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脇彬彦の父・種彦は、中国から戦後引き上げてきて、そして5年もすると突然また中国へ渡った。そして、そのまま行方知れずになった。妻・庸子と息子の彬彦を残して・・・庸子は再婚し、みつるという女の子が出来た。時は流れ、1990年過ぎ、彬彦はODAの中国向けプロジェクトに携わっていた。〔1972年、ソ連の脅威を本気で考えた毛沢東は戦争賠償問題を放棄して、日本との国交樹立を選んだ。1979年から始まった中国に対する日本のODNは、この賠償の見返り、あるいは補完であるとみなす考えは、中国と日本の双方に根強くある。援助は年々増額され、1988年には有償、無償あわせて年間1700億円にのぼった。この巨額の金が一体どのように使われてるのか。〕彬彦の父・種彦が今も中国で生きているという情報がもたらされた。彬彦は、父を探すために忍びで中国に渡る。そこで知る戦前の父の姿は、喜劇俳優とスパイというものだった。そして中国の女性スパイと愛し合っていたとも聞かされた。彬彦も、この父を探す忍びの旅を中国当局にスパイだと公安に目をつけられる。そして出会う中国の女優・杏杏。その美しさ・・・・そして、彼女にはもう一つの顔があった。実家の神戸に阪神大震災が・・・妹のみつるは???***************************共産圏の国というか開かれてない国というか、戦前のスパイとか・・・・怖いですね~。”ミステリ”と”杏杏と彬彦の恋”と”中国”を楽しめます。
2004/12/27
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2005年12月。東京直下型巨大地震マグニチュード8クラスの地震が来る事を予測した瀬戸口。瀬戸口は、理学部地球物理学教室の大学院博士課程を修了したポストドクター。しかし、誰も信じない。地震防災対策強化地域判定会は勿論、政治家達も。。。。警報をだしてパニックになることも恐れたし、また、予測が外れた時の事を考えると。。。瀬戸口と、恋人の亜紀子、そして自衛官になった松浦は、神戸の出身で、阪神大震災によって家族を亡くした幼なじみ。地震の怖さ、その後の心の傷を抱えていた。そして、その時はやってきた!!それぞれの場所で向かえた、=その時!=そして一日目。二日目。。。救助活動に向う自衛隊、消防庁、警察庁・・・家族の安否も確かめる間も無く、無理を押しての救助、消火活動。「国を治める者の資質として、本来何が大事で何を切り捨てるべきか。それを見極める目、というより精神こそもっとも重要なものだと信じている。そういう点から考えると、あんたらの精神は無いに等しかった。そして私も同じだった。さらに国民も同じだ。目先の損得には敏感だが、将来の投資には渋い顔をする。たしかに防災は選挙の票にはならん。しかし今後は違う。国が国民の安全を保障してこそ、国民は安心して暮らせ、国の発展にも貢献できる。」***************************丁度、これを読んでた時にインドネシアでのM8.9の地震発生!本当に体験した人にしか解からない恐怖でしょうね。何もかもなくしてしまう・・・家や物、家族や友人、そして自分の命までも。。。。無くした時の空しさから、物への執着がなくなったり、人と深く係わるのが出来なくなったり。いつやってくるか解からない=その時!=
2004/12/25
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「援交探偵・野添笙子シリーズ」を書く、作家・新珠静香(ペンネーム)そこへ水頭男から「ぼくはバラバラ死体にされてしまいました。ぼくの腕や足、頭が何処に行ったか探して欲しい」(???)という依頼が来た。水頭男、アイ、耳姦春男、口唇言葉子、腕貫勝弘、跳足貴史・・・奇妙な名前で、それぞれ身体の一部が入っている。そして、次々と異様な殺され方をされる・・・生き残っている者が犯人か?共犯か?はたまた犯罪者は別にいるのか?嫌!何かが違う・・・本当は、誰が誰なのか?そして、天才心理学者・水頭男とは?何のために???そして・・・・私は誰なのか?被害者で苦しんでいるのか、それとも加害者で苦しんでいるのか?♪おれはブレーキ、おまえはアクセル、おれが表で、おまえが裏で、おまえが左で、おれが右、おれとおまえは二人で一人、一人で二人。。。♪「動機なき連続殺人」・・・・裁かれるのは犯罪そのものではない。裁かれるのは動機なのだ。同じように異常犯罪において裁かれるべきはトラウマではなかろうか。だから治療者が協力して、偽の記憶を捏造していく。***************************どちらが本当で何が嘘か、真実という者が存在するのか?読んでるこちらの脳みそが壊されそうな、不気味な物語です。
