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2006年10月29日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日フジテレビでやっていた「弁護士灰島秀樹」をちょっとこの小説のヒントにならないかなーと思って見ていましたが、あまり裁判や弁護というものに関係のない仕上がりになっていましたね正直前半部分はどーかなーと思ったんですが、後半は素直に面白かったです。やはりキャラが立つかどうかによって作品の仕上がりは違ってきますね。テレ朝でやってる「相棒」シリーズもキャラが完成していて面白い作品でありますスマイル

そろそろ私の小説も佳境に入ってきたので、実際の裁判を傍聴しに行こうと思いました。調べて見ると各裁判所は広報活動の一環として実際の裁判を見学する「ツアー」を実施してたりするんですね。裁判にツアーとは一体・・・と思いましたが、人生で訴えた事も訴えられた事もない私はこれを機に現場の空気を感じるために来月「取材」に行く事にしました。おっ、一端の作家を気取りやがって

まあこれからの人生いつ司法の力を借りるかわかりませんからね。一度位はこういう事を経験しておいて悪いことはないと思います。

さて、今日は日曜なので小説の日です。前回までの分は毎週日曜のブログを参照してください。ちなみに明日のブログはお休み致しますので予めご了承ください。


正義のみかた

※この作品はフィクションであり、実在する、人物・施設・団体とは一切関係ありません。

第十五章 不味いブラックコーヒー

一夜明けて目覚めると9時を大きく過ぎていた。少し寝過ごした!そういえば昨晩寝る時に目覚まし時計をセットしたかどうかも覚えていない。それ程肉体的にも精神的にも疲れていたのだろうか。窓の外の天気は曇りがちで、太陽の光が私の体内時計に訴えかけてこなかったのも影響したと思われる。いつもの休日の感覚でいたのだろう。確かに何もなければいつもの休日だったはずなのに・・・超過勤務手当をいただきたい気分である。



せめて服装だけでも休暇気分を味わいたい私は仕事着であるスーツは避け、上は襟付きのポロシャツ、ズボンはゴルファー用のスラックス、それにランニング用のシューズという出で立ちだった。これでキャップを被れば完全に「たまのゴルフ」を楽しみにしているサラリーマンの体だ。以前「チョイ悪オヤジ」という言葉が流行っていたが、私の場合「チョイダサ」ということになるか。ただコレは私のセンスというよりは敦君に余計な警戒をさせないための変装の一つであると誤解の無いよう付け加えておこう。

昼過ぎ、私は昨日同様小山氏のアパートへと向かった。アリトで移動している間にも小雨がパラついてきて、今日も一日グズついた天気になる事を示唆した。街の中には傘の大輪があちこちで開花し始める。寝過ごしたとはいえ雄三氏との約束には十分間に合う時間だった。

アパートに到着すると雄三氏は既に身支度を整え、いつでも出られる準備をしていた。私たちは簡単に挨拶を済ませるとそのまますぐ駅前のデパートに向かった。

当然覆面パトカーは我々の後から付いてくる。できることなら撒いてしまいたかったがそういうわけにもいかない。デパートの地下駐車場に入ったのが13時15分。

それから店に入ったのが13時半。待ち合わせの14時までにはたっぷりと時間がある。普通の飲食店であれば今は昼過ぎ、まだ多少は混雑している時間帯であるはずだが、店内は意外な程空いていた。運が良かったのか、余程人気のない店なのか・・・。しかしテナント料を払ってまで出店しているのだから、人気がないなら何年も営業できずすぐに撤退しなければならない。ならば今回は運が良かったという事であろう。お陰で我々は理想的なポジションを占める事ができた。

店の外壁はガラス張りになっており、店外の通路を歩く人たちを店内から見渡せるようになっている。雄三氏には出入り口に近い外側の席に座ってもらい、敦君が見つけ易い位置に陣取らせる。私はその隣に位置するテーブルの更に奥側に座り、できるだけ姿を確認されないよう注意を払う。変装道具のつもりで普段は使っていないメガネをかけたが、縁なしメガネではあまり効果は望めそうになかった。

