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幼なじみの男の子の話です。ものすごく仲が良く、あったかい夫婦のもとで育った彼はとにかく素直で優しく、思いやりのある素敵な男の子でした。そんな申し分の無い性格の上に端正な顔立ち。周りの女の子が放っておく筈もなく、奥さんになった女性も、彼女の方が惚れ込んで、プロポーズして、という話でした。それから10年近く。先日彼の近況を聞いて驚きました。今、彼は妻子と別居中だそうです。そして、浮気相手と同居中。子供も2人生まれ、家も新築し、仕事も順調。彼の人生は順風満帆だと思っていました。実際に何度か会って話した彼と彼の家族も、幸せを絵に書いたようだったんです。なのにどうして…?彼をよく知る友人によると、外からは見えない夫婦間の考え方のズレがあったそうですが、そんなのどこの夫婦にも多かれ少なかれあるものです。それよりも、あんなに可愛がってた子供たちと別れてまで一緒にいたい彼女って…。彼の友人は、一言こう言いました。「そういう相手と会うてしもたから仕方無いわ」よく聞く話です。ドラマや映画でも定番のストーリーです。それが人を好きになるっていうことなのかもしれません。でも、今までの彼を見てきた私には、到底信じられない話でした。彼は本気で離婚を考えているようで、奥さんももう彼を許す気は無いそうです。新築の家のローンと家族の生活費はもちろん彼が払っています。でも、奥さんと子供たちの側にパパはいません。出会ってしまった?運命の人と?でも、それで今までの生活が一変するんですか。築いてきたものが崩れてしまうんですか。家族からの信頼、家族への愛情、責任。それら全部を忘れてしまえるんですか。すごく、すごくショックでした。
November 27, 2006
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今日は妹の事を書こうと思います。京都の美大に入ってから2年前まで京都で一人暮らしだった妹。その間ずっと京大前の中古レコードCD屋さんでアルバイトしていました。絵を描く事と同じくらい音楽が好きで、親からの仕送りもアルバイト代もすべて画材とCDに消え、そのせいでものすごく貧しい生活をしていました。彼女が暮らすアパートは哲学の道を少し上がったところにあって環境としては申し分ないんですが、とにかくお化け屋敷そのままで、いつ崩れ落ちるか、というくらいに古く、住んでいるのはヒッピーのような変な外人さんか京大の苦学生か、一人暮らしのおばあちゃんだけ。そして妹。お風呂は歩いて10分のところにある銭湯。もちろんトイレは共同。部屋全体が傾いていて、ものすごく狭いんです。いや、そりゃあ半端じゃなく安いけど。大学入学当初は自宅通学の約束だったんです。でも、課題が多くて学校に深夜までいたいから、と妹が勝手に決めてきたそのアパートを初めて見た両親はショックで声も出なかったそうです。お願いだからもっと普通(笑)のところにしてくれ、と懇願する両親の願いもむなしく、頑固な妹はそのアパートが、そのアパートで、じゃなく、そのアパートがいい、と言って聞きませんでした。きっと妹は両親に気を遣っていたんだと思います。出来るだけ、お金がかからないように、と。でも、妹はそのアパートでの生活を、京都での毎日を、本当に楽しんでいるようでした。周りの人間はみんな妹の事を「変わってる」と言います。小さい頃から妹はそう言われていました。大学を卒業してもずっとアルバイトのまま、お金にならない絵を描く毎日。このまま年を取って、あのアパートに住むおばあちゃんのようになるのか、と両親はいつもいつも心配ばかりしていました。そして、十何年。京都に骨を埋めるのかと思っていた妹が、2年前に京都を後にしました。結婚したんです。アルバイト先で知りあった、大阪の中古レコードCD屋さんの店主と。旦那さんのお店は西区北堀江にあります。そして今は妹が毎日店番をしています。買取りが多くて中々儲けに繋がらない、と京都時代に負けないほどの貧乏暮らしをしている妹夫婦ですが、でも好きな物に囲まれての毎日は楽しそうです。先日、娘を連れてお店に遊びに行きました。妹一人だけで店番をしているので、娘がお手伝いする、と言い出しました。はたきでディスプレーのLPやCDの埃を取ったり、商品を綺麗に並べ直したり、売れた商品番号をノートにつけたり、大忙しです。そして、私も妹も何も言ってないのに、娘が自分から「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と真面目な顔で言ってるのには笑っちゃいました。「みーねーちゃん(妹の事です)すごいね」その日の夜、娘が言いました。「何で?」と聞くと、「何人もお客さんにいっぱい質問されてたけど、どのレコードのことも、CDのことも、スラスラ答えてたやろ?すごいなぁ~、みーねーちゃんは」そして、「私、中学入れたら学校の帰りにお手伝いに行くわ。で、みーねーちゃんみたいに音楽のこといっぱい分かるようになりたい」私は何だかすごく嬉しくて、「うん、頑張ってお手伝いしてあげてね」と娘に言いながら、妹の事を考えていました。クラシックでも、ジャズでも、ロックでもヒップホップでも、聞かれたら即答えていたよなぁ~、あの子。それもお客さんが一番欲しい答えを的確に。両親が、親戚のおばちゃんが、そして彼女を「変わってる」と言った人達みんながどれだけ彼女の京都での貧しい生活を、今の経済的に苦しい毎日を心配したりバカにしたりするかもしれないけれど、でも、私は彼女をすごく幸せだと思うんです。すごく素敵だと思うんです。そう、彼女は私の自慢の妹。北堀江にお越しの際は、ぜひ寄ってやって下さいな。お洒落でも何でもない、殺風景な小さなお店ですが、音楽のことならちょっとうるさい店員が、あなたのどんな疑問にも即お答えしますので。
November 19, 2006
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