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車筆太

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2005年10月21日
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カテゴリ: 書籍
虫を食べる文化誌

 昨日の続き・・・。
 まず、興味を引くのは、カワトンボの交尾システムである。 トンボの交尾 自体実に変わっていて、面白いのだが、ここでは採り上げない。
 昆虫の場合、精子が一旦「 貯精のう 」に保存されるため、交尾と受精の間にタイムラグが生じる。種類によっては精子を何年にもわたって小出しに用いることもあるらしい(昆虫の精子は強い)。このような機能のため、様々な苦心の末の進化が見られる。
 オスの腹部(しっぽ)の先には、フック状のものが付いていて、それで先任のオスの精子を「貯精のう」から掻き出して、自分の精子と取り替える。また、先任の精子を「貯精のう」の奥に押し込んで、早く使われる手前の方を自分の精子で満たすのだ。
 この 「精子置換」システム は他の昆虫にもみられ、アオマツムシにいたっては掻き出した精子を食べてしまうという。あな恐ろしや。
(!)などもあるが、それらは本書に直接当たって貰いたい。
 第1章「文化としての虫」では、「鳴く虫の文化」、売られる虫の系譜なんかが面白かった。第3章「釣り餌の昆虫学」における「虫屋」の探究心の異常さには頭が下がる。
 最後に、「ゲテ食」ファンにはよく知られている中国における「蚊」食であるが、実際はエビの目玉なのだそうだ。実際に見て確かめたわけではないので、どちらも怪しげな無駄知識に変わりはないのだが。
 なお、本書の第2部の土台になった話が、 ここ で読めます。





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最終更新日  2005年10月22日 01時34分06秒
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