国民と天皇と大日本帝国

国民と天皇と大日本帝国

PR

×

プロフィール

kamuy_nupe

kamuy_nupe

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

バックナンバー

2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04

お気に入りブログ

電波帝国 MJ-12さん
帝国陸軍好きの読書… 五年現役兵さん
むうみんの脳内妄想 むうみん@ぶたぢるさん
くまのつれづれにっき 森のくまさん4877さん
2006.01.30
XML
『マッカーサーの憲法』

 日本政府の憲法草案は「幣原首相・マッカーサー会談」から始まる。

○幣原首相・マッカーサー会談(1945年10月11日:GHQにて)
○松本国務相の「憲法改正四原則」(1945年12月8日:国会にて)
○幣原内閣が「憲法改正要綱」をGHQに提出(1946年02月08日:GHQにて)

 「憲法改正要綱」は「天皇主権」「軍の存続」など「帝国憲法」との差異が少ない。

 GHQは「幣原内閣」の「憲法改正要綱」を拒否した。

 GHQは「憲法改正」に「極東委員会」との約束で公には関わる事ができないが、
 「マッカーサーの三原則」に基づき「GHQ案」が作成され、


 そして1946年03月06日、「GHQ案」に沿った「憲法改正案」が完成し、
 幣原内閣は「憲法改正草案要綱」を新聞公表、マッカーサーは「全面的に支持」と声明した。

 幣原内閣によるGHQへの「憲法改正要綱」提出と「憲法改正草案要綱」発表の間には、
 拒否された幣原内閣の「憲法改正草案要綱」の説明が行われているが、
 結局「GHQ案」にそった憲法改正案の作成作業が日本政府で行われGHQに提出、
 その後、日本政府とGHQとの共同作業によるすり合わせが行われる。

 これにより、「天皇主権」が「国民主権・象徴天皇」となり、軍の存在も否定された。

 マッカーサーは「全面的に支持する」と声明し、日本政府が自らの意志で作った事になった。

 現在の「日本国憲法」は「マッカーサーの三原則」「GHQ案」とは異なっている。

〓勝手な分析と感想〓

 「GHQ案」の第一章は「皇帝」になっている、

 第一章を「国民」とし「国民主権」「基本的人権の尊重」を明確にしていない事が問題、
 日本政府が作るという建前では、天皇の前に国民があるのはありえないとの配慮だろうか。
 それとも、GHQの関心事は「日本国民」より「天皇・天皇制」だったのか。

 以下は勝手な意訳で「GHQ案」の気になった条項をチェックしてみる。
 原文は「日本国憲法の誕生」のデータによった。


 人民は其の政府及皇位の終局的決定者。
 彼等は其の公務員を選定及罷免する不可譲の権利を有する。
 一切の公務員は全社会の奴僕にして如何なる団体の奴僕にもあらず。
 有らゆる選挙に於て投票の秘密は不可侵に保たれる。
 選挙人は其の選択に関し公的にも私的にも責を問はるることはない。
 ----------------------------------

 人民が日本国の主人である事と人民の下に政府と天皇が存在し、
 公務員が人民の奴僕である事が明確化された。

●第九十条
 此の憲法並に之に基き制定される法律及条約は国民の至上法であり、
 其の規定に反する公の法律・命令・詔勅・其の他の政府の行為の其の部分は
 法律上の効力を有しない。
 ----------------------------------

 「憲法」は「国民の至上法」とされるが、天皇は国民ではない。
 「国民と天皇の至上法」では不味かったのか。
 それとも、「第十四条」「第一条」で十分と思ったのか。

●第一条
 皇帝は国家の象徴にして人民の統一の象徴であり、
 彼は其の地位を人民の主権意思より承け、之を他の如何なる源泉よりも承けない。
 ----------------------------------

 「皇帝は国家の象徴」で天皇は元首だと言っていると思う。
 また、天皇は「人民の統一の象徴」で、その基盤は「人民の主権意思」による、
 「国民」ではなく「人民」、「第九十条」では「国民の至上法」、
 「people」「citizen」が混在している、使い分けしているようにも思えるが、
 「憲法は国民の至上法」「天皇は人民の統一の象徴」「人民は政府及皇位の終局的決定者」
 となると、使い分けの意味が解らない。
 (「人民」なら日本国に住むの意と思う、故に在日の他国民が含まれるとの認識)

