いわぴいのドラマ日記

いわぴいのドラマ日記

November 27, 2005
XML
テーマ: 『義経』(333)
カテゴリ: ドラマ
 見事な勧進帳だったと思います。「つらつらと・・・」から始まる勧進帳を空で重々しく読み上げたときは体中が震えるほど感動してしまいました。やっぱり、このくだりは九郎判官義経を語る上で最大の見せ場なのかもしれませんね。

 オープニングテーマが流れているときから完璧に今回のお膳立ては出来上がっている感じでした。ここ最近は出演者のおおとりは頼朝役の中井貴一が飾るのが通例だったんですが、途中だったんですよね。誰だろうと思ったら松平健でした。さすがに勧進帳だけにNHKも考えたものだなあと今回の話の流れが楽しみに思えました。

 そして、なんとか近江から抜け出して越前・加賀と進んできた義経一行はなんと巴御前と再会してしまいました。といっても巴御前を知っているのは義経だけのようだったんですが・・・。巴の息災を祝った義経は、郎党たちの幸せにかける思いを聞き、さらに平泉への思いを募らせたようでしたね。巴御前の「あきらめてはなりませぬ」と言う言葉も彼を後押ししたのかも知れません。それにしても最近、きつい役が多かっただけに 小池栄子 の穏やかな表情がとても印象に残りましたね。穏やかな暮らしと言うのは人の表情まで変えてしまうんでしょう。彼女の演技力も再認識させられました。

 巴の旦那から教えられたとおり、北陸道をそのまま北へ向かうことに決めた一行はついに最大の難所、安宅関を越えることになりました。想定どおり警護の兵に囲まれて一通りの詮議を終えたところで、関守不在のまま何とか比叡山の書付のおかげで関所を通過できそうなところで、勧進帳のもう一人の主役、富樫泰家が酒に酔ったまま登場しました。

 一方的な印象だったんですが、富樫に関しては「切れ者」と言う感覚を持っていたので、この登場シーンは少なからず意外でしたね。座興に土産話でもと言い出したときは、富樫の役柄まで完全に変えてしまうつもりなのかと不安になってしまいました。そんな心配はするだけ損だったんですが・・・。

 酔っ払いながら話を長引かせるようにもって行く富樫のやり口は、「うつけ」と言う印象を焼き付けたあとに近隣諸国を平定していった織田信長のやり方に似ていたような感じすら覚えましたねぇ。そして、羽黒山の修行の中身についてもよく知っているところなんかは一筋縄ではいかない相当な人物だと否が応でも感じさせられました。出来るだけ先を急ごうと言い訳を探す 弁慶 のほうがこの段階では完全に押されていたような気がしました。

 ここで 弁慶 弁慶 から言い出したことだけにあとには引き返せない状況が見ているこちらまで物語に引き込んでいったような感じがしました。

 最初の一段を読み上げたあとに一度声が止まったときにはハラハラドキドキでしたが、そこから勧進帳を読み上げきるまでの口調といい緊張感といい、なんともいえない時間が過ぎていきました。それほど気持ちのいい時間が流れたような気がします。この弁慶の空勧進帳のおかげで何とか苦境を脱したかに見えました。

 しかし、富樫もさすがでしたよね。和泉坊と名乗った義経の腰に差された笛を見て、彼が義経であることを看破してしまいました。ここでの弁慶の義経たたきは本当に涙が出てきましたね。すべて義経のためにやっていることがわかるだけに、郎党全員が涙し、叩く側の弁慶も涙しながら叩き続けている様子は、話の流れがわかっていても感動的なものでした。富樫の疑念を晴らすために静の形見である笛まで壊してしまったことも義経のためを思ってなんですよね。関を何とか潜り抜けたあとの弁慶の平謝りは今回の義経での忘れられないシーンのひとつになりそうです。

 弁慶の機転のおかげで、何とか安宅関を越えた一行は今度はやっと平泉にたどり着くことが出来そうですね。ただ、彼らを待ち受けていたのは藤原秀衡の死と言うことになりそうです。来週は束の間の安らかなときを過ごすことになるんでしょうか?時代の悲運を目の当たりにするときが近づいてきましたね。


人気blogランキングへ
週刊ブログランキング
TV Drama★Ranking
週刊ブログ王

ブログランキングに登録してみました。よかったらクリックしてください。宜しくお願いします。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  November 27, 2005 09:09:13 PM
コメント(24) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

いわぴい2513

いわぴい2513

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: