今が生死

今が生死

2021.11.11
XML
カテゴリ: 健康
日本医師会雑誌の今月号の特集が「痒み」だったので、今回は痒みについて自験例のことを含めて書かせて頂く。
痒みはかなりつらいものである。痒みはアトピー性皮膚炎その他色々な病気で起こってくるが最も多いのは老人性搔痒症(乾燥性搔痒症)だと思う。秋から冬にかけて寒くなったり温かくなったり、暖房を使ったりして、皮膚が乾燥して痒くなる状態で皮脂が欠乏してくる高齢者に多い。
痒い所を掻くと気持ちがいいのでつい搔いてしまうが、掻けば掻くほどさらに痒くなり肌に爪痕や出血、肌荒れ、色素沈着等が出来てしまう。
痒みが生じた時しばらく我慢しているとかなりの割合で痒みがなくなってくれるので我慢するのが一番いいが我慢できなくてつい掻いてしまう。そうすると痒みは益々ひどくなり血が出るほど掻いてしまう。我慢するのが一番の対応策だが、掻いた時快感があるので、一度掻いてしまうと更に、更に掻かずにいられない地獄状態に落ちてしまう。地獄に落ちない痛み対策について述べてみたい。
それにはまず日頃から日常生活で注意することが大切だ。
まず皮膚の刺激になることを避ける。40度C以上の熱いお湯への入浴は避け、石鹼を使った後その泡が皮膚に残っていないようによく洗い流す。強すぎる水圧のシャワーは浴びない。表面がざらついたタオルでこすらない。毛羽だった衣服は避ける。スパイシーな食べ物や過度のアルコールを避ける。通気性の良い衣類を着る。部屋が乾燥しないように加湿器を用いたり室内に洗濯物を干したりして調節する。少しくらい痒くてもすぐ掻かないでしばらく我慢してみる。
内服薬は抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)、副じん皮質ホルモン剤などがあるがあまり効果が自覚できないことが多く、外用薬の方が効果の実感が得られやすい。塗り薬にはワセリンとかレスタミン軟膏、ヒルドイドソフト軟膏などがあり、個人差はあるが有る程度の効果が得られる。基本は皮膚の保湿を保つことにあり、市販の保湿クリームなどでも一定の効果はあると思われる。
痒みにはまってしまうと苦しいものなので、なんとかその苦しみから逃れたいものである。普段から皮膚の保護に努め、最初痒みがきた時にはできるだけ我慢してみるのもかなり有効な対策だと思われる。
どうしても我慢できなくて掻いてしまうとかじくりまわす地獄のかゆみに襲われてしまうので保湿剤を準備しておいて掻く前に塗るのが良いと思われる。塗るのは痒みの程度にもよるが入浴後とか痒みがきそうな時1日2~3回塗るのがよいと思われる。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2021.11.12 11:13:32
コメント(8) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: