、どの町の踊りも表現はやわらかくて、曲調は哀調を帯びていて、やさしくもはかない印象を受けました。

この祭りの問題は、道の広さの割に観光客が多すぎることです。押し合いへし合いになる場面が頻発しました。写真を撮ろうとして強引に前に出ようとしたり、他の人が見ているのに狭い道をかきわけて進もうとしたり、逆に通行を妨げるようにぼーっと立ち見をしたり。少しでも雨が降れば中止になるという繊細なイベントなのに、容赦なくフラッシュを浴びせたり。多くはバスツアーでやってくる中高年の団体客です。たいがいバッジをつけているからすぐわかりますが...地元の人たちも、時折苦々しい表情を見せていました。

午後11時を超えると、町流しのレギュラータイムが終わって、少しずつ祭りの熱がさめていきます。すると、踊り子OBやOGがパラパラと通りに集まって、自然発生的に町流しをする姿が見られました。3日間という短い祭りの期間を惜しむような姿で、地元の人たちがこの祭りを慈しみ、大切にしていることを強く感じました。

町をぐるぐると回っていると、さすがに午前0時を過ぎた頃には足が棒になってきました。帰りの0時55分発「おわら4号」に乗ると、体もぐったり。これで夜行で大阪に戻るのはしんどいかもしれません。金沢泊で結果オーライでした。





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最終更新日  2006年09月08日 03時55分53秒
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