 「主権が人民」である事が付け足しのように書かれている、
 「第十四条」が「第一条」の前に置かれるべきと思う。

●第八条
 国民の一主権としての戦争は廃止。
 他の国民との紛争解決の手段としての武力の威嚇又は使用は永久に廃棄。
 陸軍、海軍、空軍又は其の他の戦力は決して許諾せらるること無い。
 交戦状態の権利は決して国家に授与せらるること無い。
 ----------------------------------

 占領軍がいる間は良いとして、独立後の日本が上記の「第八条」を守るのは問題、
 独立後に「第八条」の憲法改正が必要と思える。
 日本は「憲法改正」より「日米安保条約」を選択する。

●第九条
 日本国の人民は何等の干渉を受くること無く一切の基本的人権を享有する権利を有す。
 ----------------------------------

 重要な項目なので挙げた。

●第三十四条
 公務員に依る拷問は絶対に之を禁ずる。
 ----------------------------------

 公務員による拷問が存在したとの前提だろう、
 現状に於いては当たり前のように思うが、敗戦までは日常化していたのだろう。
 自白が証拠として取り上げられた(未確認)、拷問して自白すれば罪となる。

●第四十条
 国会は国家の権力の最高の機関にして国家の唯一の法律制定機関たるべし。
 ----------------------------------

 重要な項目なので挙げた。

●第四十一条
 国会は三百人より少からす五百人を超えさる選挙せられたる議員より成る単一の院を以て構成す
 ----------------------------------

 「日本国憲法」は二院制だが、「GHQ案」は二院制ではなく一院制

●第四十二条
 選挙人及国会議員候補者の資格は法律を以て之を定むへし
 而して右資格を定むるに当りては性別、人種、信条、皮膚色又は社会上の身分に因り
 何等の差別を為ない。
 ----------------------------------

 「朝鮮人」「台湾人」「アイヌ」「水平社」「女性」「天皇」「皇族」「華族」
 は、日本人だった。(無理がある表現だがご容赦願います)

●第五十五条
 国会は出席議員の多数決を以て総理大臣を指定する。
 総理大臣の指定は国会の他の一切の事務に優先して行はれる。
 国会は諸般の国務大臣を設定する。
 ----------------------------------

 国会は総理とその他の大臣を選出する、国会で選ばれた総理がその他の大臣を選ぶのではない。

●第七十一条
 最高法院は首席判事及国会の定むる員数の普通判事を以て構成す
 右判事は凡へて内閣に依り任命せられ不都合の所為無き限り
 満七十歳に到るまて其の職を免せらるること無かるへし
 但し右任命は凡へて任命後最初の総選挙に於て
 爾後は次の先位確認後十暦年経過直後行はるる総選挙に於て審査せらるへし
 若し選挙民か判事の罷免を多数決を以て議決したるときは右判事の職は欠員と為るへし
 右の如き判事は凡へて定期に適当の報酬を受くへし報酬は任期中減額せらるること無かるへし
 ----------------------------------

 三権分立は難しいのか、内閣が「最高法院の判事」を任命する。
 形は「人民」->「国会議員」->「首相・大臣」->「最高法院の判事」
 「首相・大臣」が「国会議員」により選出されるのが大きいのかもしれない。

●第七十九条
 内閣は一切の支出計画並に歳入及借入予想を含む次期会計年度の全財政計画を示す
 年次予算を作成し之を国会に提出すへし
 ----------------------------------

 重要な項目なので挙げた。

●第八十四条
 会計検査院は毎年国家の一切の支出及歳入の最終的会計検査を為し
 内閣は次年度中に之を国会に提出すへし
 会計検査院の組織及権限は国会之を定むへし
 ----------------------------------

 重要な項目なので挙げた。

●第八十六条
 府県知事、市長、町長、徴税権を有する其の他の一切の下級自治体及法人、
 府県及地方議会並に国会の定むる其の他の府県及地方役員は
 夫れ夫れ其の社会内に於て直接普遍選挙に依り選挙せらるへし
 ----------------------------------

 重要な項目なので挙げた。

●第八十九条
 此の憲法の改正は
 議員全員の三分の二の賛成を以て国会之を発議し人民に提出して承認を求むへし
 人民の承認は国会の指定する選挙に於て賛成投票の多数決を以て之を為すへし
 右の承認を経たる改正は直に此の憲法の要素として人民の名に於て皇帝之を公布すへし
 ----------------------------------

 「日本国憲法」と大体同じ、
 「大日本帝国憲法」では「勅命を以て議案を帝国議会の議に付すへし」で、
 天皇のみが発議できた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.01.30 22:24:11
コメントを書く
[日本国憲法と帝国憲法] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: