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浪漫的狼

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nanaco☆ @ Re:なんと(01/08) 狼さん、お元気です?? その後調子はいか…
浪漫的狼 @ Re[1]:なんと(01/08) nanaco☆さん  わあい。すぐにお返事いた…
nanaco☆ @ Re:なんと(01/08) 狼さん、大変ご無沙汰しております~!!…
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Aug 29, 2009
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カテゴリ: 創作の部屋
いや~。お待たせしました。
いつのことでしたっけ って感じですが。

80000のキリ番企画。
ちゃと屋さん 『月明かり』 が未だでした。

何とか形になりましたので、 3回連続
発表しまーす


第1回 をどうぞ。





 「 …そう。それはしかたがないわね。」

 おずおずと差し出された瑠璃色の小さな器の中には、澄みきった液体が少しだけ入ってい

た。

 彼女はそれを口に少し含むと、そっと口から息を吐き出した。


 王女はベッドに横たわっていた。

 彼女は衰弱していた。…が、口元の微笑みと、目の中に宿している光だけは、それでもまだ

彼女の心が強く息づいていることを表していた。


しかし、それが尽きてしまうのも、もはや時間の問題であろうことは、周りの者たちも想像

に難くないことであった。



 「月の雫」


 王女の手の小瓶の中に入っているものはそう呼ばれていた。

 以前は、豊富にあったその液体も、ここの所は大変な貴重品になっていた。嘗ては、下々の

者の口にさえ入ることもあったそれは、今となっては王族のみが口にすできるものとなってい

た。


 …そして、それも残り僅かとなり果てていた。


 下々の者は、地から湧き出る泉のそれでも充分こと足りたが、王族はそれらを口にすると忽

ち弱り果て、死に至ることもあった。

 それは、それだけ王族の血が「純粋」であるということを証明するものでもあった。

 「月の雫」…それは、地の底から湧き出るものではなく、輝く雫として天から滴り落ちるも

のであった。


 それは満月の夜だけに起きる、不思議なものであった。

 満月の澄んだ光が差し込む時、天蓋から垂れ下がったそれから、静かにその雫はぽとりぽと

りと静かに落ち始める。

 その清らかな液体は、地の底から湧き出るそれよりも明らかに澄んでいた。

 「到底言葉には出来ない、甘く清らかな…。」

 それを口にしたことのある者は、言葉少なに、その神聖な味を表現した。


 「月の雫」。いつからかそう呼ばれていたそれは、丁重に壺の中に納められ、王族に捧げら

れるのであった。


しかし、何時の頃からか、月光が差し込まなくなった。

 そして、「月の雫」は彼等のもとへと滴り落ちることをやめてしまった。


 昼間には、ぎらぎらした太陽の日ざしは差し込んできた。が、それは強すぎて、彼らはそれ

を直接見ることすらできなかった。

 勿論、その光は「雫」を生み出すことはなかった。





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Last updated  Aug 29, 2009 10:23:29 PM
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