「おいやん」の鮎掛け

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2008.10.08
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テーマ: 鮎釣り(1251)
カテゴリ: 鮎掛け
IMG_0334.JPG



百夜月に住むおじいさんの話では「お寺のお坊さんが、村の女性に恋をする。」とのことでしたが・・。


「十津川峡の昔話」によると

お寺に美しい尼さんが住んでいて、対岸の若者が恋をしてしまう。
夜、何回も北山川を渡ろうとするのですが、どうしても月の光が眩しくて渡ることができない。



IMG_0572.JPG

(写真は赤木川合流付近)

若者は、この事を母親に打ち明けてみた。
「ああー。よりによって尼さんを好きになるとは・・・・。

あの方は、仏の教えをお守りし、広めている方だから、そんな気持ちを持つ事は恥ずかしい事だよ。


百夜通っても、川を渡ることはできないのだよ。」と諭した。

若者はとても悲しんだ。
「お月様もあの尼さんを、お守りしているのか・・。」

それから、尼さんの住んでいる村を「百夜月(ももよづき)」と呼ぶようになった。



IMG_0621.JPG

(幻想的な熊野の山)

尼さんはもっと仏の教えを広めたいと考えた。

そこで、寺に伝わる宝物を近くのむらむらへ分けてまつってもらうことにした。

川を渡ったむらには、「九重(ここのえ)の重箱」を分けた。
このむらは、これにちなんで九重(くじゅう)という名をつけた。

上流のむらには、美しく磨かれた「竹の筒」が分けられた。
ここは竹筒(たけとう)と呼ばれるようになった。


むらのひとたちは、尼さんのためにお堂を建て、おまつりした。

百夜月にはお彼岸に、遠くの村々からもたくさんの人達が集まり、その賑やかさは大したものであったと言われる。


IMG_1176.JPG

(写真は浅里の滝)

ほかに釣り人に興味ある昔話もあります。

「瀞(とろ)のぬし」


毎日、毎日、瀞八丁に来て釣り糸を垂れておった。

ある日、「幸右衛門さま」と肩に手を掛けるものがいる。
振り返るとそれはそれは美しい女が立っていた。

一緒に住むようになり、やがて女は身ごもり、いよいよ子供が生まれる頃になった。

「お願いがあります。
どうか川の辺りの、誰にも知られない所に小屋を建てて下さい。
そこでお産をしたいのです。
赤ん坊が生まれたら必ずあなたの元に帰りますから、それまで見に来ないでください。」

男は待った。なかなか帰ってこないので足音を忍ばせて、小屋の方へいってみた。

戸の隙間から中を覗くと、なんと大きな蛇がとぐろを巻いて、人間の赤ん坊を抱いているのだった。



IMG_1366.JPG

(写真は奥瀞)

「幸右衛門さま、あれほどお約束したのに。もうこうなってはおしまいです。
私はこの瀞の主だったのですが・・・。この子をお願いします。
お名残惜しゅうございますが、さようなら・・・・。」

女は水の中へ消えてしまった。

「待ってくれ。」
と叫んだが、女はとうとう戻ってこなかった。

小舟に赤ん坊を乗せ、八丁の瀞をこぎめぐる幸右衛門の姿が哀れで涙をさそった。



IMG_0815.JPG

こういう昔話を読んでから熊野川へ鮎掛けに行くと、また違った角度で風景が見えてきて楽しくなってきます。

ただ、川で尼さんに遭ったり、小舟の赤ん坊を見たり、美しい女の人に肩たたかれたりしたらどうしましょう!!(笑)


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Last updated  2008.10.08 21:59:17
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