大都会ＰＡＲＴIII | メタボの気まぐれ

石原プロ「大都会」シリーズの第３弾として制作された
「大都会ＰＡＲＴIII」は荒っぽい捜査スタイルから
“黒岩軍団”と呼ばれる城西署捜査課の刑事たちの活躍を
派手なカースタントや銃撃戦を交えて描く
アクションドラマである。

物語は部長刑事・黒岩頼介（渡哲也）が
実質的な捜査指揮を握る刑事事件担当セクション
警視庁・城西警察署捜査課はヤクザ流の暴力的捜査方法から
マスコミ・暴力団関係者・一部の市民からは

メンバーはメカや重火器の知識に長け
狙撃の名手でもある牧野次郎（寺尾聰）
若手刑事で黒岩と丸山以外の先輩刑事とは
平然とタメ口で話す虎田功（星正人）
現場叩き上げの大ベテラン丸山米三（高品格）
軍団の若頭的存在である大内正（小野武彦）
怪力・石頭が自慢の自称「弁慶」宮本兵助（苅谷俊介）
軍団の中でも優れた運動神経の持ち上条巌（峰竜太）

捜査課長で黒岩に対して強い嫉妬心を抱いている
加川乙吉（高城淳一）
東都日報城西署記者クラブの若手女性記者で

戸倉綾子（金沢碧）
黒岩の行きつけのバーで「みちづれ」を歌う
女性歌手（牧村三枝子）

そして大学病院でかつてエリートコースを歩んでおり
人望が厚く腕は抜群でヤクザや凶悪犯にも分け隔てがない

本作はアクションシーンの充実が図られていおり
大掛かりな爆破やカースタントを交えた
スペクタクルシーンをはじめ
犯人が自動小銃やバズーカ砲を市街地で乱射するなど
当時のテレビコードでは極限のバイオレンス描写が頻出し

「ダーティーハリー」「フレンチコネクション」など
ハリウッド製刑事映画に比べ和製アクションは
予算の兼ね合いから萎縮した作りになるテレビドラマだが
スケールの大きさからアクションマニアたちから
大絶賛されている。

また一方で本作より加入した寺尾聰や星正人が
アイドル的人気を獲得し始めた事が切っ掛けで
本来視聴者層として見据えていなかっ女子中高生の支持も集まり
結果として平均視聴率が20%を超えるヒットを獲得した。

同じく峰竜太は「おはよう!こどもショー」の
体操のお兄さんとして出演し、海老名美どりと共演した縁で結婚。
1976年から石原プロモーションに所属し
本作では役者として二枚目路線であったが
西部警察で伊達メガネをかけて演じたひょうきん者
「イッペイ」こと平尾一兵刑事役で
お茶の間に顔と名前が浸透した事も手伝い
石原プロ関連のイベントや特別番組の際には
盛り上げ役として活躍しました。

しかし本作終了後に「新大都会」「大都会IV」などの制作が
日本テレビ側から希望されていたが石原プロが
テレビ朝日系で放映された「浮浪雲」を制作した事で
石原プロに対し広告代理店を介しないテレビ朝日との
直接契約という破格の条件で「西部警察」の制作を打診され
大都会シリーズは終了したのでした。