2004/12/24
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笑顔が見たかっただけなんだー。ただ、一緒にいたかったのー。きっかけは些細な事だった。自分だけは堕ちるはずはないと思っていた。しかし、いつか夢想は妄想へと変貌し、熱烈な愛情は純粋な狂気に姿を変えた。欲望という脳内麻酔が炸裂する時、人は想像を超えた行動に出る!心の壊れていく9つの風景。「点滴」「スマイル・フォー・ミー」「陽炎」「ぼくらはみんな閉じている」「視線の快楽」「好き好き大好き」「胡鬼板心中」「かっくん」「乳房男」***************************おどろおどろしいものから、大笑いしそうな”オチ”のあるもの。変化があって面白い短編集です。
2004/12/23
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短編6話”あなたまにあは あなたが怖いなぜならあなたは わたしじゃないからだからあなたが 目覚める前にあなたをわたしに 変えましょう”***************************表題作「あなたまにあ」以外は漢字での題名ですが、私のPCでの変換難しいので、書くのはやめました。自分の憧れの人になりたい。相手もそう思っていたり、幻想の憧れだったり、思わぬ人を思っていたり・・・・・ちょっと、ぞっとするオカルト的な感じの本ですが、読みやすく面白いです。本文の中で長崎弁が出てきますが、上手いなぁ~と思ったら(注、私は長崎県ではありませんが)この小川勝己さんは1965年の長崎県生まれでした。よく、地方の会話として書かれてる言葉で全然違う言い回しを書かれている作家さん(あえて書きませんが)は、なんかプロとして勉強不足だなぁ~と感じます。
2004/12/20
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大型スーパーで、原因の解からない不思議で悲惨な事件が起き、多くの人が圧死した。複数の場所(フロア)で、不安に駆られた人が動き出しパニックに陥った。その時、現場に居た人たちからの聞き取り調査のQ&Aから話は始まる。それぞれが、何かしら不思議な回答をする・・・見えているものが真実とは言えない・・・目撃証言も様々・・・記憶の曖昧さ。「交通事故を実際に目撃した人が、”よくある今風の若者の無謀運転でした”と証言する。しかし、その運転手がストレスの多い仕事で白髪が目立つので髪を染めていたり、親が倒れて急いでいた事を知っていたら、目撃者はそうは言わなかったのではないか。写真でもトリミングの仕方で、写っているものの見え方は全然変わってくる。歴史的スクープでも、誤った解釈をされてきた事もある。だから、事実と呼ばれているものも、嘘をつく。」***************************人の心理、現代社会・・・・不思議な感じの、面白い本でした!^^
2004/12/19
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「私を殺したのは誰なんだ?」欧州の古城を移築して作られたテーマパークの社長が、古城の領主の霊に取り憑かれた!?750年前の事件の現場状況も容疑者も全て社長の頭の中にしかない。依頼を受けた石動戯作(いするぎぎさく)も中世の人間のふりをして謎に迫る。さらに、現実にも殺人が!シメール城のシメールというのは、フランス語でキマイラという。キマイラとは、頭と胴体はライオン、尻尾は蛇、背中に山羊の頭がついている、合体怪獣。「われわれはふりをしたものになってしまうから、なにかのふりをするときは注意しなければならない」カート・ヴォガネット***************************笑えます~~楽しいミステリィです。イスルギー(石動)とミステリィマニアのミョ-ジンとのミステリ理論合戦なども。
2004/12/18
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連作短編5話三軒茶屋にある”香菜里屋”という料理も店主の心遣いも素敵なバーここに集まる人々の物語。 ◇「蛍坂」有坂祐二は、16年振りに三軒茶屋の”蛍坂”に来た。恋人だった女性を残し、カメラマンとして中東に渡る為に最後に恋人と歩いた道。ふと見つけた店”香菜里屋”というバーを見つけ、立ち寄った。そして、その”蛍坂”という地名は??? ◇「猫に恩返し」下町の居酒屋に借金の担保に猫をやくざものが置いていった。ささくれだった心の飲み屋の常連と愛想のない店主にとって、まるで”天使”になった。皆に”ゴン太”と名づけられた。そして、ある日店から居なくなった”ゴン太”は、事故で死んでいた。ーーーーという話を聞きつけ、雑誌に載せた。これに「感動した」という読者にかなり評判が良かった。が!「顕彰碑を建てたいから募金を集めたいので叉雑誌に載せて欲しい」という依頼が・・・(募金の横領か?)しかし広告の依頼者は、猫の話をしてくれた居酒屋の馴染み客で、元警察官で今も熱い法の番人の血が流れていると評判の人物。そしてこの「猫の恩返し」の話には、「ブロードウェイの天使」という元ネタがあった。猫ではなく少女で・・・ ◇「雪待人」バブルがはじけた後の再開発計画の三軒茶屋の商店街。一軒の画材店だけが立ち退きを拒否し、計画も見直された。南原は、金物屋を閉めサラリーマンになっていた。そして、10年もたっていきなり、画材店が店を閉めることになったという。では、何故あの時に閉めなかったのか? ◇「双貌」早期退職に応じ、次の就職活動をしているがなかなかうまくいかない。その合い間をぬって、趣味の小説を書いたりしていた。ある日、公園で浮浪者風の男に声を掛けられた・・しかし男は独特の悪臭というものが無い。それを小説のヒントにもした。浮浪者風の男には、もう一つの世界や顔が有るのでは??? ◇「孤挙」真澄は、5歳しか違わない叔父の修治と最初に会ったのが、小学3年生の時だった。冠婚葬祭の時に出会う二人は、子供達には退屈な場所から抜け出し、小部屋で飽くことなく話をしていた。真澄にとって、修治の話は面白かった。遠い町の話、山奥での釣り、海辺での飯合炊飯・・・・真澄は夢中になって聞いた。ある日、おじいさんの宝物の焼酎”弧拳”をこっそり飲んでみた二人。大人になった今・・・・あの”弧拳”とは、何処の焼酎だったのか???”弧拳”を探して欲しいという意味は??**************************それぞれ心にしみる作品です。この中で好きなのは、「猫に恩返し」と「弧拳」です。
2004/12/17
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深見は、プロレス界の”ポリスマン”と呼ばれている。”ポリスマン”とは、一定のエリアとか団体にルールを乱す厄介なレスラーが登場したら、そいつをリアルファイトで容赦なく叩き潰す仕事をする人。プロレスを守る陰の番人。その深見は、1990年2月、まだソ連時代に大学の交換留学生としてモスクワに行った。そこで、セルゲイというモスクワオリンピック(1980年)のレスリング金メダルストと出会う。セルゲイは、ソ連内務省国内軍大佐。意気投合して、セルゲイは夕食を自分のダーチャ(田園付別荘)に招待する。二人がセルゲイと息子の待つダーチャに着くと!!!・・・2003年、深見の所属する亜細亜プロレスは、総合格闘技に人気を取られ、興行収入が危なくなってきていた。そして総合格闘技と亜細亜プロレスとの戦いが催される事に!亜細亜プロレスの命運を掛けての戦い!ソ連が崩壊し、セルゲイは・・・・深見の親友である兵頭は、防衛大学から航空自衛隊幹部候補生学校に行き、防衛庁に勤務。しかし幼い息子が小児癌にかかり、留学を諦めエリートコースから外れる。そんな所へソ連の外交官シャキノフが親身なって近づいてくる。子供の病気やエリートから外れたすさんだ気持ちの兵頭は、シャキノフについ心を開いてしまう。そして、機密事項をシャキノフに・・・・シャキノフは、セルゲイと繋がっていた。セルゲイは、冷酷非道な悪になっていた。1990年のソ連は、保守派と改革派によるクーデターによって、崩壊。その時ソ連でセルゲイと共に謎の1週間のある深見は、以来ず~~~っと公安にマークされていた。そして、ポリスマン深見は、元ヘビー級チャンピョンのアメリカ人格闘家との戦いが!***************************プロレスとソ連崩壊時の出来事とその後。プロレスには興味がなかったんですが、結構面白かったです。アフガン侵攻、ムジャヒディン(イスラム系反政府ゲリラ)についても少し出てきます。ソ連という国自体がマフィアだという。ロシアや東欧の女性が今、騙されてコールガールとなって多く日本に来てる現代。面白かったです=☆
