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天狗屋敷の殺人 (新潮文庫nex(ネックス)) [ 大神 晃 ]*あらすじ*「一緒に母親の実家に来て」包丁を持ちながら、僕のヤンデレ彼女・翠はそう言った。脅されながら車で向かったのは、七年前に当主が失踪したという「天狗屋敷」。その当主の残した遺言状をきっかけに、次々と事件が発生する。部外者である僕は自宅に帰ろうとするも、翠は千枚通しを持って僕の車の前に立っていた―。*感 想(割とネタバレ?があるので文字を小さくしています)*横溝正史のオマージュ作品ということで重い雰囲気を想像していましたが、文章自体はライトで読みやすく、トータルでコミカル(後半はシリアス寄りですが)な雰囲気でした。◆上記の他にも「意外だった」と思う点が多くあって(特にキャラクターが)新鮮でした。まずは主人公の古賀鳴海が、自他ともに認めるイケメンのナルシストだった点です。特に序盤は、隙あらば自分の容姿を褒めていたりしたのが可笑しかったです。物語としては探偵役の助手の立ち位置でした。次は探偵役となる樋山忍です。樋山は主人公のバイト先の上司なんですが、多くのミステリーだとそういう立場の人は脇役になったり逆に助手になったりするものですが、この物語では探偵役だったので意外&驚きでした。しかも容姿や言動がヤンキーなので、余計「あんたが本当に探偵役??」感がすごかったです。他にも、事情があって小鹿のような足取りになったときは情けない姿をさらしていたり、トリック解明時に大はしゃぎしていたりと振り幅が大きなキャラクターでおもしろかったです。最後にクレイジーヤンデレ彼女の翠です。当初はこのクレイジー翠が探偵役で主人公が助手だと思っていましたが、あくまで「天狗屋敷の関係者」として登場していただけで、後半からもうほぼ出番なしでした。そして彼女のクレイジーさにはちゃんと理由があって、最後にそれにきちんと決着をつけたのが意外でした。正気?になった翠はさぞ良い娘になっただろうと思います。◆事件としては、犯人や動機は察せられるけどトリックが分からないタイプ?でした。特に最後の殺人トリックは、一回読んだだけでは理解が難しいほどダイナミックで、被害者視点からだと 一瞬で何事⁉と驚いた直後に死亡した形なので、すごく恐ろしいトリックでした。犯人は潔かったので無駄な反論は無く、解決編はトリック解明以外はあっさりめでした。◆先述の通り、作中はコミカルな雰囲気なので笑いの意味としての「おもしろい」が多かったように思います。時折挟まる主人公のぼやきや、クレイジー翠の存在が主人公を天狗屋敷に留まらせるためのある種のクローズドサークル化に一役買っていたりなど、ところどころクスッとしました。ですが、このコミカル感・主人公の軽薄感・クレイジー翠の所業・樋山の無礼さなどなどのノリが合う合わないで好みが分かれる作品だと思います。個人的には大丈夫だったので、続編もぜひ読んでみたいです。▼ちなみに続編はコチラ蜘蛛屋敷の殺人 (新潮文庫nex(ネックス)) [ 大神 晃 ]楽天で購入
2026.07.29
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猫怪々 (集英社文庫(日本)) [ 加門 七海 ]*あらすじ*ある雨上がりの日、路地裏でうずくまる仔猫を保護した著者。その仔猫は数多の病気を抱えており、著者は懸命に助かる道を模索する。そして段々と、仔猫は病気だけでなくおかしな怪現象まで抱えていることに気づく。著者は仔猫のため、呪術に手を染めお経を唱える使い魔のような飼い主になっていくのであった。*感 想*表紙が可愛くて、あらすじをきちんと読まずに購入していました。なので【猫怪々】というタイトルから勝手に猫にまつわる怪談話かと思っていたら、『育猫日記~オカルトを添えて~』といった感じのエッセイでした。(著者がともに暮らすことになった仔猫「のの」が持ってきた(?)怪現象についてつらつらと書かれているので、猫にまつわる怪談話といえばそうっちゃそうなんですが)◆内容はあらすじの通り、病気と怪現象諸々背負った「のの」が平穏無事に暮らせるように、著者があれこれと奮闘したエッセイです。著者については作品を読んだことはありますが、著者自身についてはよく知らなかったので、のののこと以外に著者に備わっている能力やこれまで体験した怪現象などを知ることができました。ホラー作家なので霊能者と知り合いなのは不思議とは思いませんでしたが、サイキッカーやヒーラーといった、ゲームの中でしか見かけないような人々とも知り合いなのは驚きました(というより、そういった人々が現実にいるほうに驚いたというか)「あなたの知らない世界」を覗いたような感覚で、なんだかおもしろかったです。病気が良くなるようにと、以前気功師から教わっていた気功をののにずっと施していたことも書かれていました。「気功を受け続けている人は、自分自身でも気功治療ができるようになる(要約)」とあったので、それはちょっと良いなと思いました。(私は万年肩こりと腰痛持ちなので、自分で治療できるのならば費用もかからなくて良いですよね…)そのあと「(気功を受け続けているののは)そのうち立派な気功猫になるかもしれない」と続いていて、それも可愛くて良いなと思いました。ちなみに、遠くの人から「気」を送ってもらう「遠隔気功」なるものもあるとか。不思議でおもしろい世界です。◆ののの病気やののを狙う怪異に対して、お経を唱えたり気功を施したり強力な呪術を使ったりなど著者はしていましたが、アプローチが独特なだけで我が子(猫)を守りたい想いは他の飼い主と変わらない、というのがよく伝わってきたエッセイでした。私はこれまで人間以外の動物と暮らしてきたことは無いにも関わらずそう感じたので、動物(特に猫)と暮らしてきたことのある人にとっては「わかる!わかるぞ!」と共感できるエッセイだと思います(オカルトが大丈夫であれば)オカルトでも眉唾ものでも、何かに対して選択肢が多くあるのっていいね、とも思いました。
2026.07.27
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夢詣 (角川ホラー文庫) [ 雨宮 酔 ]*あらすじ*その呪いは感染する―。精神科医の紙森千里のもとに「呪いの夢を見た」と訴える女性が訪れる。なんでもそれは、舟に乗って洞窟の中に入り、毎晩夢を見るたびに奥へ奥へと進んでいくという。全てを諦めていた女性はこれ以上の診察を拒み、数日後に原因不明の死を遂げてしまった。後日、紙森は再びそのような夢を見るという患者を診察するが、その患者もまた原因不明の死を迎え、そしてとうとう紙森自身も「呪いの夢」を見始めてしまうのだった。一方「見たら死ぬ夢」を見て死亡したライターの後を継いだ伊東壮太は、そのライターのノートに「鍵は夢詣」と書かれているのを発見し、とある孤島で行われている奇妙な祭祀の存在を知るがー。*感 想(ネタバレがあるので文字を小さくしています)*読み終えた直後の感想は「えらいこっちゃ!」でした。超バッドエンドでした。たぶん今後、日本どころか世界が滅んじゃうんだろうなぁと思わせるエンドでした。◆精神科医の紙森と看護師の関根は、患者たちの「呪いの夢を見た」という訴えを聞くものの、立場上「呪い」を認められず、個人的には呪いかもしれないと思いつつも現実的な手段(薬など)で、悪夢に苦しむ患者たちに対処しなければならない姿が歯痒かったです。そしてこんなにも頑張って対処したのに患者たちは死に、加えて自分たちもその夢を見てしまうのはなんとも理不尽でした。でもこの理不尽さがジャパニーズホラーですね。紙森も自らの死のカウントダウンに抗うために、患者が来院するまでに関わっていた施設などに赴き、夢についての調査を始めます。◆伊東たちもライターの職を活かして、あちこち取材という名の調査を行い、「見たら死ぬ夢」の真相の思しきものや呪いを解く方法『夢詣』の情報などを得ていきます。その後、その調査の痕跡をきっかけに本来ならば出会うことのなかった紙森たちと合流。呪いの解除の儀式『夢詣』に挑みます。が…。呪いが感染してしまうのは呪われた人たちによる、神様って素晴らしいよ!みたいな「善意」からくる余計な情報のせいでした。