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2008.12.18
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カテゴリ: 株式投資


2008年 12月 18日 07:41
*この記事は17日17:31に配信しました。
基太村 真司記者
 [東京 17日 ロイター]

 米国のゼロ金利政策導入でドル全面安シナリオが一段と現実味を帯びてきた。外為市場では、一部大手投資家による保有資産のユーロシフトや、投機筋のドル売りポジション構築がささやかれ始めている。ゼロ金利の導入でも金融危機と景気悪化のスパイラルや財政赤字の拡張問題に解決の兆しはなく、円は来年にも対ドルで最高値を突破する可能性が出てきたとする見方もある。


 米連邦公開市場委員会(FOMC)の予想を上回る利下げを受け、17日にかけての取引ではドルが全面的に下落。ユーロ/ドルは一時1.4192ドルまで上昇して2カ月半ぶり高値を更新。英ポンド/ドルは1.57ドル前半、豪ドル/米ドルも0.70ドル前半をつけてともに1カ月半ぶり高値を更新。ドル/円も一時88.24円と12日につけた13年ぶり円高水準に接近した。


 12月に入ってからドルが対ユーロを中心に下落してきたのは、米財政赤字の悪化懸念など米国の抱える根源的問題に着目したドル売りではなく、あくまで最近のドル高の反動だ。「年末にもかかわらず、短期的なドルのファンディングコストが予想ほど上がってこない。年末の資金繰り難に備えてドルを備蓄していた投資家が、それほどひどくはならないとの見方からドルのポジションを落としている」(外銀幹部)という。




 しかし米国の大幅な利下げで円をしのぐ低金利通貨となったドルには当然、これまで以上に売り圧力がかかりやすくなる。利下げ以前から米国ではフェデラルファンド(FF)レートがすでに誘導水準を下回っていたため、利下げによる直接的な影響は乏しいとの見方もあるが、ユーロ/ドルが9月高値から10月安値までの半値戻しを達成した後も上昇ピッチを緩めず、多くの参加者の予想を超える上げとなってきたことで「来年だと思っていたドル全面安相場が、意外に早く始まったのかもしれない」(外銀)との声が上がり始めている。


 その兆候も出てきた。複数の市場筋によると、最近のユーロ上昇の一因となっているのが、米金利の低下をにらんだ一部中央銀行による外貨準備のユーロシフト。欧州中央銀行(ECB)幹部から一段の金利引き下げに慎重な姿勢を示す声が出てきたことで、ユーロ圏金利と米金利の格差が広がるとの見方が背景にある。さらに市場では、相対的に高い金利水準を保つ豪ドルに一部投資家が資金を移し始めたとか、一部投機筋がドルのショートポジションを構築し始めた、などといった観測も出始めている。


 収まらない金融危機と歴史的水準へ落ち込んだ景気の低迷、相次ぐ危機対策で強まっていく米国の財政赤字懸念などドル売り材料には事欠かない。年後半の金融危機の広がりとともにドル相場を支えた米国へのリパトリエーション(資金の本国還流)が一服となったことで、いよいよ市場はドル全面安シナリオの実現に向けて、少しずつ舵を切り始めた、との見方が浮上している。

 みずほコーポレート銀行・国際為替部シニアマーケットエコミストの福井真樹氏は「現在のところ年末を控え、多くの投資家がリスク量を膨らませるタイミングではないためドル売りは限定的だが、米自動車業界救済の行方などまだ何が起こるかわからない状況。ドルは年内に85円付近まで、来年は円が79円の最高値を更新する可能性もある」と話している。


 一方、円が最高値を視野に入れる動きとなれば、市場の介入警戒感も一気に高まる。ある外銀のチーフディーラーは「金融危機のバロメーターとなっている株価動向がカギ。株価が再び安値を更新し、下げ止まらないことを手掛かりにリスク回避の円買いが活発化すれば、当局は水準にかかわらず止めてくるだろう」と読む。

 中川昭一財務相兼金融担当相は17日午後、FRBが大幅利下げに踏み切ったことを受けて「(日本)政府として流動性確保、為替の急激な変動を含めてあらゆる必要な対策をとっていかなければならない」と発言している。

 (ロイター日本語ニュース 編集 橋本浩)

ロイター
http://jp.reuters.com/
http://jp.reuters.com/investing/news


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最終更新日  2008.12.18 23:14:01


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