恵方巻きの文化は信州にはなかった。なのに、コンビニエンスストアの振興が、地域文化を全国各地をスタンダードに伝わってしまった。そんな文化人類学系の話題が、今夜久々に訪れた近所の焼き鳥屋Tで盛り上がった。
地域文化が「恵方巻き」のように均一化されている今では、もともとはローカルなピンスポット情報が、おかしな付加価値を付けて身のまわりを周遊している。逆に言うと、世界各地の話題は瞬時に知ることができても、隣の家の話題にはうとくなっているのが現代なのだ。
とことん飲んで帰ってきた僕を迎えてくれたのは、玄関に大晦日から飾り付けていた正月用の植物だった。松の内も終わっているのに、正月気分をこんなところに残してしまっていた。どうりで酒が抜けなかったわけだ。

一番身近なものが見えなくなっている現代。我が家でそれを実証するとは、何とおろかな現代人なのだろう、僕は。恵方巻きどころか、阿呆巻きだな。