2010/11/23
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カテゴリ: book

読書

夕方までは死なないでください。

僕たちが必ず助けてあげます

『幽霊人命救助隊』
高野和明 著

自らの命を絶ったために天国へ行けない4人の幽霊達が、
天国行きの条件と引き換えに【神】に命じられる。
『7週間の間に、自殺志願者100名の命を救え』 、と。
この本は某ゲームデザイナーの方が紹介されていた本で、
ちょっとの興味と共に思わず書店で見かけた際に購入したのでした。

・・・正直に申し上げますと、そのデザイナーさんというのが
少々変わった方なので(偏見かも・・・)余計に好奇心を煽られた感じです。
本当に、ざっとしたあらすじしか聞いておらず
このタイトルだけ見た限りでは、ちょっと皮肉めいたブラックジョーク的な内容を
想像していました。 ・・・実際には違っていたわけですが。

大学受験に失敗した浪人生・高岡裕一。
元極道の初老の男・八木剛造。
気弱そうな中年男性・市川春男に、気だるそうな若い女性・安西美晴。

彼らは自殺した後、何故だか気付いた時には断崖絶壁を登っており、
漸く辿り着いた頂上で出会うのですが、命を絶った年代がそれぞれ
違うこと、現状を把握出来ないことなどで早くもうまくいかなさそうな雰囲気。
空を見上げれば貫けるような青空が広がっているのに、太陽がない。
燃え盛る生命力の象徴がない、という辺りがほんの少しじわりと怖い・・・
どうしてこんな事になってしまったのか。
そんな思いに打ちひしがれているところに、上空から
赤いパラシュートで降りてきた(!)長身痩?の神が彼らに言う。
『粗末にした命の償いをしろ』と。

・・・ヘルメットにゴーグルを着けた神様の登場辺りはまだ、
笑いの要素が残っており、わりと気軽に読めます。
それでも、おずおずとした市川さんの
『償いといっても誰に対して償うのか。
自分たちの命は自分たちの自由にしていいのでは?』
という疑問に、神様がせせら笑い(!!)して言い放つ言葉が突き刺さります。
『君は自由を謳歌して死んだのか?
君は死ぬしかない、という不自由さの中で死んだのだ 』
・・・私はまだ幸い生きているし、もちろんここを訪れてこのブログを見てくれている
皆さんも生きていますが、
本来、自由に生きられるはずの人間の中で
本当に 自由に生きている人 って、一体世の中にどれほどいるんでしょうね。
自殺をするほど追い詰められた人には、【死】しか選べなかった。

・・・でも実はそうではなかった。
極限まで追い詰められた筈の人なのに、 ある事で
すんなりと死を回避出来る。

救助活動に入り、そのことを知って4人の幽霊達はしばしば驚愕するのですが、

ここから先は読んでからのお楽しみです。
・・・が、実際には『お楽しみ』なんて言えない、過酷なエピソードも出てきます。
私は今この本を殊更ゆっくり、じっくりと時間をかけて読んでいます。
何か物凄く哀しくて、とんでもなく大事なことが隠されている気がするからです。
また感想や私見などを読み進めつつ、ちょこちょこと書いていきたいと
思いますので、もしも宜しければまたお付き合いください

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Last updated  2010/11/24 12:21:14 AM
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