
父と富士山 2008年11月の撮影旅行にて
5年前に手術した父の肺ガンが再発し、体の各所に転移も見られ、末期を迎えております。
先月肺炎で入院した時、減塩食で味が無く全く食事が美味しくなかったことから、もう入院はイヤとのことで、カミサンと力を合わせて、我家で介護に努めています。
父は現在90歳ですので、もう手術はできず、痛みが出れば放射線や鎮痛剤で痛みを取る、熱が出れば解熱剤で熱を下げる、といった「もぐら叩き」的な治療しか受けられない状況です。
転移が進み、新たな部位に痛みが出る度に「もういい、早く逝きたい」と嘆くので、何もして上げれられない自分が本当に切なくなります。でも治療で痛みが無くなれば、父や私、弟が撮った富士山の写真をテレビ画面に映すと、嬉しそうに見入ってくれます。
父がまだ歩けた先月、弟が父と私を富士山に誘ってくれたのが、親子3人での最後の撮影旅行となりましたが、その時の写真が父を大いに元気付けてくれています。弟の粋な配慮には脱帽です。
食が細り食べたいものがないと言いますので、カミサンがどんなものを作ったら食べてもらえるか、苦心惨憺してくれています。本当にありがたい限りです。
少し動いても呼吸が苦しくなるので、ほとんどの時間をベッドで横になって過ごしており、筋肉が衰えて体に力が入らなくなって来ていますが、まだかろうじて移動は可能なため、介助する事で入浴をしてもらえるのは幸いです。
湯船に浸かると「極楽、極楽」と言って喜んでくれるのが、何より賢ちゃんには嬉しい父からのプレゼントです。
後何回、湯船に浸かるのを楽しんでもらえるかは分かりませんが、私に命を与えてくれたかけがえの無い父が、安らかで充実した人生の最後を迎えられるように、精一杯サポートさせて頂きたいと願っている今日この頃です。
「人がいい人生だったかどうかを判断するのは、人生を終える時」ですので、父にいい人生だったと感じてもらえるには、どんな介護をさせてもらったらいいのか・・・
父が生きてくれていている今、私に与えられたこの「恩寵的試練」に、ただただ感謝あるのみです。
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