2004/12/16
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理一は、昼間は進学校に通う優等生で、夜は博多の街角に立つ男娼の18歳。ある晩、はずみで客を殴り倒した理一は、男のバックを持ち逃げする。バックの中身は、大量の台湾ドラッグ「百歩蛇」と拳銃一挺。理一は悪友の馬素と相談し、「百歩蛇」をストリートギャング・ラプターズに売りつけようと企む。井島(通称イジー)は、組員一人の超弱小零細暴力団、井島組の組長、26歳。上納金の締め付けにあえぎ、上部団体に内緒でガキ相手のドラッグ密売に乗り出すが、ホモの台湾人運び屋が商品と拳銃を奪われるトラブルが発生、ドツボ一歩手前。通称ユリー(本名不祥、20歳くらい)は、ラプターズを束ねるストリートギャング。ドラッグ商売を巡って井島組と衝突する。理一とイジーとラプターズ、三つ巴の抗争はさらにヒートアップ!***************************博多が舞台ということで読んでみました。石田衣良さんの「池袋ウエストゲートパーク」の博多版という感じかな。私には、ちょっと若すぎる感覚・・・・
2004/12/15
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この「る」から始まる本で、やっと「あ」~「ん」を全部本の題名で埋めることが出来ました、完了で~す。ルイジアナ州の湿地帯にある小さな町ホウマ。絵が得意な15歳の少女ルビーは、不思議な霊能力を持つ祖母キャサリンと貧しい生活を送っていた。酒浸りの祖父はなぜか二人と離れて暮らし、母はルビーの出産時に死亡、父は行方知れず。辛く寂しい生活にもかかわらず、ルビーは祖母の深い愛情を受けていた。そんなルビーのボーイフレンドは裕福な家庭の息子ポール。だが、祖母も彼の両親も二人の交際に反対する。しかし二人が益々親密になっていくのを心配した祖母は、それまで秘密にしていた母の話をルビーに始めた。第二部では、父を探してニューオーリンズの街へ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ルビーが少女時代をすごすルイジアナ州バイユー地方は、アメリカの大動脈ミシシッピ川の河口に位置するはてしない湿地帯。17世紀初頭には、カリブ海一帯を荒らしまわした海賊達の隠れ場所として使われていたという。めずらしい植物に溢れ、絶滅の危機に瀕した動物達が生息するこの湿地帯は、現在では生態学上貴重な場所。美しいアオサギをはじめとする鳥類の宝庫でもあり、幻想的な雰囲気がただよっている。バイユー一帯には、フランス語を話す人々が住んでいて、ケイジャンと呼ばれている。ケイジャン料理のジャンバラヤ、ガンボ、クローフイッシュビスク、クローフイッシュ・エトゥフェ、アンドゥイユ。第二部のニューオーリンズ18世紀初め、ルイジアナを植民地にしていたフランス。その後スペイン人の手に渡り、19世紀初め再びフランス領となり、やがて合衆国の領土となった。歴史的背景からエキゾチックな雰囲気は、アフリカやカリブから奴隷として連れてこられた黒人達が持ち込んだ宗教や文化から生まれたともいわれる。
2004/12/14
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第二次世界大戦の終戦間近のサイパン。日系二世のショーティは、純日本人の血筋だが国籍はアメリカ。日本語が出来るという事で、アメリカに忠誠を誓って戦いに来た。立て篭もる日本人への投降の説得・・・しかし、日本人は降参しない。「生きて虜囚の辱めを受けず」捕虜になった後の恐怖もあるが、それよりも怖いのが、その後の日本での暮らし。忠義を重んじる日本人社会。ショーティも日系二世として、アメリカに忠誠を示さねば生きていけない。日本人も同じ。あらすじは、これくらいにします。なんか、やるせない思いになります。。。。
2004/12/13
