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5月17日 (木) 今日の1句 袷着て照る日はかなし曇る日も 三橋鷹女 『白骨』 袷は夏の季語。綿入でないという意味で、現在の季感とはややずれる。鷹女の句は「かなし」といいきった良さだが、やや情感過剰だろうか。拙句はそれを踏まえて一句献上。「会わめやも」は、会いたいが会うことが出来ないということ。(なお、通し番号が昨日と逆になってしまったが、そのままにしておく) 松田ひろむ 1日10句 451 白装の巡査サーベルそれが祖父 ------------ 季語( 白服 )452 夏襟で其れ者上りで俳人で ---------------- 季語( 夏襟 )453 素袷の三橋鷹女会わめやも ---------------- 季語( 袷 )454 本ネルの女で築地明石町 ------------------ 季語( ネル )455 万太郎一子なまなまセル着れば ------------ 季語( セル )456 単衣着てわが若書きの句を妬む ------------ 季語( 単衣 )457 大正の母で自慢の辻が花 ------------------ 季語( 帷子 )458 羅や祇王寺を出てどこに行く -------------- 季語( 羅 )459 奈良晒恋は弓手に曲るもの ---------------- 季語( 晒 )460 北佐久の生布(きぬの)の強く少女妻 ------ 季語( 生布 )鏑木清方「築地明石町」 クリックよろしくクリックよろしく
2012年05月17日
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10月13日 (土) 25℃。晴。 鴎座土曜句会。特選にいただいたのは「退屈な鯉が揉み合う秋の昼」(石口榮)。退屈とする覚めた眼がいい。 今日の1句 鷓鴣は逝き家の中まで石河原 三橋敏雄 『鷓鴣』 鷓鴣(シャコ)はウイキペディアで調べてもよく分からない。キジ科の鳥。キジよりも小さく、ウズラよりも大きい。狩猟用・食用の鳥で、三橋敏雄もそれを比喩として使っているようだ。「鷓鴣も逝き敏雄も逝きぬ石河原」(高橋龍)もある。拙句もそれによる。 松田ひろむ 1日10句 1951 真相の仙入の鳴く藪の中 ---------------------- 季語( 仙入 ) 1952 鶺鴒に教わる技も古利根に -------------------- 季語( 鶺鴒 ) 1953 猥語とて田雲雀の尾の繰り返し ---------------- 季語( 田雲雀 ) 1954 旅ごころここな鶉を食べてより ---------------- 季語( 鶉 ) 1955 足音の昌徳宮(チャンドックン)に鵲(かち)その他 季語( 鵲 ) 1956 鵲(かささぎ)にしばらく涙筑後川 ------------ 季語( 鵲 ) 1957 鷓鴣(しゃこ)の死や新興俳句焼くけむり ------ 季語( 鷓鴣 ) 1958 鷓鴣(しゃこ)の死に三鬼・白泉・敏雄・龍 ---- 季語( 鷓鴣 ) 1959 千代女とてときどき針や鶉籠 ------------------ 季語( 鶉 ) 1960 ライバルは紅葉鱮(たなご)と神野紗希 -------- 季語( 紅葉鱮 ) アカアシイワシャコ (By Wikipedia) クリックよろしくクリックよろしく
2012年10月13日
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飛びたたんけさらんぱさらん寒天に 松田ひろむ(テレビ朝日)2011年1月5日のテレビ朝日「ミステリーツアー大追跡ナゾの物体」で、ケサランパサランが大きく取り上げられた。(要約)東北の素朴な民間伝承を作家の若一光司が探訪。古事記にも出てくるという「ケサランパサラン」。発祥の地といわれる山形県鶴岡市の集落では、100年ほど前に見つけ家宝にしているという家を訪れたが人に見せると幸せが逃げるからと「ダメだ~」の取材拒否。最近見つけたという男性の家でやっと見せてもらうと、手の平に乗るほどの小さな純白な毛のかたまり。山で木にひっかかっていたのを採取したという。ここらでは天から降りてきたという意味で「てんさらばさら」と言われているという。信仰の対象になってきたこのナゾの物体は、実はここだけでない。