伊東は最後によく耐えたと思います。でももう生まれちゃったので、最終的には生き残っていたほうがもっと酷い目に遭いそうな感じがします。◆神様に目を付けられるとやはりろくな事ないよね、という物語でした。以前何かで、西洋ホラーは「神に見放される恐怖」で、日本ホラーは「神に見つかる恐怖」の違いがあるというのを見たことがあります。この物語はまさに後者でした。ちょっと調べてみると、この【夢詣】は「クトゥルフ神話」の要素が入っているそうです。「クトゥルフ神話」は聞いたことはありますが、詳細は知らないため、その知識があればより【夢詣】の恐怖を味わえたのかもしれません。【夢詣】 王道ジャパニーズホラーでした。
2026.07.22
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草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 【電子書籍】[ 平谷美樹 ]*あらすじ*時は文政。戯作者を目指す鉢野金魚(はちのきんとと)は、自身の作品を持ち込んだ本屋・薬楽堂にて、店の小僧が「庭で亡魂を見た」という話を聞く。戯作のネタになると踏んだ金魚は店の者たちを巻き込み、怪異の真相解明に乗り出すのであった。そしてこのことを皮切りに、様々な怪異事件に首を突っ込む金魚だったが、肝心の自身の本が出版される日は来るのだろうかー。*感 想(ほんのりネタバレがあるので文字を小さくしています)*シリーズものです。戯作者(作家)見習いが主人公のため、自然と江戸時代の出版や戯作者たちの事情などの説明が入るのですが、当時のその業界について何も知らなかったので勉強になりました。本として完成するまでの工程は、名前や役割が少し違うだけで、現代とさほど変わっていないというのは驚きでした。幕府批判の本などが出版されないように検閲があったとはいえ、現代よりも非常に華やかそうな出版文化だったんだなぁと読みながら思いました。現代のほうが色んなジャンルを出版できるのにそう思ったのは、やはり昨今の出版業界の厳しさからでしょうか😢(実家に戻る前に通っていた本屋さんが閉店するそうで、さらに余計に😢)◆物語は全四話になっており、どの話もテンポよく進んでいきます。殺人事件はありません。金魚の推理(作中では「推当」)が常に冴えわたっており、行動力も抜群ですぐに証拠も集まり、怪異の解明や犯人確保もすぐに行われるのでサクッと事件が解決します。どれも事件の発端は怪異のような「ふしぎ」ではあるものの、結局は「人間の仕業だった」で決着がつく事件でした。なので「あれは霊だったんだろうか…?」のような「ふしぎ」はありません。◆金魚を始め仲間となるキャラクターたちはみな「江戸っ子」であるため、口調が悪かったりポンポン言い合いをしていますが、根っからの悪人はいないので「まぁ江戸っ子だしな」と思えばそういった部分は気にならないかなと思います。作中のキャラクターたちの会話や行動のテンポのよさも、江戸っ子ならではのさっぱりとしたチャキチャキ気質のおかげでスムーズにいっていたのかなとも思います。最終章付近から金魚の過去が明かされていきますが、相棒?となっている本能寺無念というキャラクターの過去は匂わせ程度でこの巻では明かされず。そしてなんとなくですが、金魚と「いい感じ」になっていなくもない感があるので、無念の過去も金魚との仲も続編でどう展開されていくのか気になりますね。この【草紙屋薬楽堂ふしぎ始末】は全六巻で完結です。
2026.07.20
