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この本はビジネス書というよりも、社会問題に分類されるかもしれません。
なぜこの本を手に取ったか。
私が働いている職場で、転職を考えている後輩(26歳)が居ます。
彼は会社に入って3年で、もうすぐ4年になります。
彼の雇用状況は少々複雑で、私が元請け会社所属なのに対し、彼は下請け会社のさらに子会社に所属し、そこから私の勤めている会社に出向しています。(仕事は同じ。ちなみに私も彼と同じ立場だったが今は違います。)
私が言うのもナンですが、彼は仕事へのモチベーションが低く、口ばっかりの横柄な人間でちょっと周りから浮いている人間です。(悪口言い過ぎかなw)
そういう人間が今の仕事を辞めて転職し、どういう心境で新天地へ向かうのか、興味を持ったことがきっかけです。
「年功序列」と「成果主義」
年功序列
年齢が上がっていけば、それなりの地位と 給料は保証
される。(それほど仕事が出来なくても)
全てがトップダウンの方針で、下っ端は能力に関係なく数年は雑用しか任されず、経験を積んでやっとやりたい仕事に手が架かるという仕組みです。
成果主義
とは自分の能力や技能に応じて責任が与えられ、成果・結果に応じた報酬が与えられるという方針。
年齢に関係なく、結果次第で良くも悪くもなる多少のギャンブル性を持った仕組みだということです。
だからこそ、より高い報酬や業績を上げるために、個人の能力や実力が重要になるわけです。
外資系企業とベンチャー企業、それと一部の成果主義を取り入れている企業の除けば、日本の企業のほとんどが年功序列です。
私の勤めている会社の場合を考えてみると、若くして突出した出世をした人もいませんし、例外に漏れず年功序列の企業だと感じています(^^;)
著者が言うには、
戦後の高度成長期にはこの年功序列は日本人の性質と時代に合致した素晴らしい形態だったが、バブル時代の大量採用・バブル崩壊での新規採用縮小・少子化など様々な要因が重なり、すでに時代にマッチしていない
のだそうです。
よく考えればそうですよね。
年功序列の中で、他の人よりも出世できなければ、その会社にいる間ずっと雑用をやらされる可能性が出てくるわけです。
実際、私が勤めている会社にもそういう人間(仕事はサッパリという程出来ないオヤジで独身)が居るが、年収約1000万だそう。
こういう話を聞いてしまうと、安い給料でつまらない雑用ばかりやらされたのでは若い人たちの気持ちが腐ってしまうのは理解できます。
この本は2006年9月が初版になっていますが、今読んでも雇用に関して社会が見渡せる本だと思います。
出版の時点で 「派遣社員ほど使える存在はない」
という一節があるのですが、これはリーマンショック後に問題になった「派遣切り」と繋がってきます。
年功序列維持のための派遣切りなのですね。
冒頭の私の後輩の話に戻りますが、同じ業務をしているのに、片や年齢だけで年収1000万円のオヤジ、自分は能力がある(と自分で信じている)のに年収400万にも満たない。
そう考えると転職したくなるのも無理はありません。
ただ今の会社で特別なキャリアを積んだわけでもなく、特別な能力があるわけでもなく、使える資格を持っているわけでもないのに次の職場で果たして成功するのか疑問です。
ただ、出世や給料アップの道が全く見えない現在の会社に所属し続ける意味が見えない、という気持ちもわかります。
そうするとトップを目指して突き進む中途半端な管理職ではダメ(名ばかり管理職含む)
客観的に自分を見つめて自己投資・自己啓発していく必要があると感じます。
ただし、この本を読む限り、いつ年功序列の仕組みが崩れるかわからないので、いつでも一歩飛び出せる準備は怠らないようにしなければならないと思います。
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