私たちが席に付きメニューを受け取った後に、先ほど覆面パトカーを運転していた私服警官が一人店内に入って来た。確かパトカーには二名乗車していたはずだ。もう一人は恐らく店の外から中を伺う役回りなのだろう。そして店内に入って来た私服警官はさりげなく雄三氏の斜め向かいの席に座した。つまり私の向かい側の席に陣取る形だ。店側にとっては嫌な客であろう。何故なら4人用のテーブルを一人ずつ中年や中年過ぎの男性が陣取り、しかも長時間滞在するわけであるのだから。

私はどうしたものか考えていた。私の目的は警察よりも早く敦君の身柄を確保して説得し、自主的に鑑別所に戻らせる事である。ここに警察がいたのであれば、私が説得する前に警察に身柄を拘束されるだけだ。この状況を何とかしないと意味がない。だが他にどうする事もできない。これ以上、敦君の出現場所を特定できる術を持ち合わせていないのだから。

ならばせめて店内に入ってくる前に、警察より先に敦君の影を見つけて私が捕まえなければならない。我々に気づいたら敦君は当然逃げる。逃げるのであれば追いかける。しかし同時に警察も追いかける。警察は捕まえるプロだ。私が彼らより先に捕まえる可能性は極めて低いと言わざるを得なかった。

とりあえず昼食もまだだった私はクリームスパゲティを注文した。この店の「パスタ」と表記していない所が気に入った。どいつもこいつも知らないうちに勝手に呼び方を替えやがって!ベストはチョッキ、パンツはズボンで何が悪い。

私が心の中で些細な事に毒づいている間にも、雄三氏はそわそわ落ち着きのない感じであった。息子の事件に自身の身上話。それらが重なった上で他人に監視されるこの状況。どっしりと構えていられないのが正常だ。



14時を少し過ぎて店内に姿を現した彼女は私の想像と全くかけ離れていた。合っていたのはせいぜい茶髪なところだけ。上はピンクのパーカーに黒地のTシャツ。下はジーパンとスニーカー。耳にはピアスも付けずに落ち着いた雰囲気だ。やや太めの体型をしていたが、顔立ちは美人の部類に入る方。化粧も口紅を引いただけのようで薄めであった。元夫に会うために着飾ったりしないだけか、普段からこういった感じなのか。しかし世の女性とは不思議な人種で近所に買い物に行く時ですら化粧を欠かさず隙を作らないものだから、どちらかと言えば後者に属するのであろう。

そんな私の人物評をよそに、雄三氏の正面に座った彼女。一言二言挨拶めいた言葉を交わした後に雄三氏が私を紹介する。「ほら、昨日話した弁護士さん」軽く会釈をした彼女の表情は暗く沈んでいた。それはそうだ。心躍る会見ではないのだから。

それから私たちは互いに見えない壁を作り、彼らは彼らの問題について話し始めた。私は隣でそれを他人のふりして聞いていた。盗み聞きというよりは、わざわざ耳をそばだてなくとも聞こえる距離である。

「もう今年で最後にしましょう」
「最後って?」

「お前はそれで良いのか?今の旦那に何も言われないのか?」
「旦那の事はほっといて。これ以上あなた達に今の生活をかき回されたくないのよ!」
そう言って静香さんはタバコを取り出し灰皿を求めたが、残念ながらここは全面禁煙であった。毎年ここを使っているのに気づかないということは、今年になって全面禁煙となったのであろうか。バツが悪そうに彼女はタバコとライターをバックへ戻した。

二人の会話の途中で色々口を挟みたい衝動に駆られたが、無論そこまで私もおせっかいではない。加えて主目的が敦君の身柄確保である以上、余計な行動は慎むべきであった。当然隣の私服警官も黙ってアイスコーヒーを飲んでいた。

それから特に会話の弾むはずもない二人であったが、敦君が現れるまでもうしばらくここに居てもらう必要がある。雄三氏は敦君の事件についてここまでの経緯を細かく説明していた。静香さんはそれを疎ましそうに聞いていた。私と私服警官は内心居心地の悪さを感じていた。喫茶店の一画にはタバコの煙の代わりに不愉快な空気が渦巻いていた。そしてそのまま20分が経過した。結局その間、店には数組程度の客しか入ってこなかった。





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Last updated  2006年10月29日 13時40分35秒
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(2006年10月29日 14時34分22秒)

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