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薬喰 (角川文庫) [ 清水 朔 ]*あらすじ*今もなお残る「神隠し伝説」を追って、ある田舎へと訪れた作家・籠目周(かごめあまね)は、到着早々に地元の小学生が行方不明となっていることを知る。その件を気にかけながらも、予定通り神隠し取材のために伝説の舞台となる山へと入った籠目だったが、そこで包丁片手に血まみれになっている男と、切り株の上に置かれていた小さな手首を発見してしまう。状況から「こいつが犯人」と思ったこの男こそ、のちに不本意ながらも共にこの事件を解決していくこととなる名探偵・祝秋成(いわいあきなり)だった。*感 想(割とネタバレがあるので文字を小さくしています)*最初は「薬喰?」と思っていましたが、作中でその説明がされたときに事件の動機を察して「あっ…😫」となりました。比較的早めに犯人にも気づいたんですが、それはそれでその人物のふとした仕草などが目について「やっぱり犯人お前だろー!」と、どんどん外堀が埋まっていくような緊張感がありました。◆主人公の籠目周は、作中にもあるんですが「直感は良く律儀な人間だが、頭が固く融通が利かない」という長身のイケメン。早い段階で犯人像は感覚的に捉えていたものの、推理力があるわけでもないので助手のような立ち位置でした。不本意ながら相棒?となった祝秋成は「驚異的な味覚と推理力を持ち、三度の飯と謎が好き」な、信楽焼のタヌキに似ているずんぐりむっくりとした男。探偵役なだけあって 鋭い洞察力や幅広い教養を持ち、口は悪いながらも食べ方は優雅で嘘は苦手というキャラ立ち完璧な人物でした。本当にいいキャラしていたと思います。スマートな探偵役は多く見てきましたが、ふとっちょな探偵役は初めてだったので新鮮でした。籠目と祝の初対面は最悪かつ相性も最悪だったので、終盤近くまでは言い合いなりしていましたが、最後にはお互い認めるところは認めていたので、なんだかんだでいいコンビだったかなぁと思います。でも活躍の度合いは祝のほうが強くて、バディ感・コンビ感は薄めです。片方は縦に大きくもう片方は横に大きいので、凸凹コンビというよりかは縦横コンビなように思います。◆作中は主軸のバラバラ殺人事件のほかに、《過去に籠目自身が体験した神隠し》《祝の祖父が体験した神隠し》の謎もあり、それぞれ全て解明されていきます。特に祝の祖父の神隠しの真相は面白かったです。《白御使の験(しろみさきのしるし)》とはそういうことか~~!と驚きました。なせそれを神隠しとしたのかの理由も、作者がいつこの「薬喰」を書き始めたのか分かりませんが、発売されたのは2022年のコロナがまだ流行っている頃だったので、それを経てだいぶ落ち着いた今に読んでいるからこそより納得できる内容でした。◆バラバラ殺人事件自体は、被害者の子どもたちがただただ可哀想でした。本当の「神隠し」に遭っていたほうがまだマシだったんじゃないかとさえ思います。犯人の動機も背景は理解できても、自分勝手過ぎるので同情はできませんでした。ですが犯人がポロっとミスをして、これまでの話との矛盾が発生したのを自分で気づけたときはとても気持ち良かったので、そこはありがとうと思いました。事件は苦みの残る感じで幕を閉じましたが、祝のキャラクター性は好みだったので続編が出たらぜひ読みたいです。食へのうんちくも増した、民俗学×食文化ミステリーでした。
2026.07.15
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怪談のテープ起こし (集英社文庫(日本)) [ 三津田 信三 ]*あらすじ*三津田が編集者だった頃、自殺の実況テープを集めて記事にしようとしていたライターがいた。だが彼は、そのテープを文字に起こした後 消息を絶ってしまう。その後三津田は、かつて自身で録音していた怪異の体験者のテープを元に短編の執筆を始めるが、それは自身で直接聴くのでは無く、自身の担当者が数ある音源からネタとなりそうなものを厳選する、という形で進められていた。そんな中、それらを聴き続けていた担当者の身に、次第に不可解な出来事が起こり始める。*感 想(短編一話目のネタバレがあるので文字を小さくしています)*こちらの本は、ホラー短編の合間に担当者たちとのやりとり(幕間)を挟みながら、自身と担当者が体験した不可解な出来事を綴っていくという流れで進んでいきます。ホラー作家といえばで名が挙げられるほど有名な方のようで、恥ずかしながら今知った&初読みでした。