2011年9月19日の日本経済新聞1面トップに
という記事が掲載され、記事をご覧になった方々も多いかと存じます。
さて、この義務化に至るまでのプロセスは、すでに昨年から着々と準備が
進んでおりました。
国土交通省:低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/hous/jutakukentiku_house_tk4_000023.html
国交省は10月にも業界関係者や学識経験者が参加する会議を開き、
義務化に向けた具体策を協議。
省エネ基準を定める省エネルギー法を13年中にも改正する方針とのことです。
さて、現時点で義務化されていない建築物の省エネ基準ではありますが、
この省エネ基準を満たした住宅は、建物本体価格が約1割程度高くなってしまいます。
このため光熱費を減らせる省エネ住宅の普及は、現時点で4割弱の普及率なのです。
この省エネ住宅を普及させるために、20年度までに段階的に導入していくわけですが
普及に向けたインセンティブとして、新たな試みとして省エネ建材購入費用の一部を
課税所得から差し引いたり、現在でも長期優良住宅で優遇されている住宅ローン減税
の減税幅を広げるなどの優遇策が検討されているようです。
ポイントは、たとえば長期優良住宅に代表される省エネ性能向上対応や太陽光発電
システム設置における国や自治体からの補助金など、いままでは“アメ(インセンティブ)”
で普及促進を進めていた指針だったものを、東日本大震災をうけた価値観の変化を
うけ、ついに国交省も本腰を入れる判断を下したものだと考えられます。
いずれにせよ、この義務化は歓迎すべきことです。
CO2などの温暖化ガス排出抑制をはじめ、なにより再生可能エネルギーの利活用と
住宅でのエネルギー利用効率向上がもたらす恩恵は、3.11以降だれにでも理解
できること。
既存の建築物の義務付けを当面のあいだ見送ったことも、評価すべきかもしれません。
持ち家の方々にとっては、大切な資産である住宅。
先立つものが手当てできないまま義務化されてしまっても、既存不適格
(建築基準法は原則として着工時の法律に適合することを要求)とされるだけで、
当初から法令に違反して建築された違法建築や欠陥住宅ではありません。
ただし、既存建築物で省エネ仕様でない家は、省エネ住宅が事実上の標準と
なってしまったときに、よほどの理由がない限り購入しようという気が起きないのは、
誰にでもすぐに想像できることです。
たとえ時間がかかっても、このような住まいが増えていくこと。
我慢しないで節約できるわけなので、あとは、読者のみなさまの考え方によります。
ただし、1981年(昭和56年)に導入された新耐震基準前に駆け込みで
住宅を建てられた方々が今回の震災をうけて後悔されているお話も、
すでにたくさん耳にしていることから、これから新築で建てられる方々が
正しい判断をすることを、心から願うばかりです。
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