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2008年06月12日
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カテゴリ: 本
ぬしさまへ 畠中恵 著 柴田ゆう 装画(2003年5月20日発行 新潮社)



漸く、しゃばけシリーズ第二作が読めました。先日読んだ「ねこのばば」同様短編集です。
簡単に感想だけ

ぬしさまへ(小説新潮2002年2月号初出)

半鐘の音に、にまっとするおくめが恐ろしいです。人の不幸は自分の幸。
人を蹴落とし成り上がる。そして自分よりも上にはすまいと…
火事はおさきからすべてを奪ってしまった。それでもせっかく救われた命と思い真面目にやってきたというのに…
気の毒だけど…手にかけてはね。


栄吉の菓子(書き下ろし)


有毒植物、結構あります。毒だけに薬になるものもあります。
馬酔木(アシビ)は馬が酔っぱらったようになるんでしたっけ?有名ですよね。
桔梗の根は生薬。曼珠沙華の球根も乾燥して粉にひいて水で何度も晒して毒を取り除きでんぷんだけにしたものを凶作の時に食べていたこともあったりしたようですが…
毎度面と向ってけなすほど栄吉の菓子を買いに来てくれていた九兵衛。
栄吉が九兵衛を心待ちにしていたと知っていたならこんな博打はうたなかったのでしょうか?


空のビロード(書き下ろし)

松之助がビードロの美しさに救われて罪を犯すことなく本当に良かった!
頼れるものがない心細さはありましたが…
あの夢も若旦那がビードロを落としそれを松之助が拾ったのも、東屋での出来事もまるで松之助が長崎屋に来れるよう采配されていたことのようにも思いました。
それに対しておりん。人の心を弄び、自分のために利用する。怖い子。ぬしさまへに出てきたおくめもですが欲に囚われています。番頭さんはお気の毒でした。


四布の布団(書き下ろし)


おかみさんも店の人たちも癇癪な主人を持って大変だったとは思うけど…
布団についた生霊って…今までは苦情はなかったんでしょうか?
通い番頭さんはお気の毒でした。
今となっては事故だったのかどうなのかはわかりませんし、それでも本当ならば隠してはいけないことなんでしょうけれど。現代とは違うのでこういう結末もありかな?


仁吉の思い人(小説新潮2003年2月号初出)


再び生を受け再会し過去を思い出す…どんな気持ちなんでしょうねえ?
仁吉はずっとついてきていたのですね。守り続けるために…本性を現せば自分よりも強いその人であっても。ただ守るだけでなく人間の世に留まっていても暮らしていけるように。
千年もの間、自分の思いを告げることなく側に仕えているというのもどんな気持ちなのでしょうか?何の見返りもなく、恋しい気持ちだけで。
結末にはほろ苦さと温かさ。


虹を見し事(書き下ろし)

ここではもう兄さんも長崎屋の一員ですね。
手代や妖たちがいなくなった?それを寂しがったりすねたり若旦那が可愛いですね。
実は若旦那を守るため、若旦那自身を餌に…
でも若旦那も守られているばかりじゃりません。頑張りましたよ!
自分は誰の夢を見ているのか?願いがかなう甘い夢と薄気味悪い気配。
今回も護符が役に立っておりました。大枚はたきましたものね。
おまきがかわいそうでした。若旦那に会いたかったのでしょうね。
答えることができなくても…と思う若旦那が優しいです。

大蛤の見せる蜃気楼…の辺り、守り人の最後を思い出したりして…



怪談実記ってどんな内容?読んでみたい。

  これかな?





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最終更新日  2008年06月12日 16時10分05秒
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