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2009/12/26
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テーマ: コーラス(2708)
ほんっと今更ですね。笑
2か月以上前の、Nコン全国高校の部の講評です。

<実際の結果>
金:杉並学院高等学校(東京)
銀:宮城県第三女子高等学校(宮城)
銅:千葉県立幕張総合高等学校(千葉)
銅:福島県立安積黎明高等学校(福島)

<私の審査結果>
金:宮城県第三女子高等学校(宮城)

銅:島根県立松江北高等学校(島根)
銅:岐阜県立岐阜高等学校(岐阜)
(5→安積黎明、7→幕張総合)

上位2校は抜けていた感あり。岐阜は期待外れ、松江北は好みの演奏でした。
安積黎明は課題曲後半あたりから本領発揮、幕張総合は個人的には完全に賞外でした。


ではここからは各校の演奏へのコメントに移ります。

<第76回(平成21年度)全国学校音楽コンクール全国コンクール高等学校の部審査by☆Shinta☆>
課題曲「あの空へ~青のジャンプ~」
(作詞:石田衣良 作曲:大島ミチル)

1.武庫川女子大学附属高等学校
課題曲→揃った入り。「安全」の高音sop.やや苦しそうか。「(ーって)なに」など息まじりに語りかけてくるような表現が非常に情感ある。最初のサビ「jump up!」から世界が開けた感じ。曲を通してパートバランスが良い。また言葉の処理に長けている。若干走りそうになるところがあった。たまにalto(mezzo?)気になるが許容範囲内。soliはやや高すぎな感もあるが、伸びのある良い声。とても明るい演奏でした!




2.宮崎学園高等学校
課題曲→入り「空を」が乱れた。バリバリ宮学サウンド。ten.「安全な道ってなに」を情緒的。16分音符で走りがち。また男声やや力んでいるのか、細かい音符を処理しきれていない。「jump up」が曲に全く合っていない。女声は力強く歌いあげた。soloお見事。

自由曲「炎」→「ave maria」重厚感を持って歌いあげた。原爆の情景のシーンに入り、素晴らしく曲の世界を表現した。ただやはり男声は力み、女声はよく歌えている。聴いていて圧倒される演奏。


3.鹿児島女子高等学校
課題曲→「空を」やや入りきれなかった。ピッチが全体的に下がっている。テンポをいじって工夫しようとしたが、揃えられていない。もう少し言葉を意識して歌っていきたい。soloもやや中途半端な感が否めない。後ろの動きは楽しいが、それが終わってからまた乱れてしまった。




4.岐阜県立岐阜高等学校
課題曲→入りgood。ten.は素直な声だが、男声全体の問題としてやや調和しにくく、さらに(言葉をあまり歌えていないので)のっぺりしがち。16分でやや走ってしまった。女声パワーある。

自由曲「ずいずいずっころばし」→入り素晴らしい。男声(とくにten.)が自由曲で一気に声が混ざってきた! 女声はパワーがあるが、安定感もある。曲の世界をよく表現できている。それにしてもこのブロックは振りつけが好きだ…笑。


5.杉並学院高等学校
課題曲→安定した入り。よく調和している。sop.ややピッチが下がることもあるが、altoはきれい。「帰ってくるため」など言葉の処理がとても良い。スキャット部で若干走ったが、その他全く崩れる気がしない。特に書くことなし!ブラボー!

自由曲「日向木挽歌」→solo入り一瞬乱れたが、非常に伸びのある良い声。男声よく揃っていて、とくにten.がきれい。安定感抜群。実によく各パートが調和している。杉並本当に上手くなったなぁ…。


6.島根県立松江北高等学校
課題曲→優しい女声の入り。2拍3連でやや乱れた。よく調和して、きれいです。shoutいい! altoが一回出すぎたのと、たまに走ったが、女声中心に安定感のある良い演奏でした。

自由曲「愛」→男声の入り「おまえが愛するとき_」優しく、よくまとまった声だが、口先だけで歌っている印象も。また、やや一本調子になった感がある。4声になってからは全体的に言葉の処理が工夫されている。sop.は高音でもきれいだが、やや歌詞が不明瞭になる。音程がよく取れている。


7.千葉県立幕張総合高等学校
課題曲→男声の「hum_」ではねた意図は? 音程・ピッチともに男声が不安定。女声sop.よく伸びているが「場所を_」は上がりきらなかった。altoがやや出すぎてしまうところがあった。soloラスト良いネ。笑 曲がうまく流れていかなかったので、歌詞のつなぎをもっとできると良かった。

自由曲「かめ」/「ゴリラのジジ」→女声の入りよく揃っている。solo深みのある良い声だが緊張したか。自由曲の方が男女ともに上。2曲目は情感あふれる演奏。男声課題曲からこのように歌っていれば…。


8.宮城県第三女子高等学校
課題曲→明るい声。16分走りそうになったがこらえた。高音澄んだきれいな声。メリハリのある演奏。「jump up」は聴いていて本当にジャンプしそうな感じ。 「自分だけの場所を_」ピッチやや下がった。「yeah!」などスキャット部独創的! やはりこの曲は三女によく合っている。美しさ、力、独創的表現など非常に完成度の高い演奏。


自由曲「秋―相聞」→pからのcresc.きれい。よく揃っている。強弱などの表現が非常に自然な流れの中で行われている。altoロングトーンなど安定。世界観を非常にうまく表現した。ただただ圧倒されるばかり。


9.愛媛県立西条高等学校
課題曲→23人くらい? 言葉を歌おうとする意図が感じられる。「安全_」ten.良い声だ。強弱がワンパターン&不自然。決然とした「jump up!」 ten.は良い声だが、主旋律を隠してしまっている。たまに音が不安定になる。ラストは上手く決めた。

