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2002年12月01日
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「そうかそうか」長老熊は目を細めていいました。「わしのかわいい娘たちよ、よくやったぞ」

「末の姫よ、お前がもってきてくれた「鬼の手鏡」は、代償を期待せずにがんばったものに報いる不思議な手鏡じゃ、自分自身を映す大事な宝じゃ、よう持って帰ってくれた。」
「中の姫よ、お前がもってきてくれた「モグラのレンズ」は、やさしさと率直さを称える不思議なレンズじゃ、お前とレンズの向こう側の相手とを映す大事な宝じゃ、よう持って帰ってくれた。」
「先の姫よ、お前がもってきてくれた「竜の玉」は、楽しいことも苦しいこともすべてが映し出される不思議な玉じゃ。お前のことも、妹たちのことも、わしのことも、みなのことすべてを映す大事な宝じゃ、よう持って帰ってくれた。」

「わしのかわいい姫たちよ、3つの宝を上手に使って、この森をいつまでも楽しいところであるようにしておくれ。わしは、お前たち全員にわしの跡目を譲ることにする。」長老熊は、うれしそうに言いました。
父熊が語るのを聞いて、「お父様!冒険も面白ろうございましたわ。」百合の香りの吐息をつきながら先の姫はこう言いました。
中の姫は輝くみかん色の瞳をそっとふせ、今度はいつあの透明モグラに会いに行くか考えました。
若葉の色をした髪を持つ末の姫は巻き毛に指を絡ませながら、金の壺の妖精に聞きました。「跡目ってなあに?」壺はかすかに震えると笑い声をたてたようでした。

あとは、あまじないの言葉を唱えておわり






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最終更新日  2003年11月11日 21時35分14秒
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