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1991年4月・・・雨宿りする一人の少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開いた。遠い国から はるばるこの町にやってきた少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、最大の謎解きが始まる。覗き込んでくる目、カールがかかった黒髪、白い首筋。「哲学的意味が有りますか?」といつも聞いてくるマーヤ。謎を解く鍵は記憶の中に・・・・忘れがたい余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。***************************ユーゴスラヴィアの6つの共和国。スロベニア、クロアチア、セルビア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、マケドニア。それぞれの国の特色、内戦の理由や流れ・・・第一次大戦は、オーストリアとセルビアの戦争が発端。西側諸国と東側諸国の狭間に置かれ・・・守屋は、マーヤの祖国に関心を抱き学び始める。そしてその国に行きたいとマーヤに告げると、「観光に命を掛けるのは良くない」と言われる。「観光なんかではない、行きたいのだ!」「私は政治家になりたいから、他所の国を勉強している。守屋さんは何のためにユーゴスラヴィアに来たいのですか?」世界の現実と悲しさ・・・平和ボケ(?)の日本。ミステリというより、現代の日本の若者達と他国の実情の悲しさ・・・
2004/12/12
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SFファンタジー「女王の百年密室」の続編的な本でした。「女王の・・」を読んで暫くたっているので、ちょっと詳しい内容は忘れていますが、読んでるうちに少し思い出しました。懐かしい、サエバ・ミチルが主人公にパートーナーであるウォーカロンのロイディ。デボウ・スウというあの女王の名も出てきますし。イル・サン・ジャックという島に着いたミチルとロイディ。この島は、他所からの取材を受けようとしないで有名な所。しかしエンジニアリング・ライターのミチルは何故か招待されて、この島へ。周りを海で囲まれた不思議な小さな島。この海が以前は森だったという。一夜のして海になったのだと。迷路のような道。感情の無い人々。翌日、この国の女王に会う約束をしているミチルの元へ、「新王のシャルルが会いたいから城へ来るように・・」と、夜中に使者が来る。頭脳明晰の若き新王シャルル。何故か、シャルルは亡くなったミチルの恋人・クジ・アキラを知っていた。そして起る殺人事件・・・僧侶長のクラウドが砂の曼陀羅を描いている最中に・・・それから、何故か眠らされていたミチル。***************************ネタバレになってはいけないので内容はこの位にします。面白いです・・・もう一度、「女王の・・」も読み返したくなります。文中に「周囲はさまざまに変化する。変化するのは常に外側だけ、それも、自分の周囲の、ほんの僅かな範囲のこと。人間だってそうだろう。中身には全然変わりない。周りばかりが歳をとる。変化するのは、いつも外側だ。」人の性格って、そんなに変わるものでないし、心はいつも20代って気がする(心だけだって解かってますのでご容赦を)のに、外見は着実に老けていってる。いろいろな意味で「そうだなぁ~」なんて思いました。
2004/12/11
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作者あとがきより・・異常な犯罪がどんなにニュースを騒がせようとも、時代や世代がどれだけ憎まれ口をたたかれようとも、社会を構成している人々の大多数は今でも、まじめでまっとうな人たち。まじめな人は無器用です。世渡り上手な人から見れば、そのこつこつとした暮らしぶりは、滑稽にも感じられることでしょう。まじめな人たちは、その地味さかげんから目立たなくても、多数派であり、実社会の主人公なのだと思うのです。ところが、世の中の主人公であるはずのまじめな人達が、小説やドラマになることは、あまり多くありません。主人公の過半数は、少数派である、世の中からはみだした生活をしている人や、華やかな職業の人や、特別な能力を持った人たちが奪っているのです。ごく普通の人々に、スポットをあてた短編小説。スポットライトは、良い面だけを照らすのでなく、すべてを照らし出すもの。まじめにコツコツ努力さえすれば幸せになれるほど、人生は甘くないのです。