2008年01月28日
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http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/015/0512/01502240512025c.html

小泉秀吉君 私は去る十二月十九日の本会議におきまして、総理大臣並びに運輸、通産両大臣に対し、航空政策に関して緊急質問をいたし、それぞれ一応の御答弁を得たのでありまするが、その後、情勢の推移に鑑みまして、ここに再びこの問題について質問をいたす次第であります。
 私は前回質問のうちにおきまして、日本と外国との合弁会社を作る場合に、航空法の定めるところによつて資本の三分の一以内の外国資本を入れ、形式的には適法の形をとつていても、その会社の使用する飛行機はことごとく外国のものをチャーターしたり、又外国人の飛行士のみを使つたり、その他経営の実権は事実上外国の支配下に置かれ、日本側の自主性を失う虞れのあるような新規の会社の出願がある場合には如何なる措置をとるのか。又このような会社が出現すれば、我が国の将来に対し重要なる使命を有する航空機工業の育成発達は期しがたいと思うが、これに対する所見を質したのでありましたが、これに対しまして、総理大臣に代つて緒方国務大臣、又石井運輸大臣、小笠原通産大臣から、それぞれ私の質問の趣旨は尤もであり、今後の航空会社の免許に際しては、実質的に、我が国の自主性を守り得るよう処置いたしたいし、又航空工業の育成についても自主性を確立して、使用機の国産化に努力したい旨の御答弁がありましたので、私は一応これに満足しておつたのであります。
 然るにその後諸般の情報を総合いたしますると、必ずしも安心を許さざるものがあり、我が国航空事業の将来に対し、好ましからぬ暗影を投ずることになるのではないかを憂うるものであります。即ち、目下運輸省に対して国内定期航空事業の免許を申請中のものは六、七社に及び、その事業を許すべきか否かの断を下す時期もすでに切迫しているようでありますが、その中に日米航空株式会社というのがあります。この会社は日米合弁の会社で、日本側としては、一流実業家が表面に立ち、二、三有力な事業家がこれに協力され、アメリカ側はパン・アメリカン航空会社のダラス・B・シヤーマン氏が免許申請者になつておるであります。その事業計画は、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡というようないわゆる幹線航空路と、金沢、新潟、高松、大分、鹿児島というようなローカル線と、殆んど日本の全土に亘つておりまして資本金は御多分に漏れず三分の一だけがアメリカ側になつており、形式上は一応適法のもののごとくに組立てられておりますが、設立関係者間の内部の事情は、この会社の使用する飛行機はことごとくパン・アメリカンの関係あるアメリカ飛行機を使用するため、この資産の総比率は実に九対一となり、あまつさえその経営については、主としてアメリカ側がその衝に当り、日本側はただ単に資本金を三分の二負担しておるに過ぎないものらしいとさえ噂されておるのであります。若しこれが事実といたしますれば、運輸大臣の先般の御答弁にいわゆる形式だけは整つているが、実質は全く自主的性格の失われた会社というのに該当するように思われるのであります。
 更に私の申上げたいのは、パン・アメリカン航空会社の性格であり、その歴史であります。私の知る限りにおきましては、パン・アメリカン航空会社は、御承知のごとく一九二七年ジュリアン・テリー・トリツプという人によつて創立されて以来、第二次大戦の直前まで米国の国際航空の事実上独占会社として南米、太平洋、大西洋の航空路を開拓し、今日の国際航空における世界の王座を占める基礎を築いたのでありますが、この間、アメリカ政府の絶大なる支持と援助のもとに競争者を斥け、その前進を阻む者は巨大なる資本の力と政治力を含む権謀とを以てこれを屈服し、あたかも燎原の火のごとく世界航空網の支配力を拡大したのであります。特に後進国の航空事業を支配して、その自主性ある発展を阻んで来たのであります。例えば中南米においては、コロンビア航空会社を初めとしてブラジル、ドミニカ、ホンジニラス、メキシコ、コスタリカ、ヴエネズエラ、パナマ等、各国の航空会社は、その資本構成は形式上ことごとく二分の一以下の株式をパン・アメリカンが所有しておるに過ぎないのに、実質的には全くパン・アメリカンの支配下にあり、かくして中南米諸国の航空は大部分がパンの支配下に隷属して、その自主性を失つている現状と存じます。