自由曲「壱の段」→男声よく和音を鳴らしている。女声も良い味を出している。bassたまに喉声になるか。sop.課題曲の方が良かった。pでもっと発音に気を使えると良い。ten.たまーに行方不明になる。言葉(演技)は最初のaltoの人がとても良い。


10.福島県立安積黎明高等学校
課題曲→安定した入り! 「安全_」高音は上手く処理したが、下がってきたときにやや乱れた。澄んだ、きれいな声。「帰ってくる」など跳躍部で若干和音崩れるところあり。間奏後が一気に安積黎明らしさが出てきた。スキャット部でsoliが歌詞を付けた。試みはよかったが、効果は薄かったか。終盤に行くにしたがって黎明ワールドを展開していった。

自由曲「1st Scene」→「in the sky」澄んでいて良いなぁ。歌詞がもっと喋れると良い。pでの和音が非常にハマっていて、きれい。さすがに安積黎明、きちんと仕上げてある。


12.北海道札幌旭丘高等学校
課題曲→ten.出すぎ。男声が16分音符処理しきれていない。「ってなに」などで女声でも目立つ人がいる。パワーはあるが、調和しきれていない。soliはちょっと高すぎか。ラストはまとめた。

自由曲「生きる―ピアノのための無窮連祷による―」→入りは調和して良いと思ったが、やはりten.が出てきてしまった。全体的にピッチも定まらない。パワー、エネルギーがあるからこの選曲は悪くないが、それにしても合唱としての調和は欲しい。他パートもten.みたいなら一貫性があるが、他パートは調和を目指す歌い方をしているのだから、このten.の目立ち方は評価できない。



以上が全11校への講評です。
そして以下が審査結果(by☆Shinta☆)です。

<課題曲>(5点満点)
1位→宮城三女 4.8点
2位→杉並学院 4.8点
3位→県松江北 4.4点
4位→安積黎明 4.2点
5位→県立岐阜 4.1点
6位→武庫川女 4.0点
7位→愛媛西条 3.7点
8位→幕張総合 3.7点
9位→宮崎学園 3.5点
10位→鹿児島女 3.4点
11位→札幌旭丘 2.8点

<自由曲>(5点満点)
1位→宮城三女 5.0点
2位→杉並学院 4.9点
3位→県立岐阜 4.7点
4位→県松江北 4.6点
5位→安積黎明 4.5点
6位→宮崎学園 4.4点
7位→幕張総合 4.2点
8位→武庫川女 4.1点
9位→愛媛西条 3.6点
10位→鹿児島女 3.5点
11位→札幌旭丘 3.2点

<総合結果>(課×1.5+自=12.5点満点)
金賞→宮城三女 12.20点
銀賞→杉並学院 12.10点
銅賞→県松江北 11.20点
銅賞→県立岐阜 10.85点
5位→安積黎明 10.80点
6位→武庫川女 10.10点
7位→幕張総合  9.75点
8位→宮崎学園  9.65点
9位→愛媛西条  9.15点
10位→鹿児島女  8.60点
11位→札幌旭丘  7.40点



2か月以上経ちましたが、今年の高等学校の部を振り返ってみます。まず今年は三女、杉並の2校が抜けていました。三女は来年から共学化で「仙台三桜」となるため、「宮城三女」として挑む最後のNコンだったわけですが、最後に素晴らしい演奏をし、銀賞でした。何よりも課題曲が圧倒的に三女にハマっていましたね。そこから更にさまざまな工夫をし、素晴らしい演奏でした。杉並学院は2年ぶりの金賞ということになりますが、前回の金とはまったくレベルの異なる金賞でした。この2年で杉並学院は飛躍的にレベルを上げましたね。このレベルならもう文句は言いません。
 私が3位につけた松江北は賞外でした。確かに自由曲の演奏をもうちょっと挑戦できた感じはします。ただ優しい良い演奏でした。4位につけた岐阜も賞外。こちらは相当していた学校だっただけに、演奏を聴いてちょっとガッカリ感はありました。これだ来年も東海・北陸ブロックは1枠。岡崎との一騎打ちの構図でしょうか。
 5位につけた安積黎明は銅賞でした。以前と比べて明らかにレベルは落ちていますが、それでもさすがと思わせるところが随所にありましたね。今も高レベルを維持はしていますが復活期待です。もう1校の銅賞は7位につけた幕張総合でした。これは正直よく分かりません(入賞ラインは6位の武庫女までと踏んでいました)。確かに関東ブロックの演奏よりは大分向上しましたが…。男声が課題でした。武庫女は演奏順が後ろなら…というとても良い演奏でした。名門復活を期待したいものです。
 昨年の金賞校宮崎学園は相当力を落としましたね。男声が消化不良でした。それでも自由曲ではさすがといったところを見せてくれました。西条は少人数ながら、力を見せました。選曲がよく合っていたように思います。鹿児島女子は好感のもてる演奏でしたが、入賞ラインにはちょっと届きませんでした。課題曲をもっと歌いこなせればチャンスはあったかもしれません。札幌旭丘は宮崎学園の劣化版といった印象でした。今回の全国出場を今後の契機にしていきたいですね。

大会前から今年の課題曲「あの空へ~青のジャンプ~」には批判が沢山寄せられていましたが、全国大会だけを見れば、様々な「青ジャン」を見れて良かったと思います。来年の課題曲は谷川俊太郎/鈴木輝昭という黄金コンビ… 自分が過去のNコン課題曲の中で最も好きな「ありがとう」(H4高)のような課題曲になったらいいな 今から楽しみです

それでは、また来年! 次のNコン関連の記事は課題曲発表時でしょう!





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最終更新日  2009/12/27 12:05:13 AM
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