運命の女神がランダムに用意した落とし穴が、まじめな人の足元にも待ち受けているのが世の常です。「バクのみた夢」「袋のカンガルー」「駅で待つ人」「とっさの場合」「マリッジ・ブルー」「無言電話の向こう側」**************************「バクのみた夢」は、なんとなく滑稽でした。「袋のカンガルー」は、最後になるほど双子ってそうなのかも?とか思いました。「駅で待つ人」は、そういう趣味の人も居るのかもね~とか思ったり。「とっさの場合」は、私も運動神経良い方ではないから、固まってしまうタイプかも・・・「マリッジ・ブルー」は、最後にドキッ!!「無言電話の向こう側」は、私も廻りに媚をうったりしてまで沢山の人の中にいるより、一人になってもしかたない・・と考える方だから解からないでもない。最後はホッとする感じ。
2004/12/10
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SFファンタジーでしょうか?岩手県花巻市は、冷夏が3年目に入り農作物は全滅、農家の人たちは打撃を受けていた。青年団達は、東京に居る有名な風水師・黒田龍人を招いて見てもらう。風水師・黒田が感じる異様な空気の感触。それは、ヤマセと言われる、闇が転がり落ちてくる感じのもの。闇風とも言われるという。田畑を見て廻る黒田の目に、異様な杭がいくつか見えた。それは、風水でのまじない・・・何が起きているのか?そこで懐かしいというか奇遇な人と遭遇した。昔、香港で一緒に風水を学び、かつては恋人でもあった夕子だった。夕子が何故、この杭を打ち込んでいるのか?そこには首都を移すという”遷都”の陰謀があった。その陰謀には、田網という悪者が糸をひいていた。何故、そんな悪事にあの夕子が関与しているのか?黒田には潜在的な”勘”は無かった。それは、ミヅチという女性に頼っていた。彼女は特殊な体質を持っていた。風水師の戦いが始まる!!*************************風水師の戦いは、面白いです。宮沢賢治の事がよく出てくるのですが、名前は知ってても私には「で、何をした人?」状態の無知なので、その辺はついてけませんでしたが・・・
2004/12/09
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舞台は神奈川県逗子市。駅近くにある喫茶店「美奈子」。その店の美貌のママ、美奈(年齢不詳)が探偵役。娘の奈子は、まるで母親の縮小版で、当然ながら可憐な美少女。二人の切り盛りする喫茶店を軸に、常連客たちの様々な人間模様と事件が展開していく。*************************初めて読む作家さんです。この本は、どちらかというと漫画っぽい軽い読物です。解説の加納朋子さんが「柄刀作品って、なんだかしち難しそう・・・。と読みもしないうちから偏見をもっていた。デビュー作の「3000年の密室」が歴史人類学?考古学?3千年?・・・」という事です。難しそうだけど、却って私は そちらの方に興味が湧きました。
2004/12/08
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1950年アメリカ生まれ、少年時代を台湾、香港で過ごす。プリンストン大学、スタンフォード大学で日本文学教授勤めた。ユダヤ系の父とポーランド系の母は、彼が10歳の時に離婚。母と弟と3人で台湾から香港に行った。半年後、父は上海生まれの中国人と再婚。彼たち3人はアメリカに帰る。高校を卒業した彼は、父達夫婦が移り住んでいる横浜に行って日本の大学に行った。それから何年もたって、中国行った日本人から、「もう共産主義じゃないんだ。人民服とか毛沢東とか、そんなイメージと全く違う。特に上海はすごい」と聞き、ふと中国行きを思い立つ。人民服は全く居ない。中国のキーワード「人民」「解放」「革命」を口にすると、外人が日本人に「フジヤマ」「ゲイシャ」と言って冷笑されるように、笑われそうだ。なにげなく中国人夫婦と知り合い、食事をしながら話すことになった。彼が一番聞いてみたかった「天安門事件」・・・・夫婦は、あまり話はしたく無さそうだった。「明日、上海に行く」と言うと、夫婦は「北京は良い、上海は駄目」「上海はお金だけ、北京は友情」だという。そして上海をけなす口調で「日本人は動物だ」という。朝鮮についても聞いてみた。「あそこの人は時々見かけるけど、とても近づけない。彼らは気狂いだよ。