種類が違うが、金色っぽい長い毛を持つケサランパサランが栃木県足利市にもあった。さらに、長い銀色の毛を持つ新種も宮城県大崎市で大量に見つかっている。 いったいこれは何なのか。長年研究してきた阿蘇和夫・元高校教師の解説によると、ケサランパサランはウサギなどの小動物を猛禽類が襲い、吐き出した毛が雪で冷やされて乾燥したもの。一方、長い毛のケサランパサランは植物が種子を風で遠くに飛ばすための冠毛。大崎市の銀色の長い冠毛はカガイモの種からこぼれたものだという。若一は動物由来のケサランバサランの方が幸せになる人が多いようです」というが、小木逸平アナは「信じる気持ちが幸せを呼ぶんですよ」と。 俳句ではすでに「春深くケサランパサラン増殖す」眞鍋呉夫(「雪女」)があるが、私も挑戦してみた。ケサランパサラン(またはケセランパサラン・てんさらばさら)(概要)江戸時代以降の民間伝承上の謎の生物とされる物体である。外観はタンポポの綿毛や兎の尻尾のようなフワフワした白い毛玉とされる。多くは東北地方の伝承である。白い毛玉のような物体で空中をフラフラと飛んでいる。一つ一つが小さな妖力を持つ妖怪とも言われ、一種の未確認生物として扱われることもある。ビワの木で発見されることが多いことから、ビワの木の精とも呼ばれる。(飼育・生育法) 穴の開いた桐の箱の中でおしろいを与えることで飼育でき、増殖したり、持ち主に幸せを呼んだり、着物が増えると言われている。箱に穴がないと窒息して死んでしまう。おしろいは香料や着色料の含まれていないものが望ましいとされる。1年に2回以上見るとその効果は消えてしまうなどと言われることもある。ケサランパサランを持っているということはあまり人に知らせないほうがいいと言われているため、代々密かにケサランパサランを伝えている家もあるという。 1970年代後半に、ケサランパサランは全国的なブームとなった。この時ケサランパサランとされた物の多くは、花の冠毛からできたものであった。(Wikipedia参照)(語源) 名前の由来については、スペイン語の「ケセラセラ」が語源だという説、「袈裟羅・婆裟羅」(けさら・ばさら)という梵語が語源だという説、羽毛のようにパサパサしているからという説、「何がなんだかさっぱりわからん」を意味する東北地方の言葉との説などがある。(Wikipedia)山形新聞(2008年05月22日)山形市内に住む児童がケサランパサランを大石田町の山中で発見した。児童が県立博物館(山形市)に持ち込んだところ、担当者は「確認したのはこの7年でわずか3件ほど」と説明、発見した児童の一家は、神棚に飾って大切にしたいと話している。「ケサランパサラン」を発見したのは山形市風間の小学6年生、佐藤綾夏さん(11)。今月18日正午ごろ、一家5人で大石田町横山の山中で山菜採りをしていた時、地面に、直径7センチほどのふわふわした綿毛のようなものを発見した。「最初はネズミかと思ったけど、全然動かないので拾ってみた」という。家族と一緒に、本物かどうか確認してもらおうと、県立博物館に持参した。 博物館ではケサランパサランのレプリカを展示している。説明文には「2月から3月にかけて、神社や深山の木のたもとに天から舞いおりてくる。拾った人は一生幸運に恵まれると言い伝えられている。きり箱に食べ物のおしろいを入れ、1年に1度しか見てはいけない。2度見ると、幸せが逃げてしまう」。学芸員の八鍬拓司さんは「信用するかどうかは見つけた人次第」とした上で、「学芸員の立場で言うと、ケサランパサランには植物タイプと動物タイプがあり、今回のは、動物の毛。ワシやタカがウサギなどを捕まえた時に、皮ごと毛をはぎ取り、上空で放す。その皮部分が凍結乾燥して、次第に全体が丸くなるという説がある。発見しても内緒にする人が多いだろうが、担当になって7年で3件ほどしか持ち込まれていないし、とてもきれいな状態」と解説する。(ガガイモの種子説)ガガイモは古名をカガミまたはカガミグサという。夏の季語。いずれの名も語源には諸説あり、イモというのは根ではなくて実の形によるともいう。かつては種子の毛を朱肉に用いた。種子は漢方で蘿摩子(らまし)と呼んで強壮薬に用いることもある。若芽などはゆでて食べられる(多量に食べると有害ともいう)。神話では、スクナビコナの神が天之蘿摩船(あまのかがみのふね)に乗ってきたといい、これはガガイモの実を2つに割った小さな舟のこと。