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2004年05月14日
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うつ病は、几帳面で責任感が強い完全主義者に多く、対人関係でも波風を立てない人に発症しやすい。このような性格の人が、秩序の変化に対応出来なくなると鬱病に陥ると言われる。また患者さん自身は自分の性格や発症した状況について自覚していないことがほとんどで、自分で原因を自覚していない点が、『正常な悲哀反応』とは異なる。

 以上が広く認められている、うつ病の「病前性格」と「発症のきっかけ」についての説明です。私は内科、消化器内科医として仕事をしていて、不眠や食欲不振、頭重感などの自律神経失調症状を主訴として来院する患者さんの中にしばしば「仮面うつ病」の方を見いだします。また、時々「大うつ病」の方を拝見する事もあり、その際には抗うつ薬の選択や治療方針に関して、地域の精神神経科の先生にも相談しながら治療にあたります。そのような患者さんの経過を観て、私が気付いた事は「うつ病」の患者さんが、単に生命力を失っているのではないと言う事です。うつ病の経過中、患者さんは「精神運動性の制止、易疲労性、気力の減退、過剰な罪責感、思考力や集中力の減退、決断困難、反復的な自殺念慮」などに苦しみ、その生活様式は活気を失い、あたかも生命力が衰退しているかのように見えますが、その状態を良く観察すると、患者さんの存在全体においては、過去の思考様式や生活パターンを補正しようとする大きな力が働いている事が分かります。誰にでも分かりやすく説明をするなら、個人の意識的な思考を抑制し、肉体的な生命を(自殺という形で)破壊するほどの力が、その人に対して働きかけていると言う事になります。

うつ病を発症する方には「完全主義者」が多く、「物事の白黒をはっきりさせたい」という人が多いのですが、この事は、うつ病を発症した人々のモチベーションの中で「良い」、「悪い」といった分離的な思考、「有能」、「無能」といった自己と他者に対しての競争的価値判断などが、大きな力をふるっている事を示します。「競争的価値判断」というと、うつ病を発症する方の病前性格に述べた「対人関係でも波風を立てない人に発症しやすい」という説明と相反するように思われるかもしれませんが、良く観察すると、これらの人々が「対人関係で波風を立てない」のは、その事で自分の安全を守る事が出来るからであり、また他の人々と区別された安全な自己の領域で、「有能な私」という自己像にとどまるためにも、それが必要だからだと理解できます。そして、「他人と争わず、行うべき事は何があっても行うべきだ」という固定化された価値観と行動パターンが、長い期間に渡ってその人自身の生命力の展開を抑圧し続けた結果、そのパターンの維持が限界に達し、深く長い休息であり、再生への沈潜に相当する「うつ病」という状態を引き起こすと考えられます。うつ病になった方は、その病状ゆえにそれまでの生活様式、仕事を中断せざるを得ない状態となり、いわば強制的に新しい生活へと移行させられます。そして、その苦しみの中で、過去の固定的な価値判断や行動パターンも否応なく破壊されてゆきます。この事は他の病気同様、うつ病も個人に「大きな変容をせまるプロセス」を形成している事を示します。

たとえば、うつ病の人は「有能」でなくなった自分を責めて自己罪責に苦しみますが、この事はうつ病になった人が、過去において「有能であること」を価値判断の基準の一つにしていた事を意味します。うつ病の中で人は何も出来ず、何も考えられず、自分がすでに死んでいるかのように感じます。けれども、その陰の谷を通り抜けることが出来た時には、その人にとって過去に重要に思われた「有能であること」が、実はそれほど重要な事ではなかったと知るに至るのではないでしょうか。このように、うつ病を含めた「病気という変容のプロセス」を穏やかに支える助けとして、バッチフラワーレメディーはいつでも役に立つでしょう。






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最終更新日  2004年05月14日 07時45分04秒
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