日々のあぶく?

日々のあぶく?

July 20, 2006
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カテゴリ: 本
A gun and chocolate

かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランドシリーズ(第10回配本)

怪盗あり、探偵あり、でも、英数崇拝的政治の裏側の暴露あり、
移民(人種)差別あり、殺人あり、裏切りや騙し、憧れの人が善人ではないというスパイスあり、
悪人が悪いばかりでもないと示唆あり、逃亡あり、追跡あり、人質あり、大団円アリ…
色々な要素が詰まった興味深い一冊に仕上がっている。
ドキドキの冒険小説。乙一って本当に興味深い作家だなぁと改めて思う。

富豪の家から金貨や宝石を盗む怪盗「GODIVA」。

怪盗追跡の手がかりになるかもしれないと名探偵・ロイズにリンツは手紙を書く。
だが、紳士に見えたロイズが自分を騙したと知ったリンツは大きな流れに巻き込まれていく―

登場人物がお菓子メーカー(チョコブランド)だったりする。

リンツ・物語の主人公。移民の子として時に差別されながらも母と二人健気に暮らしている。
メリー・リンツの母。質素倹約、薬品工場で働く優しい人。この国の血を引く。
デメル・亡くなった父。移民の血を引く。
グローリー・父方の祖父。

ディーンとデルーカ・リンツの友人。
ドゥバイヨル・一学年上の貴族の血を引くという噂もある不良。死んだ妹の名はリシャール。
マルコリーニ・隣人の新聞記者。

ロイズ・名探偵。怪盗・ゴディバを追う。変装した画学生の時の名はゴンチャロフ。

ガナッシュ・警部

亡き父の友人夫妻の名前はジャンポールとエヴァン。あともう一人の友人の名はモロゾフ。

怪盗に憧れる探偵というのはよかったが、ロイズの憧れは純粋なものではなかったのかも。
ちょっとしたスレ違いから友人までもが(「移民の子」と差別的)暴言を吐く。
隠された火の粉が明るみになるのを上手く描いている。

細部にまで配慮が行き届いていて深みのある話になっているといったら褒めすぎだろうか?
作中でちらっと出たリンツの両親が出会ったというちょっとした事件が気になる。
続編でも出て、明らかにならないだろうか?
ドゥバイヨルのスピンオフ小説っていうのもあったら面白そう。





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Last updated  July 20, 2006 02:09:24 PM


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