顕正会 『叱狗論』

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2008年09月15日
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カテゴリ: 富士の信仰と化儀

通夜・葬儀までの準備


 この世に生をうけた以上、誰人にも臨終の夕べはやってきます。このことは頭では判っていても、いざ死を知らされたり、死に立ち会ったりしますと嘆き悲しむのは凡夫としていたしかたのないところでありましょう。臨終の際の悲しみについて宗祖大聖人様は『上野殿後家尼御返事』に次のように仰せです。



「世間のならひとして三世常恒の相なれば・なげくべきにあらず・をどろくべきにあらず、相の一字は八相なり・八相も生死の二字をいでず、かくさとるを法華経の行者の即身成仏と申すなり、故聖霊は此の経の行者なれば即身成仏疑いなし、さのみなげき給うべからず、又なげき給うべきが凡夫のことわりなり」 (全集 一五〇六ページ)



 身内の臨終に直面すると、あわてふためくのが凡夫の常です。しかし、身内に死者が出ると嘆き悲しんでばかりもいられません。遺された者は葬送の準備にかからねばなりません。死去の連絡も、臨終後なるべく早いうちに寺院・講頭・親戚に知らせます。



◇ 喪主 ◇


 死者が出た喪家では、遺族の代表となる喪主を決めます。



 一般に喪主は、一家の主人が亡くなった場合は、成人した長男が多いようですが、核家族化が進む現在では配偶者である妻が喪主となる場合も増えてきました。長男といっても遠方に住んでいたり、別居であったり、誰が適任かは家によってまちまちですので、よく話し合った上で決めればよいでしょう。


 喪主は、自治会や親族と話し合って、受付などの係を決めて葬儀の準備をします。





そのためにも、葬儀は遺族にとって、法統相続の良い機会です。



みんなで遺族の信心が少しでも深まるよう気を配ってあげましょう。



◇ 枕経 ◇



枕経とは、その名の通り、臨終後すぐに遺体を北枕にして即身成仏の御経をあげることです。



 枕経の配置は、図のとおりです。



 枕辺には三具足・鈴を置き、御焼香のできるようにします。



 北枕にする所以は釈尊の涅槃が「頭北面西右脇臥(ずほくめんさいうぎょうが)」であったことからきているようで、北は御本尊まします処と理解して行えばよろしいかと思います。枕の方角は、部屋の状況等により、変わっても差し支えありません。



 枕経は、御住職が導師御本尊をお寺より奉持して執り行います。



 御住職不在の場合は、家族で方便品・自我偈・唱題を行い、成仏を祈念します。


 順次、次のように枕飾りをします。



○「お水」…きれいなコップに樒一葉を入れて中央に供える。






○「枕団子」…米の粉等で作った団子を蒸すか茹で、皿に中高に積み上げる。(これは地域によって供えない場合もある)



◇導師曼荼羅について◇


 葬儀のおり御安置される御本尊を、導師曼荼羅と申し上げます。死者を霊山浄土に導く師、即身成仏の導師となる御本尊の意味です。



 『妙法曼陀羅供養事』に


「此の曼陀羅は文字は五字七字にて候へども三世の諸仏の御師一切の女人の成仏の印文なり、冥途にはともしびとなり死出の山にては良馬となり・天には日月の如し・地には須弥山の如し・生死海の船なり成仏得道の導師なり」



 と、また『持妙法華問答抄』には、


曼荼羅を「無為の聖衣(しょうえ)」と説かれ、「死後の耻(はじ)をかくす信楽慚悔(しんぎょうさんげ)の衣」との示し書きもあります。すなわち、生前の宿業を覆い隠して、自らの非を恥じ仏道を志す印となる衣との意味もあります。



◇ 諸注意 ◇


 ここでは具体的にいくつかの注意事項を挙げてみましょう。



○通夜・葬儀・初七日の日程等は寺院に相談してから決めること。


○役所への死亡届と火葬許可証の交付を受けること。



○葬儀社に、日蓮正宗式の祭壇を準備してもらうこと。特に、導師御本尊をお掛けしやすいように御厨子とその位置に注意する。祭壇の側に供える華も、常住をあらわす樒のみを使うよう指示すること。(色花は見た目には華やかですが、無常をあらわします)



○喪主や親族が、寺院に申し込みに行く際、白木の位牌を持参し、故人の氏名、享年、生年月日、入信年月日、亡くなった日時、喪主の住所、氏名、電話番号、通夜・葬儀の時間と場所が判るようにしておくこと。


 また、通夜・葬儀に御住職が御本尊を奉持して出向きますが、もし何かの都合で導師御本尊をお貸し下げ願うならば、印鑑を持って責任ある方に同伴してもらいます。



  導師曼荼羅奉掲の際には、手を洗い、口をすすぎ、樒をくわえ、なるべく白手袋をして、唱題のうちにお掛けします。



◇ 納棺 ◇



 枕経から通夜の間に、遺体を棺に納めます。かつてはすぐに納棺せずに、家族が夜通しそばにいて別れを惜しんだものですが、最近では湯灌したあと、すぐ納棺するのが一般的です。棺には、底に一重衾(白い布団か、毛布など)が敷かれ、その上に安置します。



遺体を棺に移すときには唱題を以て行います。経帷子(木綿の白衣)または故人の愛用していた季節の着物を着せ、普段とは逆に左前に合わせます。手は胸の上で合掌の形にして、御念珠をかけさせます。



 以上、いくつか通夜・葬儀までの準備を挙げましたが、最も大切なことは、表面上の形を整えることよりも、 故人の遺徳を心から偲び、導師曼荼羅の御前において、導師の観念に心を合わせて共に成仏を祈念し、更なる信心倍増・法統相続を誓っていくことであります。



その心は自然に姿・形となって表れ、親戚・縁者・参列者等の眼に正宗葬儀の清々しさを残すことになるでしょう。


(大白法第382号)









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最終更新日  2008年09月15日 11時23分29秒 コメントを書く
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