DELTA Strange Zone

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2003.05.08
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 【ア・リーグ、マリナーズ2-7ヤンキース、シアトル7日(日本時間8日)】ヤンキース・松井秀喜外野手(28)がマリナーズ戦で3号2ラン。イチロー外野手(29)の頭上を越えていく一撃は、実に21試合、92打席ぶりのアーチとなった。そのイチローとの“直接対決”に圧勝し、チームの連敗も3で止めた。『新ゴジラ伝説』が西海岸シアトルから再び動きだした。

 規格外の一発を打ち続けてきた松井でも、夜空に舞った打球に祈りを込めた。敵地シアトルだけに歓声はない。もっとも、マ軍ファンの悲鳴は耳に入らなかった。

 「行ってくれ…」

 場面は2-1と1点リードで迎えた六回無死一塁。ピネイロの投げたカウント1-2からのチェンジアップだった。打球は右翼へ伸びていく。フェンス際でジャンプしたイチローのグラブもかすかに及ばない。『松井vsイチロー』の構図を象徴しながら、ゴジラの願いは天に通じた。

 「忘れかけていた感触だったんですけど、きん差のゲームでいい場面で打ててよかったです。僕の感触としては、どうかな、と自分でもわからなかったんですけどね。駄目かな、と思って走っていたんですけど」

 ヤンキースタジアムの右翼アッパーデッキに打ち込んだ4月14日のブルージェイズ戦以来、実に21試合、92打席ぶりとなる3号2ラン。球場の外野席後方を走る機関車の煙でモヤがかかるダイヤモンドを、ゆっくりと感触をかみしめるように1周した。

 長かった。「日本球界の本塁打王」に一発が出ない。地元ニューヨークでも、こんな声が充満し始めていたのは事実だ。松井は6日の練習からガムを噛み始めるなど、さまざまな方法で気分転換をはかった。中でも気が紛れたのが、ニューヨークでのナイトドライブだった。

 試合終了後、ジャズ専門のFM局にチューナーを合わせる。1人で運転していると、ホテルに帰るまでには不思議と心が静かになった。これが日課になると、やたらと一方通行の多いマンハッタンの道を覚えるようになった。1度通っただけで記憶し、カーナビがほとんど不要になった。

 松井の記憶力。この日の打席で生かされたといってもいい。ピネイロとは1日の試合で対戦しているが、やはり、その特徴はしっかりとインプットされていた。140キロ台の速球、そしてチェンジアップとツーシームを操ってくる。その得意の変化球がいつくるか。松井のバットはチェンジアップに反応した。



 「(一発が)出るに越したことはないけど、どうしてもほしいとか、そういう感じではなかったです。こっちで慣れていかなくてはというか、いろんなことを学びながらやっている途中だと思います」

 謙遜(けんそん)する松井は、四回の右中間二塁打と合わせて5打数2安打2打点。8試合連続安打は自己新だ。今、シアトルの地から、ゴジラの5月反攻が始まろうとしている。


>松井のホームランもイチローのいるライトだったけど、その前の松井のタッチアップの時もライトフライでイチローがバックホームした姿もなかなかでした。
 これからも日本人選手みんなにドンドン活躍して欲しいです。





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Last updated  2003.05.09 22:53:47
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