皆が胸に金何とかのチャチなバッチをつけて」「南の韓国の方が好きだ」胸という胸に毛沢東のバッチをつけていた時代の中国人・・・なのに。店を出る時、話を聞かせてもらったお礼に彼がおごる事になった。外貨兌換紙幣の100元札を出すと、中国人夫婦の妻が「私が払って来てあげる」とレジの方へ・・・チラッと振り返ってみると、その外貨兌換紙幣をバックにしまい、代わりに半分の価値しかない人民紙幣を出して支払うのがかいま見えた。***************************アメリカ人の容姿をもっている彼からの眼で、中国、中国の人々を見れた。日本人には、中国の人たちも本音は語らないかもしれないし、話もできないかもしれない。中国には行きたいとは思わないので、こういう風に本で少しでも知れて良かったかな~。
2004/12/07
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初めて読むミステリ作家さんです。前年の「地下鉄サリン事件」や「阪神大震災」に比べ、1996年は比較的静かな日本。作家志望の氷川透は、夕方 ある出版社に来ていた。そこで起きる連続殺人事件。密室状態で、朝までの間に解き明かされる謎。エレベーターの前で胸を刺された男は「常務に、いきなり刺された」と、犯人を名指して絶命した。”殺人犯”は、エレベーターで無人の最上階へ向うところを目撃される。電話は不通、扉も開かない。ビル内には犯人を含めて9人だけ。犯人は何故逃げようとせず留まっているのかー。やがて最上階のエレベーターは下降を始めた。そして扉が開く。そこには、背中を刺され、血まみれで息絶えた常務が倒れていた。ーいったい誰が、いかなる方法で殺したのか。常務が犯人ではなかったのか?読者への挑戦もあります。***************************推理力の無い私でも、犯人とトリック大体解かりました。ちょっと、がっかり・・・><・・・軽くさらっと読む本かな。
2004/12/06
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初めて読む作家さんです、なんか この方テレビで見た気がしますけど・・・このおじさん・・・とりあえず、”読んだ事無い作家さんは一度読んでみよう~”シリーズ(そんなの今決めた事です・・・)この方何かのテレビで見たこと有りますが、忘れました。お土産物屋さんの店主の物語。妻の実家の借金を肩代わりしたり、自分の愛人にお金を騙し取られたり、・・・・・現代の男性の・・・・男性なら”ロマン”とかいうのかも知れませんが、私には”くだらない読物”でした。
2004/12/05
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最初に申し訳ありません。私には難しすぎて解かりませんでした。<第一部>響一は、40歳を過ぎた夫婦が沢山の不妊治療の末にやっと出来た子供だった。響一の両親は共に仕事を持っている。母は、図書館の司書をしていて、響一は乳幼児期に図書館で育った。幼い響一の絵は、明らかにある種の天才性を感じさせた。あるいは異常性を。両親は、後者を怖れた。響一は、その目に色覚障害を持っていた。片目だけ、いわゆる色弱といわれる障害を。小学生時代も学業でも、その天才ぶりが見え始めると、周囲の生徒のみならず教師までも敬遠し始めた。響一は、両親に心配をかけまいと、わざと平均的な子供を演じた。中学2年生の時、歳の離れた従兄弟の関口がウライネという少年を連れて家に来た。ウライネは、ザイールのジョ族の子供だった。関口はザイールで、霊長類の研究をしている。ジョ族に恩のある関口は、ウライネを日本の学校で暫く勉強させる事を約束して連れて帰ってきた。そして、響一と同じ学校に入り互いに通訳になり学んだ。ウライネが日本行きに選ばれたのは、日本が少なからず話せるからだった。響一は持ち前の天才ぶりで、ジョ族の言葉をドンドンマスターしていく。ウライネは数ヶ月後に帰国。響一は中学を卒業すると高校進学はせずに、関口やウライネのいるザイールへ行く。(ここからが、難しい・・・)ザイールのいろいろな部族のいがみ合い、宗教観、政治的なもの、アメリカやソ連の介入した戦争・・・その後。オカルト的な考えや・・・<第二部>”すべての網膜の終わり”という映画を創った。なんとも宗教的オカルト的意味合いの濃い作品。響一という天才から見た世界。***************************冒頭に申し上げたように、この本を理解することも出来ずにいますので、感想も書けないのです。