作者の来歴や文体などの前情報も予備知識も無いまま読んだので、序章や幕間は当然作者の語りでも短編内で今語り手となっているのは作者自身なのか物語の人物なのか分からなくて、戸惑いながら読みました(特に短編一話目)ですが三話目以降には慣れてきて、短編が始まる前の作者の語りを「世にも奇妙な物語」におけるタモリさんみたいな感じで読んでいました。◆ホラー短編は①死人のテープ起こし②留守番の夜③集まった四人④屍と寝るな⑤黄雨女⑥すれちがうものの六話が収録されていました。この中でも一話目の「死人のテープ起こし」が怖いなと思いました。自殺者本人が、自分が自殺する瞬間までをカセットテープに録音し、それを上記のあらすじにあるライターが文字起こしした原稿を、作者が読むという話。それぞれ三人の自殺者の様子を読むことになりますが、全員一人でいたはずなのに死ぬ間際または死んだ後に《誰か》いたような痕跡があって怖かったです。特に一人目の自殺後、窓を閉めるような音が微かに聞こえた、というのにはゾッとしました。文字だけでもゾッとするのに、音声で聞いたらもっとヤバいんだろうなと思います。するはずの無い音がするのって相当の恐怖ですよね。これは怪異に限ったものでは無いですが。◆終章に現れた謎の言葉は、もちろん私には解明できませんでした🥹「ねがう」とは書いていても、水中で喋っていると考えると「願う」の「ねがう」では無いんだろうなぁということだけ🥹作者はこれについて「決して解かないように」と言っているので、お言葉に甘えようと思います。
2026.07.13
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すみれ屋敷の罪人 (宝島社文庫 このミス大賞) [ 降田天 ]*あらすじ*戦前の名家・旧紫峰邸の敷地内から発見された二体の白骨死体。しかし、そこに住んでいた一家は東京大空襲で全員死んだはずだった。身元を探るべく、当時使えていた女中や使用人に話を聞くも二転三転する証言の数々。そして新たにもう一体の死体が発見される。果たしてこれらは誰なのか。この一家に何があったのか。散らばった真実を紡いだ先には、哀しくも美しい秘密が眠っていた。*感 想(ネタバレがあるので文字を小さくしています)*現代(2001)で発見された遺体をきっかけに、過去にそこで本当は何があったのかを関係者の証言から解明していくミステリーでした。もう切ないッ…!切ないッ…!!😭◆遺体の身元捜査のため、刑事の西ノ森が屋敷と関係のある3人の証言者に接触をします。まず一人目の証言者(栗田信子)の語っていた内容が、美しいすみれ屋敷で働いていた頃の穏やかな記憶だったので、証言者全員のセピア色の記憶を繋ぎ合わせて真相を見つけるものだと思っていました。しかし信子の証言中、西ノ森の指摘によって信子の記憶違いが判明し、物語が一気に不穏になりました。本当は信子はどんな人物だったのか、信子から見た他の人物は本当にそのような人物だったのかなど、今まで信じてきた前提がガラリと変わったため、何を信じるべきか分からなくなりました😵💫最初の証言者からこうだったので、次の証言者の話を鵜呑みにせず疑いの眼差しで読んでいましたが、早い段階で遺体の正体と思しきもの、さらに西ノ森が刑事では無いことなどが判明し、矛盾を見つけるよりも驚きが勝ってそれどころじゃ無くなりました。西ノ森の柔和な感じはそういう親しみやすい系の刑事なんだなと思っていましたが、これまでの二人の証言者への言動や振る舞いを考えると、確かに刑事っぽくは無かったです。例のごとく気づきませんでしたが...🥹途中新たに追加された証言者の話も注意深く読んでいたつもりですが、所詮「つもり」でした。これまでの証言者の嘘は見抜けないし、各証言に真実の欠片が散らばっていたのにも全然気づきませんでした😂全体的に、嘘や真実の散らし方や馴染ませ方が違和感なく丁度いい感じだったんだなと思います。二部構成になっており、証言集めまでが第一部でした。◆第二部は、誰が西ノ森を使ってこれまでの証言を欲していたのか、遺体の正体、そして「すみれ屋敷の罪人」とは、というすべての真相が明かされます。もうここからは驚きと「切ねぇ切ねぇ😭」の連続でした。真相は、悪意など無く大切な人を守るための嘘と嘘で編み上げられた、深く互いを想い合う愛ゆえに起こったことでした😭たとえそれが騙し合いであったとしても、愛がそこにはありましたー…︙すべてを知る人物が、一度は悲壮な決意をするものの前向きにこの真相を、この秘密を弔おうとしていたので、切ないですがハッピーエンド寄りだと思います。「すみれ屋敷の罪人」 タイトルそのものの物語でした😭
