楽しく ひまつぶし Labo

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2023.04.09
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久々に、桐野夏生さんの小説を読みました。
さすがに、うまいですね。



この「日没」という作品は、最初から最後までゾッとする怖さが続きます。
でも、次にどうなるのかと思うと読むのを止められません。
あっという間に読み終えてしまいました。

お話は、マッツ夢井という小説家が文化文芸倫理向上委員会(略してブンリン)という組織から召喚状を受け取るところから始まります。召喚状に応じて指定の場所に出頭しますが、ブンリンは彼女の作品が社会に悪影響を及ぼすものだとして、彼女を「厚生」させるために「療養所」に軟禁してしまう、というとっても不条理な小説です。

「どうしてこうなるの」と思いながらも、どんどんと深みにはまっていくその描写が怖いお話です。

桐野さんは、現在、日本ペンクラブの会長をされていますので特に言論・表現の自由に対しての強い意識をお持ちだと思いますので、表現への規制をテーマにしたこの作品も納得がいきます。
しかし、ストーリーがあまりにも直接過ぎて監禁・矯正・監視社会という内容が小説として少々短絡的な感じもしました。もう少し比喩的なストーリーの方が、私は好きな気がします。



​
日没 [ 桐野 夏生 ] ​

一気に読んでしまうほど面白い作品ですが、後味はあまり良くありません。(いわゆるイヤミス?)
これを読みながら、テリー・ギリアム監督の映画「未来世紀ブラジル」を思い浮かべてしまいました。

とっても印象的な作品でした。





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最終更新日  2023.04.09 14:13:54
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