かぼちゃが味噌に溶けている本場・山梨風と違い、僕が食べた「田舎ほうとう」は、キノコとハクサイ、ニンジン、ネギだけの具の単純なもの。実に、陣中食に相応しい質素さと素朴さがいい。戦の中での食事のように、ここはひとつ、ガーッと一気に食べてみよう。いただきます。

咳き込むこと風邪の如く、麺の多きこと林の如く、火傷すること火の如く、腹が出ること山の如し。
信玄の時代には、どんな味だったのか?今のような化学調味料もなければ、気の利いた出汁なんかもなかったろうに。これだけシンプルな「田舎ほうとう」なのに、味わいは限りなく深いという、ウソのようなホウトウな話。D亭のおばちゃん、大儀であった。