南島変爺

南島変爺

2026.09.24
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カテゴリ: シニア日記


やはり数年もの間、その一言が、忘れられなかったのでしょう。

「障害者が免許を取得する場合、東京都には奨励制度があるし、大丈夫だ」と説得すると、長期休暇が取れそうにもない、とのこと。

会社の方には、兄からお願いしよう。長年働き、休暇の目的もはっきりしていることだし、理解してもらえるはずだと。

妹は最後に、全ての段取りは自分一人でやってみる、と言って納得しました。

数ヶ月後「取れた! 免許が取れた!」と弾んだ声で連絡があり、祝ってやりました。

よほど嬉しかったのでしょう。

無口で必要なこと以外はしゃべらない、兄にすら一度も笑顔を見せなかった妹が、車庫入れで失敗したことや、S字カーブで踏み外したこと。

笑顔でしゃべりまくっており、30年以上も背負ってきた何かが吹っ切れた様子でした。

このきっかけが自信となり、妹の人生は大きく展開していきました。

車を購入、地方出身の同僚たちと、お盆やお正月に友人の田舎へ同行。

色々な土地や人との出会いや見聞を広めました。

車が本当の足代わりとなり、あっという間に日本全国が行動範囲になったのです。

やっと走り回れる3歳児、「兄ちゃん遊んでくれ」とピコタン、ピコタンと追いかけていた姿が思い出されます。

突然、ひきつけを起こす程の高熱にうなされ発病。

妹は自分の2本の足で元気に歩いた記憶はないとのこと。

小さな島には松葉杖とてなく、竹すらありません。

まっすぐな木を与えると、船の櫂を漕ぐようについて「兄ちゃん遊んでくれ」と追いかけてくるようになりました。






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最終更新日  2026.09.24 07:19:30
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