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2006年10月22日
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カテゴリ: 小説・詩など


「食欲」
「食べ方ね。了解了解。私はね~ぇ」
「うん」
「お祭り」
 そんな会話をしていた。
 威勢のいい掛け声が聞こえる。笛の音太鼓の音が遠くから微かに聞こえる。
 屋台が一杯出ている。お祭り、収穫祭だ。
 その中二人腕を振りながら手を繋いで歩いている。


 松明が焚かれている。松明の音とほんのりした明るさの中で焚かれた炎で影が揺らめく。
「意味が分からなかったけど、なんだかいい感じだった」
「そうだね、今日はこちらで泊まりだね」
「うんそうだ」
「親戚の家に泊まらせて貰うんだけどね」
「最初に聴いた時はえ~って思ったよ」
「何で?」
「恥ずかしいじゃないか」
「男がそんな事で恥ずかしがらないの」
 ドンと背中を叩かれた。
「でも、初めて会う人ばっかりだし」


 二日酔いで頭が痛い。最後の辺は覚えてない。最初は緊張して何も言えなかったけど酒の勢いで何言ったかも覚えてない。それにしても皆あんなに酒飲んでよく平気なんだ。家系か。同じペースで飲んだのも失敗だったかも知れない。だから、酒強いのか。変に納得してしまった。
「鬼祭りって言うの鬼が近所を回って来るの」
 鐘の音と共に、鬼達がこちらにも近づいている。
 鐘の音も大きくなる。鬼達が近づいて来た。

 一段と鐘の音が大きくなった瞬間。

 思わずそちらを振り返る。親に抱かれている子供に鬼が近づいて来た為のようだ。
 泣き叫ぶ子供、暴れるのを必死でわが子を落ちないようにしている親。脅す鬼。その光景が目に飛び込んで来た。
「あれ怖いのよ」
「小さな頃は怖いだろうなぁ」
「鬼祭りってあの印象が強いのねぇ。まだ思い出すわ」
 鬼達が通り過ぎていた。

 さて戻ろうかと思って歩き出す。
「ぎゃ~」
 その言葉と共に彼女が抱きついて来た。
 あざ笑うかの様に突然一羽の烏が近くから空へと飛び立っていた。
 その泣き顔はないしょだよって昨日見せて貰った小さな彼女の鬼祭りでの泣き顔の写真と同じだった。


<おわり>





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最終更新日  2006年10月23日 00時29分26秒 コメントを書く
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