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2018.06.21
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カテゴリ: エッセイ
私が日本からやってきて3ヵ月ほどしかカナダにいないことを知った彼は10秒ほど空を見上げたあと、ゆっくりと話をはじめた。

このときも嫌な予感がした。

しかしこのときはその予感は裏切られた。
彼がネイティブ・カナディアンであることはその容姿から判断できていた。
その話の内容は、彼らの先祖がどのようにカナダの自然を重んじながら共に生きてきたかというものだった。

私はその話に聞き入ってしまった。

気が付けば、一本道の向こうからバスがやってきている。
知らない間に40分が経過していたのだ。

バスが来たことに気付いた彼はにっこり笑って「話を聞いてくれてありがとう。君のカナダで過ごす時間が良いものであることを祈っている。」と言って握手を求めてきた。



我々の目の前に止まったバスの運転手に私の目的地のバス停までの運賃を聞いた。
3ドルだった。

私は聞かせてもらった話へのせめてのもお礼にと、ポケットに3ドルだけを残して2ドルとすこしを彼に受け取ってもらった。

彼は目を大きく見開いて「ビール2本も買えるじゃないか!」驚いて見せたかと思うと、大きな鳥の羽飾りがついたハットをとって胸の前に置き、ゆっくり紳士的に頭をさげた。





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最終更新日  2018.06.22 03:31:09
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