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浪漫的狼

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nanaco☆ @ Re:なんと(01/08) 狼さん、お元気です?? その後調子はいか…
浪漫的狼 @ Re[1]:なんと(01/08) nanaco☆さん  わあい。すぐにお返事いた…
nanaco☆ @ Re:なんと(01/08) 狼さん、大変ご無沙汰しております~!!…
wine ガブガブ @ Re:充電します。(04/30) エネルギーが、蓄積されたら、また再開し…
deco7 @ Re:充電します。(04/30) 充電のお役には立ちませんが、遊びに来て…
Oct 4, 2009
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カテゴリ: 創作の部屋






【連載題14回】

 翌日は生憎雨模様であった。

 今週末は例のお祭りだから、どうせならここで降っておいて欲しいものだ…と、遼介は思っ

ていたが、雨は朝から本格的に降っており、ちょっと降り過ぎかなというぐらいの雨量であっ

た。

 目的地へは、ここからいつもの路線で4つ程下った駅で乗り換えなければならないので、そ

この乗り換え口を待ち合わせ場所にしていた。

 そこはそれほど大きな駅ではなく、到着した遼介は、自動販売機が2台並べて置かれた横の

ベンチに坐っている鈴香をすぐに見付けることができた。


 遼介の姿に鈴香も、すぐに気がつき、笑顔で手を挙げる。

 鈴香は、今日はジーンズにピンクのポロシャツ、それからキャップという、彼女にとっては

「普通」の出で立ちであった。偶然遼介もジーンズにグリーンのポロシャツで、何となく示し

合わせたかのような感じになった。


 それをちょっぴり嬉しく感じつつ、遼介は、「この間のワンピースも可愛かったけど、やっ

ぱり彼女はスポーティな恰好の方が似合うかな…。」などと、そんなことを考えていた。そし

て、

 「待った? 同じ電車かなって思ったんだけど。」

 と、笑顔で爽やかに告げた。

 鈴香もニッコリと笑って、

 「ううん。大丈夫。

  …私、一本前の電車がちょうど出る所だったから、それに乗っちゃったの。ちょうど読み

  かけの本があったんで…いい時間だったわ。」

 彼女はそう言いながら、肩から掛けたバッグに文庫本をしまいながら立ち上がった。


 「じゃあ、行こうか。」

 「うん。」


 二人は人気のないホームで再び電車が来るのを待っていた。

 雨はまだしとしと降り続いていた。



 「で、…場所、分かるの。」

 「うん。お祖母ちゃんに説明してもらったし、駅から通っている大きな道路沿いだからすぐ

  分かるって。」

 「そう。じゃあ安心だね。」


焦げ茶色のボディに黄色と緑のラインが入った2両編成のローカル線は、約10分後に到着

した。

 乗車時間はそこから約20分ほどである。やや山間部にさしかかる辺りにある小さな町が、

目的地であった。

 雨は小降りにはなったものの、まだぽつぽつ降り続いているのが走っている電車の車窓から

も見て取れた。


 電車は空いており、二人は横長のシートに仲良く腰掛け、外を眺めながら話をしていた。

 目的の町には、すぐに到着した。

 駅を出ると二人は雨の中を傘をさして歩いた。

 ちょっと足下が濡れたけれど、まだまだ夏っぽい天気であり、素足にサンダル履きという二

人には却って気持ちいいほどだった。



 「ところで、その『絵』って、どんな絵なんだろうね。」

 「うん…。でも、『絵』としてはあまり期待しない方がいいと思うよ。だって…。」


 「え?」

 と遼介。


 「お祖母ちゃんの妹さんね、12歳で亡くなったの…。」

 「そうなんだ。…でも、随分若い時に亡くなったんだね…。」


 「うん。詳しくは知らないんだけど、病気だったらしいの。

  体、弱かったんだって。

  …私のお祖母ちゃんが、姉でしょ。で、自分は健康で病気知らずだったらしいから、却っ

  てちょっと辛かったみたいなのよね。

  …自分が色んなものを取っちゃったみたいで。」

 「ふうん。」



 雨は知らない間に小降りになっていた。


 傘はもういらないかなと思いながらも、何となく二人ともそのまま歩き続けていた。足下の

水たまりに、時折雨粒が小さな円を描いていた。


 「あ、あれだわ。きっと。」


 鈴香が指さした方向に、ぽつんと一軒だけ田圃の中に家が見えた。

 そこには、赤茶色の屋根に煤けたピンク色の壁の、ちょっと南仏を意識したような新しい家

と、青い屋根の古い家が寄り添って建っているのが見える。

 確かに、あそこは大きな道路からもよく見えるし、道路の反対側には駐車所の広い郊外型の

大きなホームセンターがある。


 どうやらあれが目印だったのだろう。


 「傘、たたもうか。」

と、鈴香に声を掛けられ、二人は傘をしまいながら、大きな通りから真っ直ぐにその目的の

家に伸びている細い道へと曲がった。


                                      〈続く〉




メンテナンスでなかなか更新ができませんでした~





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Last updated  Oct 4, 2009 10:45:45 AM
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