今が生死

今が生死

2014.07.29
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カテゴリ: 健康
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今花開いたばかりの月下美人、部屋の中に入れたらすごい香りだ。それにちなんで今日は匂いについて書こうと思う。イタリアの医師が5月のアメリカのオーランドで開かれた米国泌尿器科学会で、特別な訓練を行った犬に前立腺がんの患者群の362点の尿と対象群540点の尿をかぎ分けてもらったらほぼ98%以上の確率で前立腺がん患者の尿をかぎ分けた。それは早期がん、進行がんにかかわらず100%近い確率でかぎ分けたというのだから驚きだ。

一般に腫瘍マーカーと言われるAFPやCEA,CA19-9やPSAなどは早期では分からずかなり進行して大きくなってからでないと分からない。また陽性だからと言っても必ずしもがんでないことも多く、腫瘍マーカーで早期がんを見つけることは不可能に近い。それでもPSAはかなり発見できるとされているが、匂いによるかぎ分けは感度、特異度ともに100%近いというのはPSAも遠く及ばない驚異的な数字である。

腫瘍マーカーは血液で検査されるがこの実験では尿で行われ、人間より何倍も嗅覚が優れている犬によって診断がなされた。ということは極めて微量だががん患者さんの尿には特別な臭い物質が含まれているということである。今後研究を進めれば尿で、前立腺がんは100%診断がつくようになる可能性がある。他のがんについても早期がんを診断してくれる腫瘍マーカーはなかったが、尿の中の臭い物質を調べれば早期がんも診断できるようになるかも知れない手がかりを与えてくれた。

犬の鼻のすごい力に驚嘆したがそれ以上に尿の中にがんを見分けるにおい物質が入っていることを発見したこのイタリア人医師(Gianluigi Taverna氏ら)もすごいと思った。





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Last updated  2014.07.29 22:56:55 コメント(6) | コメントを書く


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