 第二次大戦中及び終戦後には、更にその歩武を進めまして、今やその航空路線は、北はアラスカ、東は欧州並びに中東に延び、西は南太平洋よりフイリピン、インド、パキスタンに進み、更に中国航空公司を支配して、シビル・エア・トランスポート会社を創設して極東地区に活躍中であり、次に狙われているのが即ち我が日本であります。尤もパン・アメリカンの世界航空の支配力は、その極限に近ずきつつあるもののごとく、アメリカ政府も、パン・アメリカン独占的横暴を許さざる情勢になりつつあると承わつております。アメリカ政府がこうした態度をとるに至つた理由としては、第一に、パン・アメリカンがしばしば競争者を欺瞞したため、相手方の反感を買つたこと、第二に、権利獲得のために政治的策謀が目に余るものがあり、アメリカの民間航空局が憤激するに至つたこと、第三に、航空機のメーカーがパンのために巧みに操縦されて苦汁を嘗めさせられたこと、第四に、諸外国の航空会社はパンを国際航空運賃の撹乱者とみなして排斥していることなどによると言われております。それにもかかわらず、今やパンは日本に対して頻りに食指を動かしているというのが現在の段階であると申されております。仄聞するところによりますれば、この日米航空会社においては日本全土に航空網をめぐらして、その巨大なる資本力をバツクにして、極めて低廉なる料金を以てサービスをする計画であるとか聞いておりまするが、低廉なる料金と行き届いたサービスとは誰しも望むところであり、今後飛行機を利用する国民はさだめし喜ぶことでありましよう。併し、たとえ目先は喜ぶといたしましても、この目前の利益のために我が国の航空事業が半永久的にパンのために支配せられ、自主性ある我が国航空事業が遂に芽を出すことも成長することもできず、又我が国の産業上極めて重要なる航空工業も発育することができないということになりますれば、由々しいことであります。目前の小利と国家百年の大計と、事の軽重先後を勘案して、高邁なる識見を以て断を下すことこそ、政治家のまさになさねばならぬ責務の一つであると存ずるのであります。
 尤も現在の日本の国内定期航空はおおむね日本航空会社一社で只今やつておりまするが、これに対し多くの非難があるではないか、それだから有力なる競争会社を作ることは望ましいことであるという説も出て参ります。この説は一応尤もであり、又日本航空に対するいろいろの非難があることは事実であります。果して然らば、監督官庁としての運輸大臣は、これが刷新改善のために断々乎として有効適切なる手を打つべきではないでしようか。又競争会社を作らせることも結構ではあるが、それも相手によりけりであります。先ほど申述べたような、いわば狼のような相手を、発達幼稚な段階にある我が国の航空界におびき入れる必要はなかろうと思うのであります。日本の航空界は微力である、だから外国の有力会社に見ず転でおんぶするのだというイージーゴーイングな考え方をとる前に、自力を以て起ち上る工夫をとるべきであると信ずるのであります。
 最近新聞紙の報ずるところによりますると、日米航空会社の発起人の一人である某氏は、インドに呼びかけて日印合弁の製鉄会社の計画を進めて来られたらしいが、その計画は、丁度この日米航空とは逆に、日本側が事業経営の実権を握るものであつたために、インドの民族感情の反撃に会つてその計画は挫折しかかつているとのことであります。これは、いやしくもインド民族にして、渇すれども盗泉の水を飲まざるていの自主独立の志ある限り当然のことでありまして、私は心ひそかにインドの国民に対し敬意を表しているのであります。然るに、日米航空の日本側の発起人は、かくのごとく我が日本民族の感情を理解せざると同様、他国の民族感情に対しても無感覚であり、ひとえに損得収支の商業主義によつて行動しているもののごとくに見受けられるのであります。私は、日露戦争直後にアメリカの鉄道王ハリマン氏が南満株道の買収を計画したときに、時の外務大臣小村寿太郎氏が決然起つてこの計画を破棄せしめた歴史を今想い起すのであります。小村氏の功罪を今ここで論じようとは思いませんが、彼の憂国の至情と耿々たる一片の志とは、今日の日本人に対し深い反省と又示唆とを与えるものと信ずるのであります。この意味におきまして、日本民族将来の運命に対し何らの愛情も持たないように見ゆる日米航空会社の発起人は、アメリカ側の会社も日本側の人たちも遺憾ながら適当なものではないと断ぜざるを得ないのであります。

白洲次郎が パンアメリカン航空とくんで 様々なことをやろうとしていたという噺を すでに紹介したんですが これの元ネタを探していたのですが たぶんそれがこれで この某氏が たぶん白洲次郎ということなんでしょうか?

 このへんは もう少し知りたいものですが なんだか  白洲と村上ファンドとか 竹中平蔵が ダブルのは 私だけでしょうか?ハゲタカファンドの手先ですかね?このへんの評価や 歴史の流れを無視しての 白洲の評価?また そのあたりをみないで 白洲のエッセイを見る?なんだかおかしいです。







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最終更新日  2008年01月28日 09時08分21秒
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