フットボール(サッカー)戦術研究
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Jリーグ第33節 セレッソ大阪vsヴィッセル神戸の試合を観戦。3-1でセレッソ大阪の勝利。以下、試合内容をレポートします。(長文で失礼します。 【試合の流れ】 (前半) ヴィッセルは序盤10分に、左サイドからの藤田のロングスローイングに渡部がヘッドで後ろにすらせて最後は渡邉千真が右足で押し込んで、ヴィッセルが1-0と先制。 その後はヴィッセルが固いディフェンスをベースに、ポドルスキー、ニウトン、藤田を中心に縦パスを中心としたカウンターを仕掛けるが、セレッソも左右のスペースを使いながら、杉本、柿谷、清武、ソウザの細かいパス回しからチャンスをうかがう展開になる。30分ごろから徐々にセレッソペースに傾き、40分にフリーでボールを受けた松田からの右からのセンタリングに杉本がヘッドで合わせて、セレッソが1-1に追いついて前半終了。 (後半) 後半開始から、セレッソが清武、柿谷、丸橋らが左サイドのスペースを有効に使って度々チャンスを作って試合を優位に進めて、66分に丸橋からの左CKにヨニッチからヘッドで合わせて、セレッソが2-1と逆転に成功する。 その後、ヴィッセルは大森を投入してポドルスキーとの関係で左サイドを崩しにかかり、さらにハーフナー・マイクを投入して攻撃の基点を作ろうとするが、セレッソのコンパクトなディフェンスにことごとく跳ね返される展開が続き、決定機を作れない。 逆にセレッソは、後半85分にカウンターから清武と山村のコンビで左サイドを崩してフリーの水沼に渡る決定機を作り、その直後に丸橋が左サイドをえぐって上げたアーリークロスに杉本がボレーで合わせてセレッソが3-1とリードを広げて終了。 【戦術】 セレッソはDFとボランチからのビルドアップから、左右のスペースを使いながら、杉本、柿谷、清武、水沼、ソウザが細かいパス回しでリズムを作って崩していく戦術。 ヴィッセルはポドルスキー、ニウトン、藤田を軸に縦パスから両サイドで基点を作って、カウンターを交えながら早い攻めで崩していく戦術。 【システム】 (セレッソ大阪)4-4-2右から) GK キム・ジンヒョン DF 松田、 ヨニッチ(90分山下)、木本、丸橋 ボランチ 山村、ソウザ(92分 福満) 3シャドー 水沼、清武(90分 秋山) 1トップ 杉本、柿谷 (守備時も4-4-2) (ヴィッセル神戸)4-4-2(右から) GK 徳重 DF 藤谷、岩波、渡部、三原(80分 松下) ボランチ ニウトン、藤田 MF 小川(75分 ハーフナー・マイク)、渡邉 FW ポドルスキー、大槻(67分 大森) (守備時も4-4-2) 【勝負の分かれ目】 セレッソが左右のスペースを有効に使えたこととコンパクトなディフェンスでポドルスキーらに仕事をさせなかったこと。 【まとめ】 セレッソは左右のスペースを有効に使えて、セレッソらしい細かいパス回しでヴィッセルディフェンスを崩すことがてきた。今シーズンの好調さがそのまま表れたホーム最終戦を飾るにふさわしい試合。 ヴィッセルはよくも悪くもポドルスキー頼りになってしまう傾向にある。ポドルスキーがゲームメイクに奔走している中、他の選手との効果的な連動性がないために、決定機を作れない。ポドルスキーにゴールに直結させるようなチーム作りが来シーズンには必要である。
2017.11.26