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2008.08.24
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カテゴリ: カテゴリ未分類
大学時代の友達のMちゃんから遊ぼうコールがあったものの、体調が思わしくなくてキャンセル。残念。午前中は大人しく読書してました。
加納朋子著です。アパートの騒音に悩まされる千波。引越しを決意して荷物整理をしていると、身に覚えの無い本が出てくる。そして、その本に挟まれていた奇妙な手紙。不思議と心惹かれるその本と、「私も人を殺したことがあります」とある手紙。手紙の書き主、YUKIを探そうとするが、どうも本人も記憶が曖昧な部分がある。私は誰?なぜ、一人暮らしをしているの?私は学生?主婦?何か大切なことを忘れている・・・・・・。千波視点で進んでく物語は本当に要領を得ない。深海のように静かで、そして半身を失った悲しみが漂う。一見、千波はとても弱い女性。神経質で臆病。けれど、自分を守る為に視力も記憶も声も潰してしまう。なんというか女性的なしぶとさを感じる。過去を受け入れ、現実を生きていこうとしている過程がとても優しい。卑怯さや頼りなさも感じるけれど、とても瞬発力のあるヒロインです。
そして、後編の「石の化石」も素敵。バイト先の親父さんから渡された一冊のノート。それはある保育士の綴った不器用な母子の物語だった。少女のように美しく、未熟な母親と、虐待されて心を閉ざしてしまった少女。保育士はこの母親に振り回される。虐待されてる子どもにとってはたまったものではないだろうが、保育園の屋根裏を自分の部屋にして歌を歌い、お弁当を作り、保育士相手におしゃべりをし、気紛れに子どもを可愛がる。不思議な魅力を感じてしまう。保育士の方も、怒りは我が子を虐待する母親ではなく、こんな未熟な妻に子どもを渡した元夫へと向かう。
やがて物語は急展開。現代へ。千波の親友、麻子の言動や古木を愛する理由、新幹線に乗らねばならなかった訳が明らかになる。柔らかなストーリーでした。





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最終更新日  2008.08.24 21:38:57
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