2004/12/04
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柳美里(ゆう みり)さんは、初めて読む作家さんです。昭和43年神奈川県生まれ。高校1年で中退、東京キッドブラザースを経て、昭和63年、青春五月党を結成。平成9年、この「家族シネマ」で芥川賞受賞。短編3話「家族シネマ」20年前にバラバラになった家族。父は生活費を家に入れず、母はキャバレーで働き始め、男を作って家を出る。その時、妹だけ父と家に残ってしまった。母とその愛人と弟と素美(私)とで暮らしてきたが、素美は独立して一人住まいをしていた。そんな時、妹の頼みで”家族”という、ドキュメンタリータイプの映画の撮影が始まる。壊れてしまった家族なのに・・・・「真夏」週末だけ妻の元に帰る男と同棲している彼女は、暑い夏に喧嘩をして家を出る。母が家を出て行き、父の愛人達が出入りした子供の頃を思い出す。「潮合い」小学6年生の2学期に里奈というおとなしく美しい少女が転校してきた。麻由美は、クラスのリーダー。里奈を仲間に入れるかどうか思案する。***************************その場面が、イメージできやすい文章。「家族シネマ」は、笑いも有りますし・・・現代の日本にありがちな人々の心情。文学の事は解からない私、さらっと読んでしまいました。
2004/12/03
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ハヤカワ文庫SF「あ~んを好きな本で埋める」の抜けてた「ぬ」です。アメリカ西海岸沿いの小都市サンタ・マイラに、奇怪なマス・ヒステリー現象が、めだたずに静かに進行していた。夫が妻を、妻でないといい、親が子を、子が親を、友人が友人を、偽物だと思い始める。心理学者も医師も、これは稀ではあるが時折発生する集団的な心理錯覚だと考えていた。だがある日、開業医のマイルズ・ベンネルは、友人の家のガレージで奇怪な物体を見せられた。それは人間そっくりに変貌しつつある謎の生命体。宇宙からの侵略者の姿だったのだ!逃げるマイルズとベッキィと友人夫婦。生まれ育った故郷を捨て、身元を隠して何処へ行くというのか?戦うマイルズ・・・諦めたら終わり。どんな小さな希望でも信じて屈しない。**************************SFミステリー。アメリカ映画にありそうな面白いものでした=
2004/12/02
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「あ~んを好きな本で埋める」の抜けてた「ね」の行。裏表紙に・・独自のシニカルなユーモアに満ちた文章で定評のある著者。訳者あとがきより・・・彼は、”ブラックユーモア作家”以上に”SF作家”と呼ばれることを拒否。しかしもっともSF的だといえるだろうこの作品。第一章の表題「世界が終末を迎えた日」は、読み始めて まもなく主人公が書こうとしているノンフィクションの題名だと解かり、むしろ現代小説風に展開していくが、舞台がアメリカ東部からカリブ海の架空の島サン・ロレンゾに移るにいたって奇怪な様相を呈し始め、紆余曲折の末、世界は本当に終末を迎えてしまう。登場人物は、一種の狂人と変人と奇形ばかり。どうしようもなく人間的な人々の悲しい物語に気付く。60年代なかばアメリカの大学生のあいだで熱狂的に読まれていた作家。***************************あとがきに”笑い転げながら読み進むうちに・・・”と有るのですが、私には”笑い転げる”とまではいきませんでした。「あれ~?なんか変わった本だわぁ~」と、読み進むうちに・・・かな。これをシニカルな笑いというのでしょうか?でも、最後は人間の愚かさや真髄みたいなものを感じました。私の感想は、あまり役に立ちそうもありません。以前、本の友人の「猫のゆりかご」さんが書いてくださったのをここに引用させていただきます。『公害や自然破壊をもたらす現代文明への批判、戦争のばかばかしさを独特のタッチで描く作家で、乾いた笑いで人間の愚かさを皮肉りながらも、その下には、溢れんばかりの、全人類に対する深い愛情が垣間見えるような気がして』素敵な感想ですよね~☆
2004/12/01
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