2026.07.08
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ある修道士の自罪 (角川ホラー文庫) [ 祇光 瞭咲 ]*あらすじ*聖バシリオ精神病棟で慰問活動を行っていた修道士が、相次いで怪死を遂げた。慰問役として新たにその地へ赴くことになった若き修道士ペテロは、前任者トマゾの残した日誌を手渡される。そこに記されていたのは、トマゾを襲った恐ろしい出来事と、徐々に彼が壊れていく姿だった。ペテロは日誌を手掛かりに、前任者たちを死に追いやった悍ましい真実へと迫っていくが―。*感 想*新刊であるため、核心には触れずに...前任者のトマゾが残した日誌を通じて、少しずつ彼がどんな体験をしたのかを追っていくという構成で、読者もペテロと同じく限られた情報の中で真相を探る形になるため、没入感がありました。作中で起こる出来事は、現代の感覚で見ればストレスなどの精神的要因で説明がつきそうなものの、時代背景(悪魔憑きといった宗教的な解釈などが現実味を持つ時代)においては、それだけで片付けられない不可解さがあって不気味でした。(舞台となった時代は作中で明らかになっていませんが、現代よりかなり昔といった雰囲気です)そういったことを含め「どこを現実とするか」の境界が曖昧なまま物語は進むため、トマゾとともにじわじわとした不安を重ねつつ、ペテロとともに色々と自分の解釈や想像を巡らせて真相に迫る感じのホラーだったかなと思います。各章に扉絵があるのですが、トマゾの異変に合わせて変化していて、視覚的にも不安を煽られるような雰囲気でよかったです。読み終わってから表紙を見ると「あぁ~なるほど」と思いました。◆こちらは「カクヨム」という小説投稿サイトに、『Memento Furor -聖バシリオ精神病棟慰問日誌-』というタイトルで投稿された作品です。今現在もそのサイトで最後まで読むことは可能ですが、この『ある修道士の自罪』は、それに加筆修正したものだそうです。扉絵も書籍版のみのようです。※タイトルをこの記事からコピペして検索エンジンから検索すると『-』がマイナス検索として発動してしまい、検索結果にこの作品が表示されないため、検索エンジンから探すときは『Memento Furor 聖バシリオ精神病棟慰問日誌-』と『聖』の前の『-』を抜くと検索結果に出てきます。私だけの現象ではないと思いますが...😥私だけの現象だったら私の近くにも狂気がいるのかもしれません
2026.07.06
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▼これまでの記事はコチラ・日記!《Fit Boxing 北斗の拳》から一か月・日記!《Fit Boxing 北斗の拳》から二か月・日記!《Fit Boxing 北斗の拳》から三か月ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー前回は停滞期を脱出し、今回再び停滞期に陥ることに怯えた一ケ月でしたが...結果は、停滞期になることなく 1.3kg の減量に成功しました。前回から・ウエスト ➡ ー2.5cm・ヒップ ➡ +0.5cm😭😭・二の腕 ➡ — 1 cmでした。お尻が増えてしまいました😭🥊💥今回なぜ減量はしたのにさほど喜んでいないのかというと、今回はあまり「Fit Boxing 北斗の拳」をちゃんとやっていなかったんです。今回は疲れた日や頭痛の日が多くて、そんな日はストレッチのみのエクササイズ。その他通常日は、暑さのせいでハードモードでやりたくなくて、軽めのコースを主にやっていました。(ラオウ叱ってくれないかな)なので今回の平均消費カロリーは200kcalまでいってないと思います。