グランマの手料理レシピ

2023年01月10日
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カテゴリ: 簡単なお惣菜
​ カリフラワーを味噌とバターで味をつけると美味しいです。
ホワイト、オレンジ、ロマネスコのカリフラワーを使ってみました。
肉料理の付け合わせに、ご飯のおかずにもなります。

​​ カリフラワーの味噌バター焼き ​​


カリフラワー(3種)  パック入り1個
サラダ油       大さじ1/2
バター        10g

【味噌ダレ】酒    大さじ1
      みりん  大さじ1/2
      味噌   大さじ1

1.カリフラワーは小房に分ける。

2.ボウルに【味噌ダレ】を入れて混ぜ合わせる。

3.フライパンにサラダ油を熱し、カリフラワーを入れて焼き色がつくまで中火で焼く。途中、水(大さじ1)を加えてフタをし、4〜5分ほど弱火で蒸す。

4.【味噌ダレ】とバターを加え、カリフラワーの水分をとばしながら中火で絡める。

​ ※カリフラワーの代わりにブロッコリーでもよいです。 ​



​​ ブログ連載 長編時代小説 ​​ 密かごと ​ ​​​
​ ​第1章 料理茶屋【梅乃井】 ​​

​3.真吉との出会い​

さちは店の近くに部屋を二つ借りていた。一つは板長用に、もう一つは煮方の清三と焼方の藤助のための部屋だった。
昨夜、真吉は板長用の与七の部屋で寝た。無口と聞いていた与七だが、ひと仕事を終えたせいか、よく喋っていた。
仕事はいつも真剣勝負だったと言ったので、真吉が剣術使いみたいですねというと、包丁を持った道場破り、いや、料理茶屋廻りというところかなと、与七は帰り支度をしながら笑っていた。

朝立ちの船で江戸へ帰る与七を見送り、真吉は梅乃井へ戻ってきた。
路地を入り、座敷の縁側前を通ろうとしたとき、急に水を浴びせ掛けられた。
「あっ、ごめんなさい!」
若い娘が手桶を持って立っていた。
「拭くものを持ってきますから」
「いや、てえしたことはありません」
 真吉は佐助から聞いていた梅乃井の娘だと思った。

佳乃が手拭いを持って走っていくのを見て、さちが追いかけてきた。
「佳乃、どうしたの?」
「桶の水をかけてしまって」
さちは、びしょ濡れの真吉を見て驚いた。
「新しく来てくれた板さんに、なんてことをするの」
「少し濡れただけです」
真吉は平静を装っているが、着物はずぶ濡れだった。
「ちょっと、待って!」
さちは奥の座敷に着替えを取りに行った。
佳乃はどうしたらよいかわかず茫然としていると、さちが男物の浴衣を抱えて戻ってきた。
「湯殿の水で体を拭いて、これに着替えてください」
浴衣は亡くなった亭主、作治のものだった。

真吉は言われた通りに湯殿で浴衣に着替えてきた。
「佳乃、気持がふらふらしているから、こういうことになるんだよ。真吉さんに、ちゃんと、あやまりなさい!」
「ごめんなさい!」
佳乃は改めて真吉に頭を下げた。
「それを、こちらに」
さちが濡れた着物を寄こすように言うと、真吉は自分で洗うからと断った。

夕方の仕込みを終え、夜の仕事に入るまで少し間があったので、真吉は勝手口の前に立って夕焼け空を見上げていた。
「真吉さん!」
振り返ると佳乃が恥ずかしそうな顔をして立っていた。
「いま、ちょっと、よろしいですか?」
 佳乃は真吉と話す切っ掛けを狙っていた。
「なんでしょう?」
 真吉の表情は硬かった。
「さっきは、ほんとうに、ごめんなさいね」
「いいんですよ」
借りた浴衣は洗って、さちに返していた。
「わたしって、そそっかしいから、いつも、おばばさんに叱られてばかり」
佳乃が茶目っぽく笑うと、
「そこに腰を掛けましょう」
真吉はそばの縁台を指さした。
「真吉さん、ご両親を亡くしているんですってね」
「へえ」
「わたしもよ」
「お嬢さんも、ふた親とも?」
「ええ」
佳乃の淋しそうな横顔に、真吉の表情が変わる。
「あっしの、ふた親は火事で死にやした」
「まあ、火事で?」
「いや、焼死じゃねえんですが・・・」

真吉の両親は、文化3年(1806)の江戸大火を知っているため、火事と聞くとすぐに逃げようとした。そのときの火事はたいしたことはなかったが、道は逃げだそうする人たちで溢れ、真吉は両親と一緒に人の波に押され、堀に突き落とされた。
両親ともはぐれてしまい、真吉が水の中でもがいると目の前に、長い紐のようなものが垂れてきた。それを必死でつかむと、誰かが勢いよく引き上げてくれた。
「それが、清蔵親方だったんですよ」
「清蔵親方?」
「あっしの、いまの親方で」
「そうだったの」
「投げてくれた紐は、親方のふんどしでした」
「まあ!」
「六つだった、あっしを清蔵親方が養ってくれ、井原屋で修業させてくれたんです」
「それで、ご両親は?」
「溺れ死んで・・・いまは、親方を父親だと思っています」
「本当のおとっつぁんでもないのに?」
「親方は実の父親以上ですよ」
父を知らない佳乃は、実の父親以上といわれても分からなかった。
「でも、本当のおとっつぁんのことは覚えているんでしょう?」
「六歳のときの記憶しかありませんが・・・」
瓦葺きの職人だった父は仕事先から帰ると、決まって真吉を抱き上げてくれた。ひげ面で頬ずりされると、くすぐったかったことをよく覚えている。

「いいわねえ!」
佳乃が羨ましそうな顔をした。
「そんなことしか、思い出せねえんですよ」
「わずかでも、おとっつぁんとの思い出があるんだもん」
「お嬢さんには?」
「おとっつぁんの顔も知らないのよ」
「そうでやしたか」
「あたし、おっかさんの顔も知らないのよ」
「お嬢さんには、女将さんという人がおいでじゃないですか」
「おばばさんよ」
「血を分けたお人じゃねえですか」
「それは、そうだけど」
佳乃が不満そうな顔をすると、
「それで充分じゃねえですか」
真吉はどんぐり目を剥き、怒ったような顔をした。

「おばばさんは、口やかましいばっかりで」
「有り難えと思わなくちゃ」
「あら、どうして?」
「女将さんが口やかましいのは、お嬢さんが可愛いからですよ」
真吉は親方から叱られたことはあるが、実の父親の叱り方ではなかった。感情を押さえ、どこか遠慮がちだった。
「それはわかっているんだけど」
祖母に愛されて育ったことは、佳乃も充分わかっている。
「お嬢さんがわかっていれば、女将さんには通じていますよ」
「そうかしら?」
「血の繋がりですよ」
両親がいないことを憂いていた佳乃は、真吉の言葉に胸のつかえが少しおりたような気がした。
「ここ木更津は、なかなか、いいところですね」
真吉も佳乃の身の上を知って親しみを感じていた。

「ここは村だけど、町でもあるのよ」
「えっ、それはどういうことで?」
「海に沿って北片、仲片、南片とある集落を、北片町、仲片町、南片町と言っているの」
「それはまたどうして?」
「木更津船が、江戸と木更津を頻繁に往来するようになって、いつの間にか江戸にならって、町と呼ぶようになったんですって」
「そうでやしたか」
「梅乃井は村の真ん中だから、仲片町なのよ」
佳乃はちょっと誇らしそうな顔をした。(つづく)





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Last updated  2023年01月10日 12時59分20秒


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