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6月半ば頃、「ボウリングとブラウンシュヴァイク」という日記を3回に分けて書いたことがある。その中で紹介したのがこの「ケーゲル」という競技である。前回の日記と重複するが、「ケーゲル」とはボウリングの前身にあたり、現代ボウリングが10ピンなのに対し、ケーゲルは9ピンで行う。この9ピンのルールを定めたのはかの宗教改革者マルティン・ルターであり、別名「九柱戯」とも呼ばれる。ヨーロッパで大流行し、モーツァルトもケーゲルを楽しんでいたようである。(ピアノ三重奏曲 変ホ長調 K498 はケーゲルをしながら作曲したという逸話から「九柱戯トリオ」と呼ばれている)ドイツにはいくつもケーゲル場があるがそれらとボウリング場ははっきり区別され同じ施設に共存することはほとんどない。というわけで僕は以前からこのケーゲルにかなり興味があった。そして先週「ヨーロッパキリスト者の集い」という教会関連の合宿があり、その施設の中にケーゲル場があった。参加していたメンバーの中にケーゲル経験者がいて、その人と一緒にケーゲルというものをやってみようということになった。日本ではめったにできない経験ということで他にも興味をもった人が数名いて、結局大人数でゲームをすることになった。 ケーゲルとボウリングの大きな違いの一つはクーゲル(球)である。クーゲルはソフトボールより少し大きく、指を入れる穴が無い。そこでこの写真のように大きく手のひらをひろげてその上にのせるようにして持つ。重さはだいたい重量投げの球くらい。ボウリングに慣れている人には少々扱いにくいであろう。 レーンのことを「ケーゲルバーン」という。ボウリングのレーンより大分幅が狭く、写真のようにヒモを張ったゲートの下にクーゲルをくぐらせるのが特徴的である。バーンはやや凹型になっているのか、狭いわりにはあまりガーターしない。バーンの上にボールをのせるようにして走らせるのがコツらしい。球を回転させても近代ボウリングほどの効果はないそうである。 現代ボウリングが10本のピンを逆三角形に並べているのに対し、ケーゲルは9本のピンを菱形に並べてある。この形は逆三角形に比べてストライクが出しにくい。ケーゲルのルールではスペアが3回まであるらしい。ピンはヒモで吊るされている構造でクーゲルが奥まで入ると一旦ピンが上に引き上げられてまた降りてくる。クーゲルは自動的に手元に戻されている。倒れたピンの位置は上の電光板で確認できるようになっている。ストライクが出ると特別な表示が出る仕掛けのようだったが我々は残念ながらだれひとりストライクを出すことが出来なかった。全体的に近代ボウリング場に比べるとどこか素朴な感じがした。たしかに全自動式ではあるのだが・・・。それだけにボウリングにはない面白さがあった。というよりむしろボウリングより数倍楽しめた。また時間内何投してもよいところも気軽に楽しめるところである。
2005.08.13
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昨日からデュッセルドルフでの友人やお世話になっている知人のご家族がブラウンシュヴァイクへ来られていて、僕は今日市内を案内することになった。このような時僕が必ず案内するのがブラウンシュヴァイク州立博物館である。ここの展示物は昔の楽器などもあって非常に興味深く、その上入場無料なのである。それゆえ僕はこの博物館の常連(?)になっていて、受付のおじさんは僕の顔を見ると、ああ、また来たかという苦笑を浮かべるのである。この博物館はドイツの他の多くの博物館がそうであるようにフラッシュを焚かなければ写真撮影は自由である。それで毎回デジカメを持っていって撮影するのである。ところが今まで何度挑戦してもピンボケになるものがあった。それはクララ・シューマンが所有していた、グロトリアン(僕が現在所属している会社)製のグランドピアノである。3年前かろうじてピンボケをまぬがれた写真を本家サイトにアップしているが、これも暗くてはっきり見えない。博物館内は暗くて、デジカメはフラッシュなしに設定すると自動的にシャッタースピードを遅らせるのでどうしてもぶれやすい。しかし今日はじめて明るくはっきりと写すことができた。それが上の写真である。この楽器は1879年から彼女の死去までクララ・シューマンの所有となった。1872年にクララはフランクフルトのリヒテンシュタインという楽器商をたずねた。リヒテンシュタインはクララにグロトリアンの楽器を一度弾いてみるよう勧めた。しかしクララのピアノへの要求は厳しく、彼女自身がどんな楽器も自分を満足させることができないと悟っていた。それでクララはリヒテンシュタインの提案を断ったがリヒテンシュタインは折れなかったという。クララはしかたなく提案をのみこみ、楽器を試弾した。リヒテンシュタインは固唾を呑んでその様子を見守った。弾き終わったクララは緊張した面持ちのリヒテンシュタインにそっと手を差し出し、こう言ったという。「もはや私が弾くことのできるピアノはグロトリアンだけ・・・」・・・このエピソードはこの展示の横の説明として書かれていたものである。当時、グロトリアンの楽器はクララ・シューマンに限らずドイツ・ロマン派の多くのピアニストに支持されていたのである。現在では大々的な宣伝も行われずドイツの他の伝統的メーカーと同じように地道に良い楽器を作ることに専念している。日常の仕事でその伝統が味わえるのは楽しいことである。禁煙経過日数8日 7時間 55分吸ったタバコの本数0本吸わなかったタバコの本数83本浮いたタバコ代16ユーロ延びた寿命6時間 55分
2005.07.23
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