インドア派のブログ
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天狗屋敷の殺人 (新潮文庫nex(ネックス)) [ 大神 晃 ]*あらすじ*「一緒に母親の実家に来て」包丁を持ちながら、僕のヤンデレ彼女・翠はそう言った。脅されながら車で向かったのは、七年前に当主が失踪したという「天狗屋敷」。その当主の残した遺言状をきっかけに、次々と事件が発生する。部外者である僕は自宅に帰ろうとするも、翠は千枚通しを持って僕の車の前に立っていた―。*感 想(割とネタバレ?があるので文字を小さくしています)*横溝正史のオマージュ作品ということで重い雰囲気を想像していましたが、文章自体はライトで読みやすく、トータルでコミカル(後半はシリアス寄りですが)な雰囲気でした。◆上記の他にも「意外だった」と思う点が多くあって(特にキャラクターが)新鮮でした。まずは主人公の古賀鳴海が、自他ともに認めるイケメンのナルシストだった点です。特に序盤は、隙あらば自分の容姿を褒めていたりしたのが可笑しかったです。物語としては探偵役の助手の立ち位置でした。次は探偵役となる樋山忍です。樋山は主人公のバイト先の上司なんですが、多くのミステリーだとそういう立場の人は脇役になったり逆に助手になったりするものですが、この物語では探偵役だったので意外&驚きでした。しかも容姿や言動がヤンキーなので、余計「あんたが本当に探偵役??」感がすごかったです。他にも、事情があって小鹿のような足取りになったときは情けない姿をさらしていたり、トリック解明時に大はしゃぎしていたりと振り幅が大きなキャラクターでおもしろかったです。最後にクレイジーヤンデレ彼女の翠です。当初はこのクレイジー翠が探偵役で主人公が助手だと思っていましたが、あくまで「天狗屋敷の関係者」として登場していただけで、後半からもうほぼ出番なしでした。そして彼女のクレイジーさにはちゃんと理由があって、最後にそれにきちんと決着をつけたのが意外でした。正気?になった翠はさぞ良い娘になっただろうと思います。◆事件としては、犯人や動機は察せられるけどトリックが分からないタイプ?でした。特に最後の殺人トリックは、一回読んだだけでは理解が難しいほどダイナミックで、被害者視点からだと 一瞬で何事⁉と驚いた直後に死亡した形なので、すごく恐ろしいトリックでした。犯人は潔かったので無駄な反論は無く、解決編はトリック解明以外はあっさりめでした。◆先述の通り、作中はコミカルな雰囲気なので笑いの意味としての「おもしろい」が多かったように思います。時折挟まる主人公のぼやきや、クレイジー翠の存在が主人公を天狗屋敷に留まらせるためのある種のクローズドサークル化に一役買っていたりなど、ところどころクスッとしました。ですが、このコミカル感・主人公の軽薄感・クレイジー翠の所業・樋山の無礼さなどなどのノリが合う合わないで好みが分かれる作品だと思います。個人的には大丈夫だったので、続編もぜひ読んでみたいです。▼ちなみに続編はコチラ蜘蛛屋敷の殺人 (新潮文庫nex(ネックス)) [ 大神 晃 ]楽天で購入
2026.07.29
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