(目標は350kcal)それでも減っているというのは、これまでエクササイズをやりすぎていたということでしょうか🤔それとも食生活が影響しているのでしょうか。🍞🍴食生活はこれまでと変わらず、減塩パンや全粒粉パンなどなどでした。チートデイと銘打ってモリモリ食べた日は無く、十日に一回ほどドンレミーのなにかしらを食べていました。(最近ドンレミーの存在に気づいたんですが、おいしいですね😋)食生活による減量の可能性を強いてあげると、家の畑でポパイの腕みたいなドデカズッキーニが毎日のように採れていて、それを毎日食べて消費していました。ズッキーニって水分量すごいので、それで満腹感が得られていたんでしょうか。でも食べ残したりとかはしていないんですよね。自分の体重履歴を見ると、ズッキーニを食べ始めたころ(二週間ほど前)から体重が少しずつ減っているような気がするので、もしかしたらズッキーニってダイエットに良いのかもしれないですね。ズッキーニが要因であれば🥒(←これはキュウリ)◆といった具合に、少々疑問の残る一か月でした。まぁ痩せたしラッキー☆と思っていればよいのですかね😂これから暑さも本格的になってきて、よりFit Boxingをやりたくなくなってくるでしょうが、無理してやって汗かいて熱中症になるのも嫌なので、自分の体調と気温に気を付けながら今月のダイエットを頑張ろうと思います。目標体重まで残り ー2.7kg😭😭
2026.07.04
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鯖猫長屋ふしぎ草紙 (PHP文芸文庫) [ 田牧大和 ]*あらすじ*江戸の根津宮永町に『鯖猫長屋』と呼ばれる長屋があった。そこを仕切っているのは、なんと『サバ』という猫。長屋一の威張りん坊である。その日も子分という名の飼い主・拾楽に飯の催促をしていると、家の斜め向かいに謎の美女が越してきた。身持ちは固いがなんだか訳ありの彼女をきっかけに、鯖猫長屋では次々と事件が発生するのであった。*感 想(ふんわりネタバレがあるので文字を小さくしています)*賢いサバが猫独自の目線で人間を観察し、長屋に持ち込まれる謎をこっそり解決していく話…だと思ったら、飼い主である拾楽を駆り立てアシストし「拾楽に」謎を解決させるというものでした。◆主役の一人(一匹)のサバは、表紙の愛くるしさとは裏腹に「鯖猫長屋」と名がつけられるほど長屋を仕切っているカリスマ猫で、野良猫や野良犬が長屋に来て悪さをしないよう常に睨みを利かせ、サバが歩けば人間が脇に避ける、騒ぐ住人を一目で黙らせるなど妙に迫力のある猫です🐱長屋の住人たちはこれまでサバに助けられたこともあってか、サバに悪い感情を抱かず、むしろ「サバの大将」と呼んで大変慕っていました。そしてサバは不穏な気配を察知することに長けており、長屋で起きる事件の謎に勘づいては拾楽に解決するようにと促し、収束へと導いていきます。威張りん坊でもかわいい😼◆もう一人の主役・飼い主の拾楽ですが、サバに噛みつかれ爪をたてられご飯を作らされなど子分のような扱い(サバは子分だと思っている)を受けており、長屋の住人達からも「草臥れた朴念仁、冴えない、野暮で晩熟」などなどの評価をもらっているひょろりとした男です。最初は「しまりのない主役だな」と思っていましたが、読み進めるごとに「こいつは食えない奴だぞ」となり、最後には とある約束を果たそうとする「義の漢だ」と次々と印象が変わっていきました。好きな感じのやれやれ系主人公です。◆全7話構成で、1話ごとに違う事件が起きては解決し 話は進んでいきますが、物語の根底にある本筋の謎は地続きになっており、最終話で全てが解き明かされます。最終話は、人情ものってこうだよね!という展開があって好きでした。謎は解決されるし、長屋の住人たちは噂好きのお節介が多いですが嫌な奴はいなく(途中の一人除いて)それもあって爽やかな読後感でした。すっきりとしたよい人情ミステリーだったと思います。現在『鯖猫長屋ふしぎ草紙』は11巻まで発売されています。今はただただ猫を撫でたいです🐱👋
2026.07.01
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