スクナビコナとは大国主の国作りに際し、波の彼方より天乃羅摩船にのって来訪した神。 国造りの協力神・常世の神・医薬・温泉・禁厭(まじない)・穀物霊・知識・酒造・石など多様な姿を有する。古事記によれば、オホクニヌシの国土造成に際し、アメノカガミノフネに乗って波間より来訪し、オホナムチ(大己貴)命によって国造りに参加した。「日本書紀」にも同様の記述があり、記紀以外の文献では多くは現れない神である。酒造に関しては、酒は古来薬の1つとされこの神が酒造りの技術も広めた事と、神功皇后が角鹿(敦賀)より還った応神天皇を迎えた時の歌にも「少名御神」の名で登場する為、酒造の神であるといえる。今日の一句一きほひ六日の晩や打薺 許六立子編虚子の句は大いなり枯蘆原をとぶ鴉 虚子(1935年)クリックよろしく
2011年01月06日
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書棚を整理していたら「群島」終刊号が出てきた。不思議なことに発行日がどこにもないが、これも終刊号という予期しない出来事のためと思われる。「群島」は堀井鶏さんの主宰誌だった。以下その終刊号より堀井鶏略歴1910年(明治43)年9月16日、東京浅草に生れる。本名 堀池重雄。慶応大学英文科卒業。NHKに第3期アナウンサーとして入社1951年(昭和26年)警視庁渉外部に通訳として奉職。「萬緑」「喜路」を経て1972年(昭和47年)3月「群島」創刊。1981年(昭和56年)より現代俳句協会幹事、年鑑部長1987年(昭和62年)10月入院、12月29日逝去。堀井鶏 代表作(松田ひろむ抄出) 夜の木馬凍てて眠れぬガラスの眼 昼顔や縁切りねがふ女の絵馬 海の底くらし暗しと青葉木菟鶏さんは1987年(昭和62)年12月29日逝去であるから、この「終刊号」は1988年(昭和63年)春の発行であろうか。年鑑部で部員としていっしょに仕事をしたことがあった。池田澄子とも年鑑部で知り合った。池田澄子がここ「群島」に拠っていたことが、堀井鶏の名を残すことになったといえよう。ピーマン切って中を明るくしてあげた 池田澄子がその終刊号の「珊瑚集」(同人欄)にあることも記録しておこう。クリックよろしくクリックよろしく
2007年02月11日
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4月12日(火)花散らしの雨人生のときどきに 松田ひろむ(2010年)教訓的な文言は俳句に相応しくないとかねがね思っているのだが、拙句は人生なかなかうまく行かないなあという程度のこと。月に叢雲花に雨の喩はあまりにも常識的であるが、それも詩歌のテーマのひとつ。象潟や雨に西施がねぶの花 芭蕉花と雨といえば、芭蕉のこの句の艶にはかなわないなあと思う。その象潟も大地震によって消えた。象潟にも訪れてみたいものだ。【きさかた】象潟紀元前466年の鳥海山の大規模な山体崩壊によって発生した流れ山が日本海に流れ込み、浅い海と多くの小さな島々が出来上がった。やがて堆積作用の結果、浅海は砂丘によって仕切られて潟湖が出来た。そして小さな島々には松が生い茂り、風光明媚な象潟の地形が出来上がった。東西の長さは20町(約2,180m)、南北の長さは30町(約3,270m)をそれぞれ超える程度であった。江戸時代までは、九十九島・八十八潟が景勝地となり、「東の松島 西の象潟」と呼ばれ、松尾芭蕉の『奥の細道』(1689年)でも「松島は笑ふが如く、象潟は憾(うら)むが如し」とされ「象潟や雨に西施がねぶの花」と詠まれた。しかし1804年の象潟地震で海底が隆起し、陸地化した。その後、干拓事業による水田開発の波に飲まれ、歴史的な景勝地は消されようとしていたが、当時の蚶満寺の住職の呼びかけによって保存運動が高まり、今日に見られる景勝の姿となった。現代においても102の小島が水田地帯に点々と残されている。とりわけ田植えの季節になり水が張られると、往年の多島海を髣髴とさせる風景が見られる。象潟郷土資料館には、地震前の象潟の再現模型が展示されている。(Wikipedia)立子編『虚子一日一句』(朝日文庫)は花の雨降りこめられて謡かな 虚子(1932年)虚子と謡はきってもきれない関係。とはいえ、私は謡なるものには関心がない。 画像:草花写真館★東北関東大震災復興支援あなたの詩歌が日本を救う!がんばれ日本!作品募集中!クリックよろしく
