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2011.09.29
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カテゴリ: 純愛映画
エロス+虐殺.jpg


日本映画界に多大な影響を与えたATG
(日本アート・シアター・ギルド)は
松竹ヌーヴェルヴァーグの旗手と呼ばれた
吉田喜重を監督に迎えた映画を製作した。
1970年公開の「エロス+虐殺」である。

一人の若い女性に束帯永子(伊井利子)の
インタビューで「大正12年関東大震災のさ中に
大杉栄と共に虐殺された伊藤野枝
その忘れ形見、魔子さんですね」


昭和44年3月3日、ホテルのベッドに裸で
横たわる永子に畝間が愛撫を繰り返すが
永子の眼は醒めきっていた。

そんなモノローグから物語は始まった。

大正5年3月、風に舞う桜の花びらの中を
大杉栄(細川俊之)と伊藤野枝(岡田茉莉子)が
歩いている。二人の肩に散る桜の花は
大杉には同志・幸徳秋水らが殺された暗く冷たい春を
野枝には青鞜の運動に感動し故郷を後にして
新橋駅に降りたった18歳の春を想い起させた。

辻潤(高橋悦史)を頼って上京した野枝は

そこで正岡逸子(楠侑子)に会った。

昭和44年3月7日、畝間のスタジオ。
マッチを丹念に燃やしている和田(原田大二郎)に
「私に火をつけられる……」と永子はたずねた。
刑事が訪れ永子を売春容疑で訊問した。


野枝の行動力を高く評価しながらも
育児ひとつ出来ない野枝に不満を抱いていた。

社会主義運動が行き詰ったこの時代、
大杉はそれをつき抜けるものとして恋愛を考えていた。

妻・保子(八木昌子)があり、東日の女流記者
正岡逸子に現を抜かし、そのうえ野枝との恋愛関係。
同志たちは口を揃えて悲難した。

大正5年3月末、大杉は正岡逸子に野枝と恋愛関係に
ある事を報告。「僕たちの恋愛も平等と
自由の獲得のうえで生きる」と
大杉の態度を責める逸子に大杉は言った。

昭和44年3月31日、永子は刑事に自分が売春を
仲介した事を話し、それは私を容疑者にして
私に目的をくれたからだと言うのである。

大正5年4月某日、野枝の心は辻への執着と
大杉との新しい恋に引きさかれていた。

野枝の義妹・千代子(新橋耐子)は辻に同情していたが
ある日、義妹・千代子と辻が抱き合っているのを
偶然見てしまい、野枝は口惜しさと安堵が入り混った
奇妙で平静な感情の中にいた。

辻とも大杉とも別れて一人で考えようと
思いたった野枝だが・・・

昭和44年4月1日、和田は一冊の本と出会った。
それは「最後の大杉」だった・・・

この映画は過去~現在に渡り主役を変えて
パートごとに物語を進行していくオムニバス的な
試みで構成されており、やや難解な形となっている。

というのも本作は実在した大正の事件
「甘粕事件」を扱っており大杉栄と伊藤野枝は
実在した人物である。

この大杉栄と愛人関係にあったのが衆議院議員の
神近市子であり、大杉が新しい愛人・伊藤野枝に
心を移した事から神奈川県の日蔭茶屋で大杉を刺傷した。

この事実を映画化した本作に対し上映差し止めを求めて
提訴したが「周知の事実」として棄却された経緯がありました。


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ジェネオン エンタテインメント エロス+虐殺





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Last updated  2012.05.27 22:26:36
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