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2005年02月01日
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カテゴリ: 団塊党宣言
(日経記事のスクラップから)

企業の定年は今、法律で60歳以上に定められています。
しかし61歳以上に定めている企業はほとんどありません。
ほとんどの方が60歳で定年になります。

もし60歳を超えて、その企業で仕事を続ける場合には
再雇用となり、身分は嘱託になるのが一般的です。
そして賃金は定年前より下がるのが普通です。

私はいつも、60歳以後の賃金がそれ以前より下がるのは
どういう理由なのだろう、不公平じゃないか、と考えていました。


体力が落ちて以前のように働けないから、というもの。
でも、体力は落ちても知識と経験はずっと豊富なのだし、
仕事関連で築いた社外との人脈はとても重要で、その人あってのものです。
これらは充分に体力の衰えをカバーするのではないか。
体力の衰えは理由にならないと思います。

そんなことを考えていたら、ある日の日経新聞に
「なぜ定年が存在するのか」という内容の記事が載っていました。
なるほどと思われるので抜粋してご紹介いたします。



エドワード・ラジアー教授(現スタンフォード大学)の
「なぜ定年制があるのか」という論文の中に、

重要な示唆を与えてくれる部分がある。

重要なポイントが2つ記されている。
1つは「若いときは貢献ほどに賃金が支払われないが、
ある一定年齢を超えると貢献以上に賃金が支払われる」

もうひとつは生涯で見れば「貢献と賃金の総額はほぼ一致する」という点である。


若いときに少なく支払われた賃金の残りは「人質」として企業に残り、
これは定年まで働くことにより戻ってくる。
戦後日本の終身雇用・年功賃金制にもこの関係が当てはまる。

年功賃金のもうひとつの重要な側面は
「この賃金体系を通じて、企業内の若い世代から年配の世代への
所得移転が行われている」こと。
若者が相対的に多い人口構成の下では
こうした世代間の所得移転は合理的なものだった。
従業員にたいして、
年を取るにつれて賃金が上がるという生活給的な所得を保証した。

ただこの年功賃金制は、定年制とセットになってはじめて成立する。
ある一定年齢を超えた人には貢献以上の賃金が支払われているが、
貢献以上の賃金はいつまでも払い続けることはできない。
そこで、どこかの年齢で「定年」によって
この状況に終止符を打たねばならない。

つまり年功賃金制が強固に運用されるほど、
定年制もきちっと適用されなくてはいけない。

定年制があるのは
定年前の労働者が貢献以上の給与を受け取っているからである。



定年制と終身雇用をセットで考えたとき、
そういう考えがあるのかと思いました。

いま終身雇用は崩壊しつつあります。
それに替わって成果主義賃金が登場しました。
でも、これはまだうまく機能していません。
それより、大部分の企業では、相変わらず終身雇用のままです。
むしろ、50歳を境に
役職定年、関連企業への出向、賃金ダウンなど
終身雇用における「定年」が実質的に前倒しされる傾向にあります。
これを団塊世代はまともに受けています。
「いまからどうすると言っても遅い」と言わず、
まずはここから考えるべきなのだと思います。



引用記事:日経新聞 平成15年12月1日朝刊
やさしい経済教室「年金改革と高齢者雇用」からの一部分
東大教授 伊藤元重






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最終更新日  2005年02月02日 10時36分28秒
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