BODY & HEAD UNIT人間を模した形を持つモビルスーツだが、硬い外装を持つゆえに人と同じように動くことが出来ない。それでも戦闘用に特化したマシンとして「銃を持つ」、「剣を振る」など、限られた基本動作は、ほぼ人間と同じように(もしくは類する運動に置き換えて)行うことが可能である。 しかしながら、デスティニーにおいては、そうした限られた動作だけでは、十分な性能を引き出せないことが設計段階で判明していた。基本装備としてフォース、ソード、ブラストの各種シルエットの機能を併せ持つ本機では、全身のあらゆる箇所に武装が設置されている。それを戦闘中にタイムロスなく使いこなす必要があるのだ(場合によっては、複数の異なる性質の装備を同時に使うことも想定された)。この問題への解決策として、「より人間に近い動きが可能となる機体」が開発された。採用された技術として、基本構造体を細かなパーツに分割し、それぞれを連動させる方式がとられた。 また、間接部においては、PS装甲技術を転用した特殊素材が採用された。これは運動に合わせ間接部の素材性質を変化させるもので、文字通り「柔軟性のある間接」を生み出すことが可能となった。PS装甲は、送電により色が変化するが、この間接特殊素材は、アクティブな状態では鈍い金属光を放つ。要求通りの性能に達した本機だったが、その構造は通常のモビルスーツの数倍複雑であり、生産とメンテナンスの面では、大きな問題を残すこととなった。
LEG UNIT本機の脚部は、装甲を複数のパーツに分割し、それぞれをフレキシブルにスライドさせることで、広い関節可動範囲と高い運動性を実現している。