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カテゴリ: 人事労務メモ
【未亡人になっても年金は2人分貰えない!】

お客様や知り合いから
「私がもらう遺族厚生年金はどれくらい?」
よく、こういう質問を受けます

もしご主人が先に亡くなり、ひとり残されたら
奥さんはどうやって暮らしていくか
一見不謹慎なようで、実は切実な問題です

蜂やカマキリのオスとメスの関係を見れば分かるように
男性は生物として女性よりも生命力が劣ります

奥さんはご主人に遠慮せず、しっかりと調べておくことが大切です

ところで、
「夫が亡くなったあと、夫の年金を受け継ぐのが遺族年金」
「この遺族年金と私の国民年金の2人分あるから何とかなる」
と思っていませんか?

 残念ながら、政府は1人に2人分の年金はくれません

では、どうしてそう思えるのでしょうか
「夫が貰っていた厚生年金の4分の3が貰える」
 と、世間では言われています

 これをそのまま信じれば
「すこし減るけれど夫の年金の4分の3と、私の年金で2人分」


年金について簡単に説明します
年金は、おおきく分けて

1)公務員などが加入している共済年金
2)民間のサラリーマンなどが加入する厚生年金
3)会社につとめない人が加入する国民年金


このうち、
いわゆる2階建て年金なのが、1) の共済年金と、2) の厚生年金です
1階建て年金しかないのが、3) の国民年金

2階建ての1階は「定額部分」、2階は「報酬比例部分」です
国民年金は1階の「定額部分」だけです

ご主人が厚生年金、奥さんが国民年金だけの受給権者だと、
ご主人は2階家に住み、
奥さんは1階建ての平屋に住んでいることになります
でも二人で暮らしている間、2つの家はつながっていますから
奥さんはご主人の2階へも上がれます

こうした状況の下、政府は次のルールを作りました
細部の説明や例外を省きます

 国民年金に加入していた既婚者で、その人のつれあいである
 厚生年金か共済年金に加入していた配偶者が亡くなったときは
 配偶者の年金の「報酬比例部分」を4分の3受け継ぐことができる

つまり
「配偶者が亡くなったら、配偶者の2階家がなくなるので
 配偶者の2階部分を少し減らして、あなたの年金に乗せ変えます
 あなたの平屋を2階家に改築してあげます」
と言っています

 2軒の家は持てませんが、平屋が2階家になるのです
 これが「2人分は貰えません」という意味です

では、共働きなどで奥さんも厚生年金に加入していた場合は?
奥さんはすでに2階部分をお持ちです
このときは、どちらの2階部分が高いか、などと選ぶことができます

実際の選び方はこんなに単純ではなくて、
これ以外にもいろいろあるのですが
大体こんなところを押さえていてください

なお、ここまで説明してきた遺族年金は、遺族厚生年金です
それも、
すでに年金を貰っているつれあいが亡くなったときのことです
つれあいが、60歳以前の年金受給前に亡くなった場合は
別の話になりますが、ここでは触れません

また、遺族基礎年金(国民年金の遺族年金)にも触れていません
こちらは遺族母子年金と思ってください
というのは、ご主人が亡くなったときに
20歳前のお子さんがいるときだけに出る年金だからです
まだいろいろとお金のかかる子供がいるとき
子供の養育費の一部と考える年金です
これを受給できる人はあまりいないので取り上げません

さて話を戻します
実際にいくら遺族厚生年金がもらえるのでしょうか?
それはご主人の年金額によりますし
実際の年金はこの説明のように単純ではありませんから
ぜひお近くの社会保険事務所へ行って相談してみてください

相談には
ご主人のと奥さんのと、両方の年金手帳が必要になります
絶対に忘れないでください

もうひとつ
社会保険事務所では相談のときに、「照会回答票」という、
ほとんど数字と記号が並んだ書類を出してくれます
これを全部もらってきましょう
なぜなら、社会保険事務所の年金相談窓口で聞いた内容は
家に帰ったら全部分からなくなると思えるからです

年金額は実は1つではありません
今は60歳のときの年金額(定額部分だけ)
その後に出る(定額部分+報酬比例部分)を合せた年金額
そして、続けて勤めた場合の年金停止額など
いろいろあるから複雑です
これらをその場で理解するのは至難の業でしょう

とりあえず、これらの書類をもらっておいて
しばらくしてからまた復習してください
そして分からくなってたら
ふたたび社会保険事務所へ聞きに行ってください
または市区町村や郵便局、街頭などで行われる年金相談窓口へ行き
この書類を見せて、あらためて説明を受けてもいいです
そうして徐々に理解を深めてください

やっかいですが、遺族厚生年金は
ご主人がいなくなったあと、生活するための重要な要素ですから、
予想額調べはかならずやっておきましょう





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最終更新日  2005年03月02日 23時33分44秒
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