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論文「私の問題解決の考え方」


表紙、概要と目次


私の問題解決の考え方 第0章


私の問題解決の考え方 第1章


の私問題解決の考え方 第2章


私の問題解決の考え方 第3章1


私の問題解決の考え方 第3章2


私の問題解決の考え方 第3章3


私の問題解決の考え方 第3章4


私の問題解決の考え方 第4章1


私の問題解決の考え方 第4章2


私の問題解決の考え方 第4章3


私の問題解決の考え方 第4章4


私の問題解決の考え方 第4章5


私の問題解決の考え方 第5章


私の問題解決の考え方 第6章


私の問題解決の考え方 第7章


私の問題解決の考え方 第8章


私の問題解決の考え方 第9章


私の問題解決の考え方 第10章


私の問題解決の考え方 第11章1


私の問題解決の考え方 第11章2


私の問題解決の考え方 第11章3


私の問題解決の考え方 第11章4


私の問題解決の考え方 第11章5


私の問題解決の考え方 第12章1


私の問題解決の考え方 第12章2


私の問題解決の考え方 第13章1


私の問題解決の考え方 第13章2


私の問題解決の考え方 第14章1


私の問題解決の考え方 第14章2


私の問題解決の考え方 第15章


付録1 講演「まんずやってみれ、・・・」


付録2 学位論文の概要


付録3-1 学位論文の原稿


付録3-2 学位論文の原稿


付録4 最初のエスカ論文


付録5 「X線光電子分光・・・」


論文「問題解決は真心で」


「問題解決は真心で」第1章


論文「問題解決は全身全魂で」(に改名)第2章


2006年01月29日
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カテゴリ: 論文
最後に、これまでの図や表を一つの図で表して、これまで説明してきた各種確率の値を示しましょう。そして、分かったことをまとめましょう。

この図はヴェン(Venn)図というものです。ヴェンというのは、イギリスの数学者(牧師でもあった)の名前で、この人が、いろいろな場合同士の関係を表すために考えたものです。

下の図で、まず、長方形が全体U(30,000人、この数を母数にした確率にするとP(U)=1)を表します。この中に2つの重なった円があって、長方形が4つの領域に分けられています。

それらの領域の面積がそれぞれの部分の確率(30,000人を1としたとき)になるようにするのです(この絵では正確にそうなっていませんが)。

左の円の中は「まんずやってみれ!」方式を使った確率P(M)です。2つの確率、P(Y∩M)とP(N∩M)を足すとP(M)になります。ここで、Y∩Mとは、成功して、かつ、「まんずやってみれ!」方式を使ったという意味です。Mは「まんずやってみれ!」方式を使った集団、NMはこの方式を使わなかった集団、Yは成功した集団で、Nは失敗した集団です。

一方、右の円の中(面積)は、成功した確率P(Y)です。2つの確率、P(Y∩M)とP(Y∩NM)を足すとP(Y)になります。

さて、ここで、Y∩Mの領域に着目してみましょう。ここは、成功の集団の円Yの一部とも言えますし、「まんずやってみれ!」方式を使った集団の円Mの一部とも考えられます。

このことから確率の大事な定理、即ち、ベイズ(Bayes)の定理、を導くことができるのです。

まず、成功Yの立場から見ると、成功したという条件の下で、「まんずやってみれ!」方式を使った条件確率P(M|Y)は

で、Y∩Mの部分の面積を左の円の面積で割ったものです。ここで、
 P(Y)=P(Y∩M)+P(Y∩NM)
   =P(Y|M)P(M)+P(Y|NM)P(NM) (2)
です(左の円の面積)。

一方。右の円では、即ち、「まんずやってみれ!」方式を使った(M)という条件の下での成功の条件確率P(Y|M)は
 P(Y|M)=P(Y∩M)/P(M)                  (3)     
で、Y∩Mの部分の面積を右の円の面積P(M)で割ったものです。ここで、
 P(M)=P(Y∩M)+P(Y∩NM)
=P(M|Y)P(Y)+P(M|N)P(N)               (4)
です(右の円の面積)。

(1)式にも(3)式にも同じP(Y∩M)があるので、それを消去すると、

になります。これがベイズ(Bayes:18世紀のイギリスの牧師で数学者)の定理です。

この定理を使って、表や図から既に解いた問題に再挑戦してみましょう。式に与えられた確率の値を代入するだけで答えを得ることができます。

今回の問題では、
与えられたものは、確率に直して、
 P(Y)=0.54、P(M|Y)=0.1667、P(M|N)=0.02174


求めたいものは、P(M)、P(Y|M)、P(Y|NM)などです。

まず、(4)式から
 P(M)=P(M|Y)P(Y)+P(M|N)P(N)
=0.1667x0.54+0.02174x0.46=0.1

次に、
 P(Y|M)=P(M|Y)P(Y)/P(M)
=0.1667x0.54/0.1=0.9
と
 P(Y|NM)=P(NM|Y)P(Y)/P(NM)
=0.8333x0.54/0.9=0.5
になります。[P(NM)=1-P(M)、P(N|M)=1-P(Y|M)、P(N|NM)=1-P(Y|NM)]

これで終わりです。

しかし、確率の式や値だけを見ていると、それらの意味が理解できない場合があるのです。これまでやってきたように、それぞれの場合の数にして表してみると(もし表せるなら)、分かりやすくなります。


さて、以上の検討では、結果を調査、解析することにより、その原因について知ることができました。

しかし、一般には、このような検討は、何かの課題を解決するためにやるのです。ここでは、問題解決について考えているので、例えば、
「解決の成功確率を上げたい」ということを課題にしてみましょう。

上のベイズの定理というのは、ある意味では、人間が考えるのと煮たような結果を出してくれるのです。上の例で、今は、「まんずやってみれ!」方式を使っている割合P(M)は0.1(10%)です。

上の計算の結果の一つとして、P(M|Y)=0.1667というのがあります。これは、成功した場合、確率(Mの割合)を0.1667にしたら、という示唆として受け取れます。一方、P(M|N)=0.02174ですので、失敗の場合は、M(「まんずやってみれ!」方式)の割合を減らせ、ということなのです。

そこで、Mの割合を0.1667(これを 確率の更新 と言います)、即ち、「まんずやってみれ!」方式を使った人の数を5,000人(30,000人のうち)にしてみましょう。そうすると、
 P(Y)=0.9x0.1667+0.5x0.8333=0.5667
 P(M|Y)=0.9x0.1667/0.5667=0.2647
になります。確かに、成功の確率が0.5から0.5667に上がりました。そして、今度はMの確率をP(M|Y)=0.2647NIすると、成功確率も0.6059になります。この過程を表にすると、次のようになります。

回数 Mの割合P(M)またはP(M|Y) 成功確率P(Y)
___________________________       
1     0.10             0.54
2     0.17             0.57
3     0.27             0.61  

このように、Mの割合を増やしていくと、成功の確率は次第に増加していきます。そして、Mの割合を100%にしたとき、成功の確率は最大の値0.9
(90%)になります。


つづく





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最終更新日  2006年07月07日 09時44分33秒
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