というわけで、ここまでどれもダメ、ダメ、ダメ。軽薄なテレビの世界に毒され過ぎている。以前レビューを書いた『カンヌ SHORT 5』に収められた短編はどれも独自の個性があった。なかでも『プレイ・ウィズ・ミー』というオランダの女性監督エステル・ロッソの12分の作品など、名だたる名監督が名を列ねた『10ミニッツ・オールダー』のいくつかの作品よりはるかに強い独自の個性があって面白かった。その道でどれだけ有能なクリエーターさんなのかは知らないけれど、これらの作品を見る限りでは、短編映画としては、ほとんどが評価以前の惨澹たる駄作ばかり。そんななかで、きちっと作られた次の第6編は面白かった。