2011年04月12日
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10月31日 (水) 19℃。曇。 拙句はいささかの諧謔だが。 今日の1句 行く秋の我に神なし仏なし 正岡子規 『子規句集』 子規は病苦のなかにあっても神仏に頼ることはなかった。これは当時としては希有な合理的な考え方。だからこそ俳句革新を成しとげることが出来たともいえる。 松田ひろむ 1日10句 2131 綿虫のきょうはどこかに桜玻子忌 -------------- 季語( 桜玻子忌 ) 2132 パソコンのなかのひかりや九月尽 -------------- 季語( 九月尽 ) 2133 利根川を一茶が渡る秋の果 -------------------- 季語( 行く秋 ) 2134 政権の行方だんだん秋惜しむ ------------------ 季語( 秋惜しむ ) 2135 銀紙のような日もあり冬隣 -------------------- 季語( 冬隣 ) 2136 日本病む林檎あまりに熟れすぎて -------------- 季語( 林檎 ) 2137 葡萄びっしりひとつぐらいはと思う ------------ 季語( 葡萄 ) 2138 栗三粒四粒縄文の子供でも -------------------- 季語( 栗 ) 2139 真実の重さ石榴の熟れ加減 -------------------- 季語( 石榴 ) 2140 七十の歯と眼大切暮の秋 ---------------------- 季語( 暮の秋 ) 三内丸山遺跡 縄文時代の子供の墓 子供の墓に使われる埋葬用の土器には、丸い穴が開けられたり、口や底の部分が故意に打ち欠かれたものがある。これは、日常道具としての土器と区別するためのものと考えられている。(写真:青森県教育庁文化課) クリックよろしくクリックよろしく
2012年10月31日
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1月5日 (土) 5℃。曇。 小倉百人一首かるた競技の日本一を決める名人位、クイーン位決定戦(全日本かるた協会主催)が、大津市の近江神宮で開かれた。名人位は、会社員岸田諭さん(25)=京都市、6段=が、会社員千代間大和さん(25)=横浜市、5段=を3連勝で制した。「競技かるた」というのもスポーツみたいだが、これもあこがれ。 クイーン位は永世クイーン位の福岡教育大教職大学院1年楠木早紀さん(23)=福岡県宗像市、6段=が、挑戦者の小学校講師本多未佳さん(23)=6段、石川県小松市=を退け、9連覇を果たした。(「朝日新聞」) 今日の1句 花びら餅うつくしき嘘聞きゐたり 矢島艶子 「かびれ」 花びら餅は語感も美しい。季語では「菱葩餅」と書いて「はなびらもち」と読むが、ウイキペディアでは「ひしはなびらもち」と表示されている。正月の茶事に欠かせないもの。 松田ひろむ 1日10句 2791 歯固の市田の柿のありがたや ------------------ 季語( 歯固 )2792 歯固やいぶりがっこが海の味 ------------------ 季語( 歯固 )2793 坂道をだんだん登る寒に入る ------------------ 季語( 寒の入 )2794 花びら餅女盛りもややの頬 -------------------- 季語( 菱葩餅 )2795 小楠忌横井は母の旧姓で ---------------------- 季語( 小楠忌 )2796 牛日の歳徳神をつくづくと -------------------- 季語( 五日 )2797 少年のようにも見えて騎馬始め ---------------- 季語( 馬騎初 )2798 的始身は弓ほどのたわみなく ------------------ 季語( 弓始 )2799 暗黒でとっぷり宇宙松飾 ---------------------- 季語( 門松 )2800 藁盒子(わらごうし)五円ぴかぴか入れてみる -- 季語( 藁盒子 ) はなびら餅(まんなかの牛蒡がおもしろい)クリックよろしくクリックよろしく
2013年01月05日
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